CPU の分解


せんだって, CPU の中身 とかいうアホな記事を書いたが, その後, CPU の分解に関して画期的な発見があったのでお伝えしよう.

わしを個人的に知っている人はいいのだが(ここを訪れるひとは大部分がそうだ と仮定して記事を書いてたが, access log をみると, CGI へのアタックを含めて, 知らんところからの接続がかなりある. ), そうでない人は, ここが東工大のサイトであり, わしが東工大の大学院生だからといって, テクニカルなものをこの記事に期待されても困るぞ. 別に CPU 分解して改造しようというわけではないのだ. CPU を分解すること自体が目的なのだ. つまり, この記事を書いてる人は, かなりアホです. 苦労して大規模集積回路をこしらえている人が居る一方で, 「いぇーい. CPU バラしたぜー」 といって喜んでるアホも居るということです. 東工大といっても, 広うござんすからねえ. ははは. 合掌.

わしの友達には, 実際に CPU をバラして, ビイムで改造している仕事の人も居 る. ゲルマニウムのビームで切断し, タングステンのビームで線を繋ぐらしい. わしの専門は論理学である. 一般名辞を持つ論理学で自然数論を展開し, そこにスキを見て measure の概念を導入することを企んでおる. 計算機は論文を書くのに使うのだが, バックグラウンドから想像できるように, ハードウェアの事は考えたくもねえよ. という流派. それゆえに「おお, CPU って美しい」などとアホなことを言っていられるのかもしれぬ.

この記事には 技術的な意義は皆無であるが, CPU に関して技術的な課題を日夜追求してやまな い人というのは, どっちかというと少ないのであって, 大部分の人は, CPU というのは, 計算機の中でもけっこう大層な方の部品らしい, という程度の 知識で足りているわけだ. 俺もそうだけどな. そういう人には, 「CPUって一体どうなってんねん」という素朴な疑問があるは ずだ. だって, CPU とかいっても, ゲジゲジの生えているセラミックや エンプラの黒やエンジ色の四角い断片を思い浮かべるでしょうが, あれは本体ではありません. あれはハコです. つうか, とりあえずそういうわけの判んないものがあったら, バラすでしょう. 時計とか, 速攻バラしたもんです. そのノリで行こう. とにかくこういうものはとりあえずバラしてみないことには始まらない. CPU てのは, じっさいどういうものなのか, 見たことがあるひとは, あまり居な いはず. 写真で見たことはあってもね. こういうものは, やっぱり, この目で実物を見てみないことにはね.

余談であるが, わしは ハードディスクもけっこうバラしたことがある. 自分のパソコンのハードディスクがぶっとんで, バラしたこともあれば, 友達のマシンのぶっとんだドライブをバラしたこともある. ハードディスクをバラすのは, けっこう簡単だ. フタは所詮ネジどめだからな. アレもバラしてみる価値はあるぞ. ゐんどうず で, 「ハードウェアの魔法使い」が起動し, ドライブに魔法を使っ ている間, ドライブの画が出て来るが, その画はちょうど, 昔の LP プレイヤーみたいな感じで, 円盤と, 読み書きアームが描いてあ る. この画をみて, 「ああ, これはハードディスクだな」と判る奴は, バラしたことの ある奴だ. そう, ハードディスクというのは, 中身はああなっているのですよ. そして, ハードディスクをバラしたところの画をアイコンに使ってしまう そのセンス, OS の画面にハードウェをバラした画が出て来てしまうそのセンスに, 俺はマイクロソフトという会社の限界を思い知るのだ. BASIC の遺伝子, 負の遺産である.

ちなみに, ハードディスクの中でもっとも面白いのは, 文句無くディスクの円盤 本体であろう. 近頃は円盤本体は, アルミではなくて, アルミを蒸着したガラス だ. ここでの鑑賞のポイントは, その超平面仕上げだ. しかし, ヘッドが付いているアームもなかなか捨てがたいものがある. コンピュータの奏でるもっとも甘美な音の一つが, ドライブのアクセス音である が, これは実はアームの動く音なのだ. そして, アームを動かしているのは, 特殊な永久磁石とコイル(つまり, 一種のリニアモータ)である. この永久磁石の磁束密度が凄い!ものすごく小さな磁石なのだけれど, 鉄に張り付けたら素手で取るのが辛い程.

話をCPUに戻そう. しかし, CPU の構造は, なかなかに堅固である. solid state とかいう用語があり, わしも詳しくは知らんのであるが, 電器関係では「固体素子しか使ってない」という程の意味らしい. それからいえば, CPU はまさに固体. 固体素子です. 固いっす. なぜなら, CPU のあの四角は, セラミクスでできているから!!

セラミクスにせよ何にせよ, CPU みたいな集積度の高い部品は, 相当に頑丈で信頼できる箱に入れとく必要がある. その箱は, こういう要求 を満たすものでなければならない.

こういう要求を満たす適当な材料は, やはりセラミクスくらいなのであろう.

ところで, わしはセラミクスの防御を突破して, CPU本体に迫る方法を開発した のである. だから, この記事を書いているわけである. そしてその方法とは?

CPU の構造には弱点がある. それは裏蓋だ. 裏蓋はパッケージのセラミクスにハ ンダづけなのだ. だから, 裏蓋をバーナで焼いて, ハンダづけを融かせば攻略可能. これで大概のCPU の中身を綺麗に引っ張り出すことが出来るぞ. バーナは, 細い炎がまっすぐに出る奴が良い. つまり彫金用がベストであり, 家庭のガスレンジはちと厳しいだろう. 気合いによっては山用品の EPIガスの, 火柱がまっすぐあがる奴でもいけるかも.

もっぱらフタの周辺部を加熱していると, ハンダが融けて光沢が変化する. そこを見逃さずにピンセットでフタをひっぺがす. この瞬間のタイミングの見極めがけっこう難しく, かつ, 本体が見えるようにな るので盛り上がる一瞬である.

さて, とりあえずこうやって実際にCPU を 2つほどバラしてみたところ, 次のような事が判明した.

フタを開いたCPU をルーペで観察するのは, わしの至福の一時である. 実際に動くコンピュータは, 特に「ま」製品なんかが動作 していると, かなり胸糞悪い代物だが, CPU の中身はどうしてなかなか鑑賞に耐える作品である. 生pentium なんか, 秋葉原で 1000円くらいで売ってるから, 一個バラシ目的で買って来るというのも楽しかろう. バラしてみたら判るが, どの CPU も額装して飾っておきたいような出来栄えだぞ. 一家に一個, CPU だ.