でかい流星群が出る時のジンクスというのが いくつかあるようで, その一つに彗星の回帰の翌年のほうがでかいというのが あるらしい.
左の図は, xephem で作成した, 地球と tempel-tuttle 彗星の軌道の重なり具合である. xephem だけでは, 今年の地球の軌道と去年の彗星の軌道の交差を見るのは無理 なので, 実際には GIMP を使って 2つの画像を重ねてある.
黄色が地球で, 斜めに横切っているグレーが彗星だ. 彗星の軌道は毎年, じゃなくて回帰ごとに違う のだが, ここにあるのは 1998年 2月から3月にかけての軌道だ. tempel-tuttle 彗星は, 1998年の 2月に近日点(これは, 一発で 変換するんだよ. 「かんな」は. ちょっと理系入りすぎてない?) を通過したのだった. 今はもう, はるか彼方なのである.
図に入っている解説を見れば自明だが, ちょうど 11/17 と 11/18 の間に地球が 彗星の軌道を横切る. やっぱ, ちょっと見にくいかな. 彗星は, 宇宙の塵が固まったものなので, 太陽に近付くと熱でばらけて それが軌道上に散らばる. 地球が軌道を横切ると, それらバラけた塵が 地球にぶつかって, 流星になる. というわけで, 11/17 の夜から 11/18 の朝にかけては, 流星が沢山出るのだ.
流星群と彗星の軌道の関連は 20世紀になってから 明らかになったものだそうで, そのきっかけになったのが, この獅子座流星群だったらしい.
どれくらいの規模になるのかは, 実際に見てみないことにはわからない. なんせ, 彗星のチリなんて小さいから, どこらへんが濃いか, なんてなかなかわ かんないからね.
と思ってたら, なんと, NASA にこういう記事を見付けました. いちいちダストの軌道を計算した奴が居るのだ. 塵は, 彗星の通った後にわだかまってるからね. 去年は最近の通り道(塵が濃く集まっているはず)からは全然離れているが, 今年は 1899 年の回帰時に蒔き散らされた軌道の近くを横切る. この話でいけば, 今年の方が, ずっとたくさん出るはずだが. はたしてどうなるか.
この時期, 富士山もけっこう寒いからねえ. 去年は -10度まで下がったし, カメラのシャッターも動かなくなったもんね. でもパソコンは平気で動いてたな. パソコンには結露の方が問題で, 低温は平気であるらしい. 液晶は大丈夫なのであろうか. 取り説には 「0度まで」って書いてあるが.
違う2点で同じ流星を同じ光学条件で撮影した写真を右目と左眼で別々に見たら (つまり, 裸眼立体視したら), 流星が立体に見えるのではないか. 流星はせいぜい 上空 100km かそこらだから, 数キロ離れたところでも立体視できる写真が撮れることになるが, どうなのであろうか. 大気の厚さを実感するというかなんというか, 星空を背景に, こっちに「ぐいーん」と突き刺さって来る流星ってのも, なかなか楽しいと思うが, 誰かやった奴は居るのかな. 問題は, 同じ流星を撮るというところにあるわけだが. 光学条件はあとで GIMP でなんとかなるからな.