カサブタと自転車の美学


魅惑のカサブタ

最近, ちょっと調子が悪くて頻繁にコケたり事故ったりしていたが, おかげで小学生みたいなカサブタを肘とか膝にこしらえてました.

今回のは, 路面の反射板というか, ちょっと出っぱって 黄色に反射するやつ, あれ, なんて言うんだ? cat eye か? ぼーっとして走ってて, それに乗り上げてハンドルから手が離れてしまい, そのまま前方にダイブして前転, ずっこけたときのカサブタ.

スピードが遅かったのでたいしたことなかったけど, 肘をけっこうすりむきました. 2日ほどの間, ちゃんとしたカサブタができずに汁が浸みだす状況が 続きました. やー, 小学生の頃は, よくそういうケガしてましたが, このトシになってから そんなものこしらえるとわねー. 笑.

ところで, カサブタの美学である. カサブタに美学があるとすれば何か? それは, 治ったところでまるごといっぺんに剥す ということに尽きる. この点において, 同じようなカサブタを作っていても, 小学生のころと 比較すると俺は長足の進歩を遂げたのである. デカいカサブタの場合, 全部いっぺんには治らない. 周辺部分が治ってしまって剥がれるようになったとしても, 中心部分はまだで, 剥がれた周辺が何かに引っかかったりして うっかりまだ治ってないのに剥げて血が出たりする. あるいは, 小学生はこらえしょうがないので, 周りから剥がして行ったりする.

そこで, カサブタの下が全部治るまで, カサブタを保護すべく 上から医療用のムレない粘着テープを貼っておいた. カサブタの意味からすると屋上屋根を架けるが如き意味不明な行為であるが, 美学のためにはやむをえまい. で, 本日, これをはがしてみました! イェーイ. 治ってます. 全部まとめてキレイに剥げました. かさぶたまんせー.

かむぱにょろ

天気が悪くて全然乗れん. ちょームカツク.

実際, 今の状態では駆動系にシマノ以外使う気は無いが, 実はけっこうカムパニョロも好きであり大いにリスペクツしてやまぬ. 特に, 昔の部品は形がかわいい.

たとえば, 昔のクイックのレバー. 何のためか不明だが, 周囲に丸いイボが綺麗に並んでてかわいいです. 昔の縦型のディレイラーのディティールもかわいいよ. こっちは持ってないけど.

最近のカムパのパーツは, どれもシマノと大してかわんないというか つまんない形ですが, シートピラーには昔の遺伝子が息づいていてかわいいぞ. カムパのヤグラ(サドルを掴む部分)はミョーに有機的でおもしろい形をしており, 昔のパーツのような味がある. それでいてパイプはカーボン製だ.

カーボンピラーにしたのは, カーボンによる振動吸収性を考慮しての結果... では全然なく, 純粋に意匠上の配慮からで, 縦パイプの黒とピラーの色を合わせたわけです. カーボンの黒い柱の後ろ正面にカムパニョロのマークが 白く入っててかわいいのです. 自転車の後面は, けっこう注目されるところですからね.

同様に, 後ろからの外観という点ではシート周りの造作も重要です. ぶっとい dedacciai のシートステイ(太さ17.5mm)を綺麗にシートパイプ (太さ29mm) にぴったり左右対称に繋げて集合ステイになってる. シートステイ側面に精密なザグりが入ってシートパイプの太さに収まっているわけです. 非常に精密な工作とエレガントな外観.

このように, 今回作ったチャリは軽さや性能以外に 文化的なところや美観もけっこう考えました. そのくせ普段乗り仕様で 8kg ジャスト. 余裕こいててちょっとイヤミ.

もう一つ, 今度の自転車でカムパニョロの製品が使われているところがある. それは, 車輪だ. この選択には文化は全然関係してません. 純粋に技術的な観点から選びました. 特に後ろの左右非対称リムと大胆に番手を変えたスポークが良い. しかもニップルはブラスの普通の DT サイズで整備も簡単. それに, WO ホイールの割りには軽い. 前輪で比較すると, 俺が組んだ決戦用チューブラーホイールより 40g 重いだけだ. しかもタイヤ込みの値だぞ. どうなってんだ!(怒). カムパマジックは今も健在ですな.

