視線入力デバイス


世の中どんどん便利になるものだ. 特に, 計算機の方面でプログラマブルな課題は, 原則的に 「めんどくさいけど, あとはやるだけ」 という事が多いので, どんどん解決されつつある.

どっかで読んだが, 本当に大変でテクニカルで, 新しい世界を開拓するのは, 新しいハードウェアだという意見がある. なるほどそうかも知れんな. ハード無くしてソフトなし. しかし, 逆はあり得るからな. プログラムというのは, できた物体の使い方を考えてあげる仕事なのだ.

ところで, 最近は新しいハードウェアの世界が広がる気配がある. リメックヌだかリスッケヌだかいう一部の気合いが先走った OS では, smp への対応が本格化し, 偶然というにはうますぎるタイミングで セノレロソとかいう隠照社の石を2個くらい搭載できる基板が発売されたりして, CPU を 2個積むと, だいたい 2倍速くなる事が多くなった. ちょっとしたユーザ側の気合いで, 現存する単一 CPU の最速マシン(PC 業界で) よりも2倍ちかい速度を出せるのだ. こりゃすごいことですよ. しかも, 基板と 石で 4万ちょっとというから, えらい時代になったものです. そのマシンでは, Linux カーネルのコンパイルが 90秒で終ると言う. ちなみに, 俺のマシン(P5/150MHz)では 15分かかるのだから, 1.5GHz相当 (どういう計算?). こんなことは, ちょっとまえまでは, 何千万かする「なんとかすぱーく」とか 「あるふぁなんとか」でしかできなかったものです.

速いということは, 無条件に善であり, 正義である. なぜなら, 時間を稼ぐことができるからだ.

だが, ハードウェアを作る会社というのは, やや想像力に欠けるところがあり, (そうでなくてはあのパッケージの悲惨なデザインの説明がつかぬ) もっぱら解りやすいものを作る傾向がある. 速いというのは非常に解りやすい. 速くなると大体の場合は危なくなるが, 計算機が速くなっても危険は増えないしね.

往年の名機, PDP シリーズと比較して, セノレロソ 2個積んで400MHz とか 500MHz とかで稼 働しているマシンが, どれくらい速いのかは解らんし, だいたい PDP シリーズなんか, 2時間くらいしか触ったこと無いので, 1000倍とか言われても見当付かんが, そうとう来てることは確かだろう. 全く新しいジャンルのプログラムが発生してもおかしくないほどの, 速度の向上である. しかし, だ, stdio(*) は, あいかわらずの テレビタイプライター (プラス ねずみ)なんですねえ.

キーボードというのは, これまた厄介なしろもので, ミョーな技術を要求するし, あまり使いすぎると手がおかしくなったりもするの だ. だから, ゼヒとも都合の良い入力デバイスを誰か作って頂きたいものだが, 手で入力するばあいは, 結局キーボードはけっこう速い方だとおもうので, キー配列をいじくるくらいしかやる事が残ってないような気もするのである.

しかし, ポインティングデバイスに関しては, 大いにやることがあるのではない か!

「ま」のつく会社のシステムですら, widget への focus を切替えることが キーボードからできるようになっておるが, これはひとえにキーボードとマウス を使い分けるのが, 「ま」の付く会社の開発の人にすらも, めんどくさくてたま んないものだったということを意味している. じっさい, 機嫌良くタイプしているときに, マウスをいじんないといけなくなっ た時のストレスときたら, 相当なものだ.

結局コンピュータというのは, おマニヤの方々のための製品でしかないのであろう か. 動くようになるだけで嬉しい. 使うこと自体が目的という, そういういかれた世 界なのであろうか. まあ, 幾分かは, そうなのだろう. そもそも, ファイルシステムを持ったプログラマブルマシンを必要とする人間が, 秋葉原に行列作る程居るとは思えんからのう.

そういう奇特な人々にとっては, コンピュータは, 簡単に動いちゃうとつまんないのである. はい, そこの ソメッケス ユーザ!あなたのことです. カーネルを make し直しただけで動くような新しいハードウェアは, ものたりないと思っているあなた!あなたのことですよ.

適当に, 頭使って乗り越えないといけないハードルがあった方が, コンピュータというのは, 楽しいものなのであるらしい. しかし, そういうユーザの努力をあてにした製品作りというのは, どうも納得いかねえよ. 特に, ノートパソコンの強度とか, アホ丸出しの, わかりにくいアプリケーショ ンとかね.

focus はどこに当たっているべきか? マウスポインタがある窓というのは, わりと自然な回答だ. 窓をいちいちクリックしないと focus が当たらないのは, 明らかに冗長である. 昔はマシンが遅かったので, ポインタを移動するごとに focus が切り替わっ てたら遅くてしょうがなかったのだが, 最近のマシンでは, どんなに手を痙攣さ せても focus の切替えで cpu を使い切ることはできない.

しかし, それ以前に, 目玉はその窓を見ているのである. 見ている窓に focus は当たって当然であろう. なんでいちいち手で操作せにゃ いかんの?

しかも, だ. そういうのを実現するための技術は, 既に完成しているのだ. またしても軍事ネタで申し訳ないが, 某攻撃ヘリでは, 機銃がパイロットの見ている方を照準するのである. なんせ, ヘリコプターは 操縦だけで両手両足塞がるからのう.

パソコンにカメラくっつけてる暇があったら, 視線入力デバイスつけろ! 瞬きでクリックってのは, ちょっと目が疲れるかなあ. いちいちポインタが視線追っかけて来るとウザイので, その辺の敷居をどうする かとか, こういう問題に, 技術者魂は昂ぶらんのかねえ. まあ, 視線入力ポインタでは, 画を描いたりとかには使えないだろうけどね. 俺は, 視線入力デバイスをそなえたノートパソコンが,


#ifdef MUCH_MONEY
出たら絶対買う.
#endif


(*) 標準入出力である.