何やかんやと忙しかったが、体重も落ち着いて来て腹の具合も良いので 今回は、ぼちぼちいきますか、と。
今回は増田さんと一緒の車、というのも具合いい感じ。 増田さんは大学で市川雅敏とライバルだったユキリンの強い人である。 マジメな会社員で家族を大切にしつつも練習を怠らず、 オキナワ市民200の上位常連なので、俺はひそかに非常に尊敬しているのである。 だから、彼から戦術、コンディショニング等の戦略を学ぶのだ。
午前7時に五反田駅前で待ち合わせ。天候はけっこうな雨で、 一応ドロヨケも持って来た。 車に自転車を積んで出発。 走る内に雨は上がり、群馬に着く頃には晴れて来た。 雨レースならチャンスもあるだろうが、晴れじゃ厳しいかもなぁ。 かなり暑くなった。 水は1Lで足りるかな?足りないだろな。
参加者でマークすべきは、まず、なんといっても耐久王 奈良 浩 (チーム物見山)、 先の美ヶ原年代別優勝(1h9mくらい!)の 御木 茂則 (和田サイクルRC)、 去年の鳥海の先頭集団で知り合った、美ヶ原 1h11m の渡辺 哲 (カネコイングス )、 爆発力に欠けるものの、驚異的粘りを見せる 56才 細山 正一 (ウゴー)、 そして、去年のアートスポーツ杯で一緒に逃げた 池畑 陽一郎 (内房)などである。 当然、増田師匠と戸田監督(日野)も手ごわいが、この二人は 敵手というより師匠である。
早めに会場に着くと木下がTTを走ってる。 わしらは午後1時のスタート、耐久クラスなんで、下で買って来た弁当なんかを食って まったりする。 鰻丼買って来たんだが、こいつは失敗だった。 油っこいウナギが腹にどっかりたまり、ゲンナリだ。 1時間前にアップ開始。コースを3周する。 1周めは重いギアでゆっくりと。 アウターで周り、2周目は軽いギアを回し、3周目は坂でアタックしてみる。 調子はイマイチかな。 ウナギがずっしり重いや。
今回の機材は定番の campagnolo EURUS に タイヤは妻の決戦用 continental grandprix super sonic 140g(笑)を選択。 super sonic は最大空気圧 10bar とか書いてあるが、 そんなわけないので 8 bar でいく。 3時間のレース、勝負どころではコーナーも攻めるし、 俺のラインは路面が荒れてるからな。
1周目、いきなり目の前(そう、真後ろについて、 走りを観察してたのだ)奈良さんがメインの登りでいきなりチェンを落した! 必死でなんとかよけた。 こいつは悪くないぞ。ウヒ。 しかし、3周目には復帰してきた。さすがである。 この人は、座ったままで重いギアをグリグリ踏む、 ゴリゴリ系のようだ。
5周目、リフト手前で御木さんがヒョロっと飛び出した。 1コーナとヘアピンで前に出て先頭近くに居た俺は、 なんとなくそれに反応してヒョロっと飛び出してみた。 顔を見合わせたら、「行きますか?」と彼。 「行きますか!」と俺。「よーし!行きましょう!」と彼。 時間は、まだ2時間以上残ってる上に集団には有力勢が揃ってる。 しかも俺の素性は不明。 俺は彼の脚は知ってる(JCRC1戦の耐久では、彼のアタックでチギレた)けど、 彼もよく行く気になったな。
心臓破りを登りながら 「たしか、ミキさん、ですよね?」 「ええ。」 「私はフジタと申します。たしか美ヶ原で優勝してましたよね?」 「はい」 「私、1h15m くらいだったんで、あんまり期待せんでくださいよ」 こうして長い旅が始まった。
ところで、脚質は、二人とも登り系である。 俺は自称登り系だが(笑)。 アタック途中で物見山の殿岡さんを拾い、3人で周回を重ねる。 その周と次の周はアウターで走りきり、2分近く差をつけた。 下りコーナは俺が引っ張り倒した。
木下がコース脇に居て、タイム差を教えてくれたので、非常に助かった。 とりあえず2分開いたところで逃げてる3人は話合った。 殿岡さんは、後ろにエースを置いて来たわけだが、 物見山としては、特に殿岡さんが逃げを引き戻す役どころ、というわけでもなさげだ。 俺も増田師匠が後ろに居るので、きっと集団を抑えてくれるだろ。 ということで、ペースを落して休む。 水筒二つのうち一つはアップルジュース100%である。 ペースをちょいと落したところで1時間すぎだったので、 これを飲み始める。
90分経過。まだ半分かよ。 これで捕まってチギレたら(まずチギレるだろ)アホだな。 先は長いぜ。ゲンナリだ。 ところが、 順調にタイム差は開いてる模様で、最大3分近く開く。 これでやる気が出てペースアップ。 逃げメンバーが補給する時は、逃げ集団はちゃんとペースを落して 取り損ねの無いように協力する。 よーし、良い感じだ。 俺も木下に水を補給してもらう。 木下は、タイム差教えてくれたり、補給とか、マジで助かりました。ありがとう。
順調に周回を重ねるかと思いきや、またも問題発生。 殿岡さんが登りで遅れ気味になる。 彼がちぎれたら、後ろの集団からは奈良ミサイルが発射されるだろう。 増田師匠が抑えてくれるだろうが、ここは難しい判断だった。 まだ半分ちかく残ってるのに、この先二人だけで行くのも辛い。 御木さんの決断で連れて行く事にする。 少し待ち、彼が追い付いたところで彼を付き位置に。二人で回してペースを保つ。 とにかく、ここは逃げ切らねばわしらのリザルトはない。 ホームストレートを走ってるとすれちがったバックストレート走行中の大集団の先頭では 奈良さんがこっちをジロリ。
またしても殿岡さんが心臓破りで遅れた。 置いて行くしかない。あと1時間。もうわしら二人で行くしかない。 タイム差は2分以上あるようだ。さて、ここからはわしらもペースアップするしかない。 次の周回では、奈良さんが単独で飛び出して追いに入ってるのが見えた。 さて、あとは後ろの展開次第だが。 あと40分だ。 何周まわることになるのか?