2001/11/11

またコケた. 今回は大井埠頭. チームで集団走行してて, そう, あなたの予想したまさにそのとおり! のコケかた. 前の奴の後輪の右に俺の前輪の左側面がひっかかって左にコケた. ダッセー

とまあこのようにコケた原因はダサいのですが, いままでで一番必殺なコケ方だった. 前回の, 鼻の骨を折ったときよりも. だ. スピードが 40km/h くらい出てたからな. もう, ズバーンって感じ. メットの左側面が割れて, かつ, 道路の形に(つまり平らに)潰れてます. そりゃもう, シャアじゃないけど

ヘルメットが無ければ, 即死だった.

てな感じだ. メットが無きゃ頭蓋骨があの形に潰れてたろう.

当然, 即座に頭部 CT とレントゲン検査を受けましたよ. 異常無し. ただし, かなり左肩が痛いよ.

どんなに反射神経が良くて首を鍛えていても, 今回ばかりはヘルメットが無ければ控え目に言っても重傷は免れない, というコケ方でした. むー. 鼻骨骨折事故以来, 絶対にヘルメットを被ることにしているが, その習慣が無かったらこの記事は無かったかもだ.

社長の言うには, 「どっかでオハライしてもらえ」. 確かにな. このスポーツはクライミングに比べて全然安全だと思ってたが, はっきりいって俺は今, 今までのどのクライミングよりも生命の危険を感じている. どうゆうこっちゃ. 単にチャリで走ってるだけなのに! なーむー.

メットが割れたので, てユキリンで新しいのを買った. 「お見舞だ」とかいって半額にしてもらった. 割れたヘルメットは家宝にするのだ. そういう家宝が他にもあるんだ. 俺の墜落を止めて曲がったアイスピトンとかね. わはは(脱力した笑い).

今日の練習で, カントクの吉池さんは, 俺のチャリみて 「おお. UltraFOCO かー. 良いねー. インテグラルヘッドのオーバーサイズカーボンコラムかー. 完全装備で死角無しですね! 良いですねー! よーし. 俺も決めた. アマンダでオーダーしよう!」 と俄に物慾みなぎらせてました. 笑.

ちなみに新車は無事だ.

追記:風呂に入るときに鏡をみたら, 右と左で肩の形が違っている. どうも, 鎖骨が折れてる模様. あーあ. なーんてこった. これでまた何週間も乗れないぞ.

追追記:星ヒューマみたいな器具が上半身について, 鎖骨を固定しています. シャツを着るのもえらく難渋します. しかし, 8月以来の事故りかたは尋常ではありませんね. 8月:鼻骨骨折. 9月:乗鞍で前輪破損. 10月:車にはねられる, cat eye 踏んでコケる. 11月: 左鎖骨骨折. 来年まで生き延びられるか? 8月の骨折がものすげぇ昔の事のように感じられるよ.

スターリングラード

という街が昔, あった. ドイツとソ連が激突し, しまいにドイツは完全に包囲されて 30 万が孤立した. ヒトラーは撤退を断固として認めず, 何ヵ月にも渡って補給を空から行なったが, 絶望的な包囲戦の末降伏. 10万が捕虜になった. 戦後, 帰還したのは何千人だっけ? とにかく, すげぇ戦場だったのである.

そこであった狙撃兵どうしの戦い. しかもラブ風味. という映画. その邦題が「スターリングラード」

「あー. 絶対, 戦争はヤだ. 特に露助との戦争だけはヤだ」 と思わせる, 良い感じのシーンが山盛りでナイス. 政治将校が,「この機関銃の標的は敗北主義者の背中だ. お前達を支援するためにあるのではない」とかあらゆるそういう感じ.

後半は, けっこう意味不明でダレましたが.

ドイツとソ連の凄腕の狙撃兵が対決するわけですが, その対決のラストは, かなり納得できないところもありますけどね. つまり, あそこでケーニヒ(ドイツの狙撃兵)は発砲しない. 絶対にね.

もっと, こう, 狙撃兵どうしの息づまる勝負を延々と描いて欲しかった. スターリングラードにラブは不要につき, 優秀な狙撃兵同士の戦術, とっさの判断, 忍耐, そして駆け引きを もっと執拗かつ克明に描いてくれ.

はんにばる

前作, 「羊たちの沈黙」は非常に面白かったので, 評価は割れているが一応, 観るか, と思いました.

期待してたよりは面白かったよ.

フィレンツェ, ルネサンス頃のウンチクも 良い感じだ.

ただ, 主演女優の人は, ちょっと痛い感じだった. あの凡庸な人物にレクター博士は魅力を感じまい. これを言っちゃあおしまいだとは判っているのだが, やっぱクラリスはジョディじゃないとな.


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