とは、尻筋が骨盤の上のところでくっついてる箇所が、 背筋をのばすとへこむので、エクボ状になるという現象である。
ヒルクライマーとして知られる選手が坂で気合いを入れると、 ちょうどその部分の骨が出っぱる。そういう奴が坂で前に出ると、 後ろでその逆エクボを見てるわしらはゲンナリするわけだ。 「あー、まーじかよ!このうえ、まだペース上げるわけ?勘弁してくれよ」
先日、気づいたら俺もそういう背中だった。 おそらくいろんな人をこの背中でゲンナリさせてきたものと思われる。 これからもゲンナリさせてあげますので よろしく。
たとえばこういう画に出て来る男性の服装に その源流を辿る事ができると思うのだが、 西欧にはピッチリモッコリタイツ文化というものが存在する。
いろんな文化圏にはそれぞれ公認されたエロティシズムと そうでないものが存在する。 たとえば、ミニスカートは公認されたエロティシズムである。 両者の境界線は時代や状況などの文脈によって異なり、 たとえばヘアヌードはかつてはアングラだったが、今は比較的公認されてきている。 ところでモッコリタイツは西欧においては公認されている方のエロティシズムであって、 その扱いは意図的かつ慎重に行われるべき存在である。 すなわち、タイツ履いてる方もそれを見る方も、それが意味するところならびに その視覚的効果については了解済ということである。
タイツの「前」にはチムポケースが装着されている場合とそうでない場合があったが、 いずれにせよ、そのモッコリ加減はこの服装の中で極めて重大な関心事であった。 チムポケースの場合は、そのサイズと形状が問題となると共に、 いろんな模様が描き込まれた。 一方、ケースじゃない場合は、「前」に詰め物が行われた。 ここは仕立て屋の腕の重要な見せどころだった。 特に、客が偉いヒトの場合は、どのくらい詰めるか、なんてのは重大な判断なのであった 。
このモッコリタイツは、西欧において連綿と続いている歴史と伝統なのであり、 現代においてもバレェダンサーや自転車選手の服装として生き残っている。 動きやすいとか空気抵抗とかイロイロと理由はあとから付けられるのであるが、 要するに、あれは初めにモッコリありき、の公的エロティシズムなのである。
どんくらい公的かというとだ。 勝った選手があのまま表彰台に登り、それに表彰のギャルがチューして、 それが世界中にテレビとかで配信されたり、 舞台の上でコンクールしてそれをネタに評論家がムツカシイ事を言ったり、 それが NHK で放送されたりするくらい公的である。
当然、これを見せるための方法論というものも確立されている。 どのくらいこの服装に関して美的な配慮が行われているかというと、 たとえば自転車方面では、いちいちわざわざスネ毛剃ったりするくらいである。 驚くなかれ。 なんと、プロ選手は世界自転車競技連盟(UCI)の規則により、 スネ毛を剃ってないと公式戦には出られないのである! 公式戦とは UCI のポイントが付いたりするレースであり、 たとえば ツール・ド・フランスなんてのがそれである。
日本においては男子の前もっこりは最近は禁じられたエロティシズムなのであり、 これを公の存在として取り扱う方法論が確立されていない。 したがって、これを見せる方も見る方も、 そのための精神習慣というか手続きというか、そういったものを未だ持ち合わせておらず、 おかげで奥様方はギョッとするのみであるし、 これを着用する側も相手がギョっとしてるのを見てギョっとする以外になす術が無いというわけだ。
ところで、まえから使ってたパンツがボロくなったので新しいのを買った。 campagnolo のやつだ。これはだいぶ股んところの作りが良いな。 でも、なんか尻がサドルの上で滑べるんでそれは具合悪いかな。 どっちみ、俺は普通のズボンで5時間乗っても平気なんで、 良い奴はいても全然関係無いんだけどね。
申し込んだレースを走らなかったのはこれが初めてだ。 金曜は妻の親戚んちで花火大会と宴会があったり、 「8/2,3 はレースだ」といったら 妻が「えー。またレースかよー」といったので、 やめにした。
自分のヤル気も減っている上に気候もむちゃくちゃに暑いので、 ここらで一旦休んで正解の感じ。