9/11 に gimp-1.1.9 がリリースされました.
目についた変更は
まず,ダメなところから. toolbox のレイアウトには好き嫌いがあるだろうが, 個人的には縦長の方が画面が有効に使えて気に入っているので, これはやめて欲しい. こんな感じ. toolbox 窓を resize すれば, 縦長の配置になるんだが, session management が窓のサイズに対応していないので, 次に起動したときにはその設定を忘れている. そこでデフォルトの配置を直そうとしたが, ボタン配置のアルゴリズムが良く解んないので, 直せていない. エアブラシはタブレット対応らしいが, タブレットが無いのでよ く解らない. もともとエアブラシ使わないし. 仕様も実装されていないようだ. パス操作ツールも, 一応動くが, 必要な機能がまだ全く実装されてない.
良いところ. とにかく, image window の右下スミにある コレは, かなり良い. 使い方は, こんな感じである. ボタンをクリックすると, イメージの全体像と現在表示されている領域が 小さい popup 窓になって表示されるのだ. 色相が変化している四角が, そのとき表示されている領域を示している. このまま drag すると, イメージをあちこちスクロールできるのだ. 非常に直観的で優れたインターフェースである. スクロールバーなんか,邪魔なので消してもらいたいくらいだ.
レイヤからの d + d は, わしはそう頻繁に使わないのであまりありがた味が無いが, アニメーション方面では役に立つはずだ.
3個増えたはずのツールのうち, ちゃんと? 動くのは角度と距離を測る奴だけだ. これは, 2点間の距離と角度を表示するというもので, パス操作ツールと同じア イコンというのも紛らわしい. しかしこれ, 何に使うんじゃ?
それにしても, 毎回へんてこな splash が付いてるぜ. 今回は コレ だ. ChangeLog を見ると, 開発者はけっこう気に入っている様子だが, なんだかなあ.
1.1.7 のときみたいに, どうあってもこのバージョンでないとダメだ! という機能は追加されていないので, アップグレード必須というわけ でもないと思う. ツールが 3個も増えているが, 実際に動く奴は一個しか増えてないというのも, けっこうアホらしいかも.
インストールは, 普通の GNU のプログラムをインストールするのと変わらない のであり,
./configure && make && make install
でできあがりだ.
俺が gtk のバージョンをゴチャにしてインストールしてたので, libgtk 一族が dynamic link にならなかった. libgtk をリンクしているプログラム(たとえば,ほとんど全てのプラグイン) libglib や libgmodule をリンクしているプログラム(全部のプラグイン)が, それらのライブラリを static にリンクしたバイナリになってしまった. なんでかね? まあ,とにかくそうなったのだよ.
プラグインは 100個以上あり, それが全部 static になってしまったのである. これは恐ろしいことだ. インストールして df したらいきなり /usr が 100% になってて気づいた. prefix にしたディレクトリを見たら, 全部で 350MBytes あった.(これを nfs でインストールしたんだが, そりゃ時間 かかるわな.) いやあ. shared lib ってすばらしいですね. 普通にインストールすると 40MBytes から 50MBytes くらいです.
なんせコンパイルもインストールも猛烈に時間がかかるんで, トラブルの原因を突き止めても, 解決までが大変でした.
松石が作った xmms の日本語化パッチである. なぜか俺の環境ではコンパイルできなかった. かといって, そのままほっといてもダメなので, 俺はテストしてないにも関わら ず, 取り急ぎここで紹介しよう.
同じような主旨の, もっと大規模なパッチも当ててみたんだが, やっぱり同じエラーでダメだった. 皆さんはどうでしょう? 松石のパッチはここ. 使い方は, このパッチを zcat xmms.0.9.1-jp.patch.gz | patch -p 1 とかして当てた後普通に configure && make してインストールである. なんせコンパイルできてないので試してないのだが, 別に何も設定せんでも, そのままで helvetica の 10ドットと k10 で表示され るようになっていると見た. フォントの設定で helvetica の後ろとかに コンマで区切って日本語フォントを書けるそうだ.
松石にもらったパッチは, diff のバグであろうか, about.c にある作者の名前が文字化けしてしまっていたのを直し, ついでに一般的な -u フォーマットに変換して圧縮しといた.
8/31 がリリースだったようだ. 0.7.2 からのアップグレード. 本質的な変更は無し.
それから, ikill-2.1.2 をリリースします. プロセスが無くなったら, そのように言って終了するように したんだけど, 特に本質的な改変というわけではない.