alpha 21064 を入手!


DEC alpha 21064 いろんな cpu をばらしたり しているわしだが, このほど, バラしてしまうには惜しい, すげえ CPU を手に入れた. DEC の alpha である(左の写真は昔, DEC のサイトからもらって来たやつ).

alpha を知らん? まったく, 近頃の若いものには困ったもんじゃのう. risc チップといえば alpha か sparc じゃ. 彼等こそが, 革新的な設計方針で当時のプロセッサの性能向上の行きづまりを打破し, 今のむちゃくちゃな clock 戦争の先鞭を付けた, 元祖ハイクロック プロセッサなのじゃ. やれ, 「ぺんちあむ」 だとか, 「じーさん」だとかが, さも前人未踏のハイスペックを達成したかのようにほざいているが, そんなスピードは, もうとっくに, 何年もまえに, alpha によって達成されているのである. きょうびのぴーしー のプロセッサを「最速だ」などとよばわるのは, とっくに誰かが達成したことを近所の知合いが今さらマネして成功したか らといって, それを「日本人初だ」などといって喜ぶアホ的状況と全く同じである.

CPU だけ持ってても, 何の役にもたたんがな. エンジンだけあっても, どうしょう もないからのう. それはそうなのだが, CPU の他に必要なものを今さら揃えて, OS を動かすとい うのは, 並大抵のことではないのだ. だからこそ CPU だけになってジャンク屋 に転がっていたわけであり, それをわしがひろってきたというわけである. なんじゃ. くだらん. だから, このコーナーはラクガキなのであり, テクニカルな価値はゼロなんだっ て. ところで, いわばこいつは, マイクロプロセッサの世界の Saber Tiger あるいは 絶滅危惧種なのである.

絶滅危惧といっても, 偶然, 単に数が少ないというだけで, どうでもいいクソチップだったら, わざわざこんなところに書いたりしない. alpha は, 飛び抜けたすばらしい設計と性能(と, それにはちゃめちゃな値段) を誇ったプロセッサだった. <= 既に過去形. DEC らしいものの売り方だ. すげえものを作れば, 勝手に売れると信じて疑わなかった会社だからな. 「みんなと合わせる」という発想がゼロ. あらゆる意味で飛び抜けており, しかも殿様商売だから全然普及しない. 会社ごと滅んで行く運命だったのだ. 剣歯虎がどうして滅んでいったのか, わしは知らんので, この比喩もいまいちリ アリティに欠けるわけだが, なんとなくそんな感じがしませんか? その結果, クソみたいなマシンと OS がはび こっているというわけだ. ま, 世の中てのはそういうものなのじゃ. 当然とはいえ, 悲しいものよのう.

俺の alpha は, わりかし初期の製品で, 21064 という型番だ. 現行は 21264 だから, 3世代まえのものであり, 製造は 1991年. 当時, このチップはすでに数100MHz で動作し, 最初から 64bit だった(だから, 2038年問題にも関係ない)(*) . 浮動小数点演算がむちゃくちゃに速く, 数値計算で重宝された, 真の「計算機」である.

全面的に受け売りである. なんせ, 俺は alpha を30分くらいしか使ったことがないからのう. EMACS が vi みたいに一瞬で起動したのを憶えている. 何をやっても一瞬で処理が終ってしまい, ミニバッファに `Garbage Collecting' が出るのを読み取ることができんかった.

実物の alpha チップに触るのは, 当然ながら初めてだ. サイズは, ちょうど P5 よりも 1cm でかく, 60mm x 60mm. 足の数は, 479本で, P5/socket 7 よりも圧倒的に多い. ダイサイズは, 上の写真をみてのとおり, かなりでかい. 当時の製造プロセスは, 0.5マイクロメータ であり, 現在の倍の太さだったか ら, 集積度は単純に考えると 1/4 だった. なんといっても, このチップで目を引くのは, シリコンダイが乗っかっているトップ プレート に放熱装置を取り付けるための雄ネジが2本, 溶接されて飛び出しているところだ. それに, でかい抵抗が10個, セラミックパッケージからブチブチと出っぱってい て, なにやらただならぬ雰囲気を漂わせておるわ. やはり工業製品の顔は, 中身を反映しているのう.

まあ, フェラーリのv12エンジンだけ拾って来たようなもんですね. 全然役には立たないのですが, 持ってるだけで嬉しくなってしまいます. 他にも, うちにはいろんな CPU が眠っている. CPU動物園だね.

MIPS 以外は, 全部動く. MIPS は, 中身を見るためにシリコンダイのカバーをバーナで焼いて除去してしまった. この他に, ぜひ欲しいのは, やっぱり sparc ですな. あと, 昔の名作が欲しい. ちなみに使用中なのは, の 2つです. う. 弱い. ダメだこりゃ. i80586/150MHz は, 箱が DEC ですが.


(*)すまぬ. 2038年問題は, OS の問題であり, チップは関係も無い(こと もないが).