残り30分で木下の教えてくれたタイム差は2分。 よしきた! 「あと3周か!」と御木さん。 「いや、4周と考えときましょう!」と俺。 奈良さんは単独のようだ。 「あと4周まわったとしても、追い付くには 1周あたり30秒、30秒つめなきゃいけないんですよ。 しかも単独で。 まず無理。絶対に追い付いて来ないっすよ!」と俺。
ここから先は無理なペースアップよりも、事故を避けた無難な走りを心がける。 どっちにせよ俺は前腿と裏腿と右ふくらはぎが、ちょっと力を入れると吊る状態で、 無理は禁物だ。 そこから何周まわったのか、よく思い出せない。 ありがちな言い方だが、レースは永遠に続くかと思われ、残り時間の計算も頭がモウロウとしてうまくできぬ。 ただ、良く憶えてるのが、ラスト2周だ。 登りを抜けて 3h53m。下って高速コーナで 3h55m を過ぎた。 間違い無いぞ、次の周回でラストだ。 ゴール手前で鐘が聞こえてくる!やったぜ、逃げ切り確定だ! 振り返ると御木さんも笑ってる。二人で控え目にガッツポーズ。
ラストの周回、ここから先はサシの勝負、仁義なき戦いである。 周回遅れを大声でどかして コーナーは先行。 しかし、最終周回でコケてもアホだと思うと、いまいち攻め切れず、 ヘアピン抜けてアップダウンを二つほど超えたところで追い付かれてしまった。 そのあとの登りは互格。いや、彼は貯めてたかも。 バックストレートではお互い「いやー、俺もスプリントだめなんで」 なんて話をしつつ、フェアに先頭交替しつつ行く。 ゴール前ではスプリントに入った瞬間に右フクラハギがつって 俺は全く動けず。
40秒後に奈良さんがやってきた。 ウヒヒのヒ、 確かに 80キロ逃げ切ったぞ。
帰りに温泉入って帰宅。 帰りに増田さんにレース日記の重要性を教わる。 試合前に目標をできるだけ具体的に煮詰め、 試合後にそれがどれくらい達成されたか、 達成されなかったものがあれば、その原因は何かを考察する。
御木さんは、公正で積極的、非常に気分の良い選手だ。 疑問の余地なく強いし運転もうまい。 なにより脚質がほとんど同じ(笑)。 こんどは試合じゃなく走りたい。
天候はイマイチだったが、大井埠頭で軽くグルグル。 今中大介さんが来てた。 昨日、 TDF の解説の仕事があったらしい。 お疲れ様、だ。
一緒に一周ほど走る。 そのあとカドでしばらくツール絡みの世間ばなし。 「すっげぇ痩せてますね!」「いやー、仕事がキツくて」 だそうです。 ホントかよ! そのわりには真っ黒けじゃないですか?
夕方から友人宅で TDF の実況みつつ宴会。 いやー、うまかったっす。まじで。
実況見てて、なんだかすっかりテレビ酔いしてしまった。 なんでかな。 いつもレースのビデオは見てるんだけど、こんなのは初めてだ。
ツールは、 A. Petacchi が昨日ヤケクソでリタイアしてしまい、 今日は Lance がソツの無さ過ぎる走りで総合一位。 骨折 Hamilton 、 Beloki 、 Vinokourov、 Mayo が元気だが、 Ullrich, Garzelli, Simoni は遅れてしまい、 総合絡みは若干、盛り下がり気味。
今朝、体重みたら 53.6kg だった。こんなの 10年ぶりだぞ。
妻の友達が留学するというので今日も夕方から宴会だ。