まず, ハードディスクを本体に入れるのが一苦労だった. 古いドライブと, ネジ穴の位置がちがうのだ. しかも, DEC らしく, ハードディスクの固定は, なんとも凝った方法でがっち り固定してある. 穴の位置が違うドライブなんか, 絶対どんなに頑張っても入ら ない. 最近の機種程ではないが, 俺のマシンは昔, 薄くてかっこいいのでブイブ イゆわしてた奴ですから, サイズの余裕なんか一切無いのだ.
結局, 固定のための部品をとっぱらって, 両面テープで貼るという, 極めてアレ な方法でごまかした. フタに出ていたイボもニッパでちょん切ったりしてね. いまのところは大丈夫だが, 長期的には, 何かもうちょっと考えないとな.
BIOSの関係だろうか. 新しいドライブでは, Hard Disk Error とかいって, そ のままでは起動しない. もっとも, Linux は, 一旦起動すると, アホな AT互換 機のBIOSなんか無視して動くので, 関係無いが, 若干イヤな感じですよ.
Filesystem 1024-blocks Used Available Capacity Mounted on /dev/hda2 50749 8887 39242 18% / /dev/hda3 42941 5374 35350 13% /var /dev/hda5 1486339 460440 949091 33% /usr /dev/hda6 1412295 326129 1013189 24% /home今回の fstab は上の通り. 3.2GBytes は, さすがにでかいですね. これを全部 Linux で使えるわけだから, ほとんど無限ですな. とおもってたら, 一瞬で 33%の使用率に達している /usr だ. 既に前回のシステム領域を, 大幅に上回った使用量だ. /homeは 1.4Gも必要無いと思ったが, とりあえずこ れだけとった. 前のシステムから自分のディレクトリをバックアップして持って 来るのがひと苦労.
システムのインストールそのものは, 楽勝だ. 説明書の通りにやれば, ちゃんと起動する unix ができる. たまにインストーラが変な警告を出すが, 別に致命的なものではない.
インストールのモードを「エキスパート」にしたせいか, 何故かインストールさ れてないプログラムが幾つかあって, 手でインストールしなおした. gs が無いのに ghostview がインストールされてたりした.
たいへんなのは, その後だ. 2年も使っていると, /etc とかでは, 原型をとどめていないファイルも多い. 新しいシステムに, これらファイルをそのまま移植すると, 下手すりゃ立ち上が らない. しかし, 肉体は, システムはそういうもんだと思っているので, 作業が非常に苦痛. とりあえず前のシステムと同じような環境にするのが一苦労だった. ファイルを同じにすりゃいいというものでもない. 新しいシステムの良い所は採り入れつつ, 俺が以前追加していた機能を復元しないといけないわけだ. 結局各種スクリプトや設定ファイルは, 全部読まないといけないわけで, これが かなり疲れた.
インストールが終って, 起動したら, とりあえずやる事は, カーネルを最新にしてコンパイルでしょう. まえの .config と /etc/soundconf を取って来てあるので, リターンキーをタ イプしまくれば, 同じカーネルができる. 当然, 音も出るようになる. じゃあ, 次は, X ですね.
今回は X ではまった. むちゃくちゃにはまった. なんせ, logout すると X が死に, 画面が「ぼわわーん」となって, それっき りだ. X が死ぬというのは, 正確な表現ではない. Xは生きているのだが, 画面に出て 来ないのだ. psすると, ちゃんと xdmが起動している. xconsole まで居る.
XF86Config をいじくるのも嫌なので, XF86Setup で新しい設定を作り, それでやっても全然ダメである. 16bpp で起動はするが, そのあと終了すると 死ぬ. 8bpp なら普通に動くが, 設定の関係上, 今更 256色に戻れない. 一時は昔のサーバに戻すか, と思ったほどである. なんせ, logout できないん だぜ. しかも, グラフィックに無理がかかったせいか, 画面にノイズが入るようになっ てきた!やばい!また入院か?
結局, これは logout すると, Xサーバごと reset することで解決した. logoutするときに実行される, $XDMROOT/TakeConsole のなかに 「xdm を殺す」というのを入れ, /etc/inittab の runlevel 4 の所を, 「xdm を respawn」に変更した. こうしておいて logout すると xdm ごと終了する. そして init が再び xdm を起動するというわけだ. init に signal を送ったり, inittab を手でいじくるわけで, 良い子は真似しないでください, つうかんじです. まあ, こういうむちゃが効くのが unix の良いところです. そして, こういう無茶をやんないといけないのが, unix のよくないところ.
ちゃんと動くようになったところで, いろいろみてみると, 描画性能が向上して いる. まえは, xengine はせいぜい 270rpmだったのが, 今回は 300rmpだし, afterstep の shade も非常に素早くなっている.
とりあえず動くようになったところで, いろんなものをインストールしないとい けないわけです. これがむちゃくちゃ大変です. root の shell で "do" とかいうエイリアスの中身は, ./configure && make && make install と いう感じ.
たくさんコンパイルするのは, まじで大変でした. まあ, 今回は /usr を 1.5G取ったので, 何でもそこに突っ込めるので, そうい う意味では楽だったが. 今回, Eterm のコンパイルで, かなりはまった. 原因は, ディストリビューションから入れた pngのライブラリが古かったことだっ た. しかし, pngは, 新しいのを手で入れてからのコンパイルだったので, まさかそれが原因だとは思わなかったよ. これが, 探してみたら, 違うディレクトリに古いのが入ってたのだ. ヘッダファイル png.h をチェックして原因を特定したが, 俺も一瞬やる気無くして, 放り出すところだったよ.
plamo linux は, 非常によくできているとおもった. 今回使ったのは, 1.3.1 というパッケージだ. 文句があるとすれば, LANG周りのデフォルトの設定だ. なんせ, そのままでは xterm でマニュアルが見れない. Linux ユーザの全員が csh スクリプトで $TERM で switch するような奴だとは 思えないのだが. しかし, フォント周りは非常に充実している. フォントの設定は, X でも一番めんどくさくて, 一切触りたくないところだが, デフォルトのままで, 非常に具合がいい.
それに, 俺が手で入れてごそごそやってたようなパッケージは, 全部デフォルト で入っている. elisp の yatex とか mew とか, それに 12ドットと10ドットの 日本語のフォント. しかも 第2水準までばっちり揃っている. 便利になったもんじゃのう.
現在, 一番使ったコマンドは make だろう. 「昨日のコンパイル」に書いてあるようなものは, 全部インストールしなおした. gimp の plug-in なんかは, hoge.c しか無いやつでも, コンパイルのためのプロ グラムがデフォルトでついてるので楽勝だが, 本質的にめんどくさい設定をしない といけない各種サーバ類は, まじでめんどくさかった. apacheとか. あと, xanim は, へんなモジュールを一緒にlinkしないと quicktimeとかが再 生できないのであり, そのために Imakeとかをいじらないといけなくて, かなり めんどくさかった. そんなのもう, 忘れてるって. ああ. povray が, まだインストールされてないや. なんてこった.
そうそう. CMY分解したものを, アミ点の 2値画像に変換するというGIMPのプラグイ ンがあるので, それもインストールした. こいつは, まえ使ってた, gtk 0.99.3 では, 必要なライブラリ関数が無くて, コンパイルできなかったのだ. まじですか. 0.99.15 から feature freeze のはずなのに, 関数増やすなよ. 今回は, make 一発でした. さすが新しいディストリビューションですね. 余計な苦労が少なくて済みます. これで, CMY で Tシャツとか作れるぜ.
これから, gtkのバージョンの関係で諦めてたプログラムを, どんどんインストールするの だ.