500系 に乗ったよ.


このほど嫁さんをもらうことになり, その女性を実家に紹介するために, 彼女と一緒に帰省した. かねての狙い通り , 500系のぞみで帰省した.

東京から大阪まで乗った. うちの実家の駅に止まるには, 500系は速すぎるのである. 悲しい事ではないか. 普通の新幹線は, 東京から大阪までは3時間だが, 500系は 2.5時間だ. だから, 1.2倍速いわけだ. それで普通のひかりよりも 1500円高い. 俺は, 乗りながら, 「む. 何かに似ている. この状況は, どこかで見た事がある ぞ. 」と思っていた. そう. intel のチップだ!

車体の断面は, 箱よりも筒に近い. だから, 壁は斜めであり, 車内に入った瞬間 は, 電車というよりは飛行機に近い. つまり, 狭い. しかし, イスに座ると狭さは感じない.

500系の凄さは, トンネルで発生する衝撃波を少なくするための, あのスゲエ形 の先頭だ. 従来型には先頭車両にも出入口が 2つずつあるが, あのスゲエ形のせ いで 500系には 1個しか 作れなかった. その, デザインと性能を優先して居住性や輸送力を犠牲にした設計は, まるでスーパーカー か戦闘機だな(残念ながら, ドアは普通に開く). そういえば, たかが地上を走る乗物のくせに「衝撃波」に配慮した設計が なされているというのも, なにやら凄まじい話ではないか.

きわめて美しい形の列車だが, すでに営業運転している車両なので, 煤けて汚れている. 主に汚れているのは, 「前」を向いている面である. そのすさまじい速度を暗示する汚れ方だ. 雨やホコリは彼女を汚すことは出来ない. それができるのは, ただ, 切り裂く空気だけなのだ. つまりこの, 汚れているあたりが, この美しい列車は現実に存在するものなのだ ということの証拠なのだった.

疾走する弾丸列車は"サモトラケのニケ"よりも美しい! のだが, その, 当の列車に乗っていては, 疾走する様子は見れないのだ. あたりまえだな. 通過駅をぶっちぎっていく時に, 「ああ, 俺は今, 弾丸列車の人なのだ」 と想像してみることしかできないのである. まあ, その想像料として 1500円払ったと考えれば良かろう. 30分早く着くためだけならば, 1500円払うよりも 30分早起きする方を, 俺なら選ぶね.