難儀な隠れキャラ


うぐ

すぐ起動して欲しいときにかぎって fsck になるというアレが今回も成り立ってますよ.

電源ブチだと全然起動してこないってのは, 今時のマシンとしては, かなりアレですな.

とかヨタこいてる間に起動.

今日は久々にビールの試飲会. 18h から渋谷で. 夕方から雨になったが, 幸い, それほど激しく降られずに済んだ. 「けっこううまい. 買うかも」とか 「全然ダメ. 水飲んでる方がマシ」とか 好き放題に答えておいた. これで明日も行けば, 謝礼が出るわけよ.

しかし, 今日びはほんまに蒸し暑いのう. 辛抱ならんで. あんまし辛抱ならんもんで, 関西弁になってしもうたわ. ほんまに難儀すんで.

難儀な隠れキャラ

なんでも会津駒の方で, 山スキーで Hidden Crevasse に落ちたっつう 遭難があったらしいのう. Crevasse を知らん人も少ないとは思うが, 一応説明しとくか. 雪や氷の割れ目で, 人が落ちるくらいのサイズの奴の事じゃ. 割れ目の上に雪がてきとーに積もって, 落とし穴状態になったものを Hidden Crevasse というて, 登山家の間じゃあえろう恐れられとるんよ.

割れ目だから, 通常は下に向かって狭くなっているわけで, 落ちるとスポっと挟まって, 身動き取れず, 大抵 1 時間以内に窒息死する. その挟間りかたときたら相当なもんで, 本格的な登山隊でも, ぴったり挟間ったやつを救出できずに 徐々に落ちた奴から返事が帰って来なくなったりするのだ. おっとろしーのう.

そういう本格派の Crevasse は, でかい氷河にできるものなので, 日本人が Crevasse に落ちるとしたら, 大抵はヨーロッパアルプスか ヒマラヤである. なんせ, 日本にはでかい氷河が無いからのう.

そこで会津駒で Hidden Crevasse である. 雑誌の記事によると深さ 8m だったそうだ. 8m 落ちたところで地面だったらしい. それでも落ちた奴は全員重傷を負ったそうだ. それにしても, よかったのう. これが本ものだったら, 全員, 絶対助からんで. 当然あらゆる回収不可能であり, 地球が温暖化して氷河が融けるまで遺体も出て来ませんよ.

この割れ目が避けられたものかどうか, それは現地を知らん俺には 何とも言えんわけです. それよりも, こう, 寝床についてから, そういう割れ目に落ちたところを想像しては, 嫌ーな気分を日々味わっている わけで, これがなんとも. いやはや.

墜落, 滑落, その他の事故の対策として, 時々耳にするダメなものの 代表は 「落ちたらどうするか」とか「迷ったらどうするか」とかその類である. もうお判りと思うが, はっきり言って, 雪山で「そうなったら」, もう, ダメです. その時点で負け. まあ, 雪崩みたいに, モノによっては簡単に諦めるのはもったいない, というケースも あるわけですが.

最高の滑落対策は, 滑落しない事で, つまり技術を向上させる事だ. Crevasse が予想されるところを通過する時は, お互いをロープで連結し, 一度に一人ずつ Crevasse の上を通過するように行動する. こうして, 底まで落ちないようにするわけです.

とはいえ, 今回みたいに, まさか東北の山で Hidden Crevasse に出会うとは 誰も思ってないからのう. 東北の 山スキーでロープだしてコンティニュアスで行動してたら 異様ですよ? つうか, そりゃ山スキーじゃないですよ? ま, これはゲレンデを出るからには甘んじて受け入れねばならない 自由の代償って奴じゃないすかね. もっとも, 実はこのテの割れ目ってのは毎年同じ場所に同じようなのが できるものなので, その山域に詳しいベテランからすれば, これは避けられた事故なのかも知れん.

落ちた人々は 脱出にえらい苦労したらしい. そういう話を聞くと, 無駄で無意味とは知りつつも, 脱出対策をいろいろ考えてしまうよ. こんな事故は俺としては初耳でして, そんな珍しい事故のために何等かの対策を講じるのは, あんまり意味のある事とも思えないのだが.

しかし, 雪や氷の割れ目にはさまって一生を終えるという 圧倒的に息苦しい終末のビジョンを前にしては, 脱出の方策をいろいろと考えてしまうのも自然な反応とは言えないだろうか. わしらが前回山スキーに行ったときには, スコップの柄としてアイスアックスを持って行ってのだ. それも最強のクライミング用のを装備していたわけで, こいつがあれば, 似たようなケースの脱出など階段を登るのと大差無い. と, ちょっと安心してたりして. ← 馬鹿ですね. 笑.

そういえば, 初心者の頃穂高で滑落して, そういう割れ目に片足がはまって 滑落が止まり, 助かったということもあった. 全く, 何が災いで何が幸いするか判らんもんよ.


過去の落書きリスト