レースとか(2003/10/23)


レース

10/19は群馬で JCRC 100km レース。 10/4 あたりに扁桃腺で40度熱が出たりして、 そのあとも何か気合い入れてやると具合が悪い状態が続いていたので チャリ200km峠まとめて5個とかできない状態だった。

そうなれば当然、コンディションは上がらず、スピードも出ない。 だいたいやる気が出ない。そういう状況のなかで、 メインとなるレースの一つを迎えてしまった。 去年は独り逃げのブッチギリで勝った試合だが。

チームでバスを出すという話で、俺もそれに乗るはずだったが、 寝坊して電車になった。駅からタクシーで会場入り。

わしらの 100km レースが始まる前に50kmレースがあった。 それに出てた友達が何人も優勝、入賞したのを知る。 俺も何度か一緒に走った事がある人々なので、 結果が出たのは嬉しいね。 自分の能力を高めるのも楽しいが、誰かと勝負する、というのも これはこれで楽しいものだよ。 それに、このトシになれば、肉体で誰かと勝負する、というチャンスもなかなか無い。 その点、自転車競技は持久力やスピードといった身体能力だけでなく、 空気抵抗の問題があるので、 人と人の勝負という要素が大きく、このへんのバランスがコースや展開によって 様々に移り変わるところが面白いのである。 そのへんの味を、勝負に絡めた人々は味わう事ができたと思う。

さて、俺のレースだが、 ここまで練習はできなくてもデブらないように、食事だけは気を付けてた。 まぁどうせコンディションが良くても、坂の圧倒的スピードは無いんで、 後向きの対策である。 そりゃいつも全開で攻めのレースができるとは限らんよ。 今回は補給は桜餅、ダイフクと水二本にした。 アップ中はちょっと登りを登ったら喉が苦しい状況で、 とにかくチギレないように大人しく走る以外に選択の余地はなさそうだ。 けっこう寒めで腕カバーをして走る事にする。それでもアップしてたらかなり寒かった。 今にして思えば脚カバーもすべきだった。 このレースの目標は前の集団で最後までチギレずにいき、スプリントに参加する、というあたりに設定する。

集団スプリントなんてずいぶんやってない。 俺のレースといえばチギレて論外か、少人数や独走の逃げばっかりだ。 だが自転車ロードレースにおいて、登りと集団スプリントは避けて通れない二つの関門である。 俺は身体能力的に厳しいものがあるのは承知だが、 だからといってやらずに済ますわけにはいかないのだ。 スプリンターといえども登りをこなさないとゴール勝負に参加することはできないように、 クライマーといえどもゴール勝負をこなさないと着順はもらえない。

アップから帰って来たらもうみんなスタート地点に集合してた。 遅れたので、スタート順は悪いが、どうせ100kmだからスタート順なんか関係ないよ。 Aクラスは出走70人である。随分多いぜ。

最初の10周は淡々と進む。時々先頭でペースを上げる奴が居るが、決定的な動きにはならないし、 アタックする奴も居ないようだ。 俺はといえば、とてもアタックできるコンディションではない。 こんなところで行ってもヤケクソアタックにしかならず、 そんな事しても撃沈確定である。 今回のテーマは「守りのレース」だ。チキンと言われようがヘタレとののしられようが、 とにかく人の後ろについて大人しく走るんだ。

こんな風に殊勝な心がけを持って走ってみたら、 レースは大部分そういう心がけで走っている人々で成り立っている事を知る。 ただ、さすがにAクラスは速いというか、脚が揃っているというか、 けっこうなペースでも全然集団の人数が減らないのであった。 俺もしばらく走る間に徐々に調子が出て来た。というかマシになってきた。 登りを使って集団の前の方に上がる。

Cartoon made from the photoes taken by Mr. Uchiike. Thanks a lot.

登りで殿岡さんが前に出る。すかさずチェック! だが、早い、まだ早いよ。登りの終わりで応援してる内池さんが、 両手で抑える 「落ち着け!」のジェスチャー。 ちょっと殿岡さんと話をする。 「調子はどうすか?」「んーイマイチですかね」 「そうすか。俺は全然ですよ。今回は大人しくしてますよ」 左は内池氏の撮影による、その様子。

気が付くともう30kmしかない。あいかわらずの淡々としたハイペースで、 ペースの上下もなく、突出した力を持つ者も居ないのか、逃げる奴も居ない。 多少調子がマシになった気がするせいか、「守りのレース」とかいいつつ 誰か行ったら絶対乗ってやろうという気になったりして、 このへんから戦略的な統一性が怪しくなる。 ラスト2周のホームストレートの緩い登りで一人がスルスルと行くのに反応してみた。

第一コーナーでかわしてヘアピンまで連れて行く。抜けて小さい登りを登って後ろを見ると20mくらい後ろに大行列。 だいたいあそこで行くってのが無理があるんだよ。 というか、そもそも今の俺にはこのスピードで逃げる脚は無いんだよ。 やっぱダメだこりゃ。

そうこうするうちに最後の周回。最後の登りでアタックがあったようだが、集団のスピードも上がっており、 俺はその中の位置どりで必死で気づかなかった。登りをちゃんと脚を残してクリア、 そのあとの細かいアップダウンは登りで頑張り過ぎて終わった人々をパスしてポジションを上げ、 集団のまんなかへんに入り込んだ。 最後のスプリントは、風が右からなので左から行こうと決めていた。 最終コーナ回って下ハンに持ち換え、ギアを一つ上げて左からダッシュ! のつもりが冷静に見ると単なる集団走行!(わはは)。だいたい俺の脚で 52x13でスプリントってのは ギアが重すぎるんだよ。

まぁいいや。 どうせ思い通りの展開を作れる能力は無かったんだからしょうがないよ。 それに、俺って乗ってない割には走れるな。こんくらいのコンディションなら たいして練習せんでも維持できる。それから、集団スプリントって見てる分には面白いが、 何が何だかわかんねぇうちに一瞬で終わるから、やってみると意外とつまらんス。 やっぱり坂での潰し合いこそ燃える。 だから、やはりそういうことができるコンディションを作って試合に臨まねばならぬ。

応援してくれた皆様、 また写真を撮って下さった方々は、ありがとうございました。

まぁ来週はジャパンカップ、11/9は沖縄ですから、わしらのレースシーズンもそろそろ終了ってことですな。 来年はどうしようかな。俺が走ってみて楽しかったコースとレースは、

このへんですね。

Vuelta

今、友達にビデオ借りて観てます。

どの選手も、前半から他のグランツール終盤でも見られない程の疲労困憊ぶりで、 総合成績上位を期待されるような滅多な事では崩れない強豪が 最後の登りに来る前に簡単にぶっちぎれたりしてます。また、集団をコントロールしたチームが 総崩れでエース残して誰も居なくなったりしてます。壮絶です。やりすぎです。


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