Digital HiNote Ultra


TOSHIBA T3400 に引き続き, 今回は DEC の Digital NiNote Ultra に TOSHIBA MK1301MAV (2.5" 12.7mm height 1.3GB) を載せてみました. これはそのときの記録です.
もしあなたがこれを見て同じようにやったけれども壊れてしまったといっても 責任は負いかねますのであしからず. もちろんこのようなことをするとメーカーの保証は無効となります. あくまで個人の責任の範囲行ってください.

用意するもの

換装には, 次のものを用意します (図 1). ほかには特にはなにも必要ありません. 作業時間は 1 時間程です. 作業には, 静電気で CPU などを壊してしまわないよう気をつけましょう. バックアップも忘れずに.

分解

まず本体をひっくり返し, バッテリを取り外します (図 2). 次に, FDD コネクタ用の蓋を開け, メモリスロットの裏ブタを外します. メモリが増設されている場合にはずしておきます (図 3). メモリスロットの隣にあるのが CPU ボードで, これを取り外します. CPU ボードは, ボード上にある赤いネジ 1 本をドライバで外せば, 簡単に取 り外すことができます (図 4). CPU を取り外すと, 熱伝導のための丸い金属が見えます. (基板上にはなぜか足跡が描かれていました.) その真ん中にあるネジを外します (図 5). このネジは裏側にあるキーボードを固定してあります. つぎに, 手前にある 2 個のゴム足を外し, 中のネジを外します (図 6). ゴム足は細いドライバなどでこじ開けます. 中のネジは, 他の多くのネジとは 種類が違いますがすぐ区別できます. また奥にある 2 個のゴム足は取り外す必要はありません. ゴム足をはずしたら, 本体をひっくり返して表にし, いよいよキーボードを取 り外します. キーボードは図 7 のようなプラスチックのロックでとまっています. これはご覧のとおり構造は簡単でスライドするようになっています. このロックは手前 3 個所にあります. キーボードとパームレストとの隙間から覗くと図のように丸い穴が見えるのが それで, 場所はわかると思います (写真では大変見にくいですが...). これに細いドライバなどを突っ込み, 向こう側にスライドさせます. ロックがはずれたら, キーボードを持ち上げます. キーボードは四隅を両面テープで固定されているだけなのでゆっくりと剥しな がら持ち上げます. ただしキーボードはマザーボードと 2 本のフィルムケーブルで繋がってます ので一度に取り外してはいけません. 細いドライバなどを突っ込み, 必ず手前からゆっくりと持ち上げます (図 9). キーボードと本体とを繋ぐ 2 本のフィルムケーブルをはずします. ケーブルをゆっくりとコネクタから引き抜きます. コネクタにはロックがありません. ほんの少し左右に揺さぶりながら抜くと抜けやすいかもしれません. ただしこのケーブルは非常に壊れやすいので注意が必要です. これでキーボードがはずれました. 次に, パームレスト部分を含む上側フレームをはずします. キーボードが乗っかってあった縁にある 13 本のネジを全部取りはずします. 透明なフィルムの下にあるネジは取り外す必要はありません. 側面にある 2 本のネジもはずします (図 12).
ネジが全部取り外せたらフレームをはずします. このフレームは下側のフレームと数ヵ所の爪でしっかり止まっています. フレームを壊さないよう注意しながら, まず後ろ 2 隅にある爪をはずします. コツは, フレームの横の部分を持ちあげるようにしながら後ろ隅の左右の爪を 片方ずつはずしていきます.
後ろの 2 隅の爪がはずれたら, フレームを後ろから静かに持ち上げていけば あとはわりと簡単に手前にある数ヵ所の爪をはずすことができます. フレームが取り外されると, 手前右側にお目当てのハードディスクが見えます (図 14). 手前左は PCMCIA スロットです. トラックボールの上に見える丸いものはスピーカです. ハードディスクは 1 本のネジで止まっており (図 15) これを取り外します. ネジを取り外すとハードディスクを持ちあげることができるようになりますが, IDE のケーブルが短いので右側から持ち上げていき, ドライバのようなもので コネクタをはずしてハードディスクを取り出します. 古いハードディスクに付いていた固定金具 (図 17) を取り外し, 新しいハー ドディスクに取りつけます. 新しいハードディスクにケーブルを繋ぎ, 載せ換えます. あとは, 今までの作業を逆にたどっていけば問題はありません. PCMCIA スロットの蓋が挟まらないように注意するくらいでしょうか. はずすのに苦労したフレームの爪もはめるのは簡単です. フィルムケーブルははめ込みにくいですが慎重に.
すべてを元に戻したら, AC アダプタを差し込み, 電源を入れます. ブート時に Fn + F3 を入力し, BIOS が HDD を認識しているかどうかを確か めます (図 18). 以上で作業は終了です. あとは好みに応じて OS をインストールします. 作業は慎重に. あくまで個人の責任の範囲で行ってください.
sanada@c.oka-pu.ac.jp