画で操作する?


なんつうか, いつの間にか, 世の中は マウスとかで操作するのが 正しいコンピュータということになってしまい申した.

いや, わしも, あれの良さ, ほれ, なんつったっけ. GUI とかいうのの便利な 事は認めるぞ. 特に, 気合いの入ってないとき なんかは, たまんないですよ. なんせ, 片手でコンピュータが操作出来るんすよ.

それに比べるとな. UNIX とかでキーボードから 謎の呪文を入力して操作するのは, よっぽど気合いが入ってないと だるいもんです. なんせ, 片手では無理だし.

しかしですね. わしは思うのですよ. GUI が向かないプログラムというのが存 在するのではないかとね.

それは, 主にキーボードを使うプログラム(エディタとか) と自動処理のプログラム(サーバとか)だ!

ヒデマルというエディタは, windoze の世界では非常に優秀な製品であるらし く, わしも人が使ってるのをみて, 「おお, なかなかやるわい」と感心する事し きりである. きっと, カスタマイズもバリバリなのであり, マクロも 書けるのであろう. しかしね. あのデフォルトの画面はありゃなんじゃ?

エディタをマウスで操作する奴が居るか!ボケ!

手は何本じゃ? 3本あるんか? ああ, そうか!キーボードは左手(の人差指)で使うから, 右手は余っててマウス持ってるわけね. 判りました. どうもすんません. どうせだからこの際, 文字も全部マウスで入力してはいかがでしょう. 昔の和文タイプみたいに.

というわけで, エディタには GUIは一切不要なのである. あと, メーラ(MUA)な. キーボードを主に使うタイプのプログラムは, マウスのインターフェースなんか 一切不要なのだ. 害にならないものは加えよ, という立場を取ったとしても, だ めだ. なぜなら, 意味不明のちっこい画の描いてある ボタン類が占拠している画面の領域は, 決して狭く ないからである. だいたい, 「バッファの切替え」やら「正規表現検索」 を, どうやって画で表現するんじゃ?

抽象絵画

が, キーボードからのコマンドよりも判りやすいという人は, 少ないと思うがど うか. あと, メニューもやめてくれ. emacs とかの 膨大なコマンド をメニューにしたら, 5x5ドットフォントで 1200 ドットの画面でもはみ出すだろうよ.

ユーザがインタラクティブに使うプログラムばかりではない. つまり, 今日びのネットワークに接続されたコンピュータには UNIX でいうところの守護神すなわち daemon というのが存在するのである. サーバだね. こいつが GUI で作られてた日にゃあ, あんた. . .

だいたい, なんでサーバがユーザインターフェースをもっとる必要があるんじゃ? あ, そうか!毎日落ちるから, 毎日設定するわけね. そりゃ必要です. すんませんでした.

GUI のサーバは, ある機能, あるいはそのオプションを

入れるか消すか

しか出来ないのでした. つまり, 「コメント」ができないのでした. だから, 設定で, 「これ, ちょっと外してみるか」といって, 一旦 "はい" ボタンを 押したら最後. いまさら「あ?さっきの設定どうだっけ?」といっても, 暗記してない限り, それっきりなのだった.

あと, ちょっと設定変えただけでいちいち再起動させんの, 止めてくれ NT .

あ, これは GUI と関係無かったな.

プロキシとか設定項目が膨大なプログラムを GUI にすると, 全く爆笑ものの 設定画面ができます. 1行に4枚くらい収まってるタグが8行くらいあったりしてな. それぞれ5項目くらいいじるところがあってな. こんなもん, どこ触ったか覚えとれんから, 横でメモ取りながら作業することになるのだ. あほくせー.

これが UNIX とかでおなじみの設定ファイル方式なら, 「ファイルのここらへん」とかいって, ずっと直観的に把握できるのだった. さらに, 適当に編集して関連項目を集めたり, 説明書いたり, 制御フローかけたり, 緊急用の設定をすぐ横にコメントにしといたり.

そもそも, サーバなんて, 勝手に自動的に仕事するプログラムなんだから, 設定はそれ用の簡単な言語で記述するのが, もっとも向いてるのだ. 言語のドキュメントさえしっかりしてれば, その方が,

  1. 柔軟
  2. だから機能も多い
  3. 処理は速い
  4. しかもプログラムは小さい
  5. だからバグも少ない(*)
と, 良い事ばっかりなのだ(**).

それに, 最後に美学的な側面に注目しよう. 要するに, GUI は車で言えば「オートマ」だ. どう考えても

kill -STOP `ps -axuw | grep hogehoge | awk '{print $2}'|tail -n 1`

とかのコマンドを「ざっ, ざざあー」(***)とダブルクリックよりも速く入力し, 大概の管理業務を自動化している UNIX システム管理者は, マウスで間欠的に「ぽち」「ぽち」とやってる GUI のユーザよりも 断然かっこいいのである. 神速のタイプで入力される呪文に電撃的に反応するホストは, まるで偉大な錬金術師の召喚した精霊. カーネルからシェルに至るまで彼の意志が透徹しているのだ!

一旦これに慣れると, もう, どんくさくて, オートマ的にワンテンポ遅れて 反応する GUIなんか, 使ってられん. つうか, なんでもかんでもマウスで 操作する設計はやめてくれ.
(*)無論例外はある. "s" で始まって "l" でおわる名前の, root に set-uid されてる巨大 MTA とかね.
(**)無論例外はある. "s" で始まって "l" でおわる名前の, root に set-uid されてる巨大 MTA の設定ファイルみたいに, コマンドも引数も 1文字だったりしてな.
(***)マンガでよくある「カタカタ」なんて音は, こいつらには全然なまぬるくて, あてはまらないのだ. へんてこな記号も全部ブラインドタッチで打つ彼らの タイプ音は, まさに夕立ちの雨音.