wmx と xmms


wmx-5

wm2 というウィンドマネージャがあり, その筋では人気ときく. その筋とは, gcc と gdb を行ったり来たりする人達である. このウィンドマネージャは, 最小限の機能しか持たないというのが 売りで, 最近のごてごてわいわい賑やかなのに嫌気がさした人が, 「俺はモリソバがいいや」てな感じで人気が出ているらしい.

その派生種に wmx というのがあり, これは wm2 に

を追加したものである. 噂では, セッションマネジメントも実装する計画がある というから, なかなかの高機能であり, ほかの wm とあまり違わなくなった, 面もある. が, wm2 のウリである, というのがしっかり継承されている.

当然ながら, wmx は小さいです. メモリは全部で 3MB で, バイナリのサイズは 680KB である(egcs-1.03 オプション -O3 でコンパイル). 設定ファイル無しでも良いというのがウリだから, わしは, 設定ファイル無しで使っている. (一応作ることもできるようだ) なんと, 日本語も通るらしいのだが, フォントの指定のし方がよくわならないの で, 化けたままだ. せっかくパッチを書いてくれた Marukawa Kazushi さん. すみません. ごめんなさい.

使い勝手も単純だ. 何もないところで左クリックは窓メニューが出る. これは, コンパイル時に指定されたメニューが出るだけだ. 右下で左クリックすると, exit を含むメニューが出て, exit できる. 何もないところを右クリックで, デスクトップの窓を circulate できる. 画面の右上でマウス真中クリックで, 現在のデスクトップの表示 および, デスクトップ間の移動ができる. また, 窓のタイトルバーを真中クリックでも仮想デスクトップにアクセスでき, focus されている窓をとなりのデスクトップに移動できる. デスクトップの表示は, テレビのリモコンを使ったときのチャンネル表示み たいな大味な文字が画面右上に出る. これが非常に良い感じ.

root で login したときには, ウィンドマネージャがこれになるようにしておい た. 設定が無くてもちゃんと動くというのは, root の shell として非常に優れた性 質だ. 間違いを冒す可能性が無いぶん, 信頼性がある. MWM デコレーションヒントに対応してないので, gnome のファイルマネージャ などは使えない. しかしながら付属の文書によると, 無理矢理対応させるプログラムもあるようだ.

じつは昔, 一度 wmx を試したことがあって, その頃, wmx の開発はごく初期の段階だった. 今とおなじ様にキーボードショートカットや仮想デスクトップはあったが, 残念ながら落ちまくりの死にまくりだったので使わなかった. でも, 今回使ってみたところ, 非常に良くなっていたのである. なお, 今回試したのは wmx-5 で, なんか今年(1999年)の 1月にリリースされて いたようだ.

xmms の知らんかった機能

xmms は X MultiMedia System だが, 何がどうマルチメディアなのかというと, オーディオ cd も wav も, その他良く解んないものも再生できるらしいのだっ た. つまり, cd プレーヤなんか要らないのであり, コレ一個で全部間に合って しまうらしいのである.

そこで, そのやり方をさぐるべく xmms のパッケージの README なんかを読みか えしてみたが, どうやら直観的にテキトーにやれば良いらしいことがわかった.

cd の聞き方は簡単だ. まず, 音楽cd をドライブに入れる. そして cdrom の mount point をファイルを開く窓から捜しに行く. すると, なぜかそこには audio track が沢山並んでおり, 普通のファイルと同じよ うに掴んでポイすれば順番に再生されるのだった. 要するに, 再生リストに付いている「ファイル追加ボタン」を押して mp3 だろうが wav だろうが オーディオトラックだろうが, なんでも適当に突っ込んでほっとけばその順番に再生されるのだ. UNIX てこんなに人に優しかったっけ? なんかだまされているような気がしてならない. 自宅では, 据え置きの方で起動した xmms がノートのディスプレイにおじゃまし ている. 音源もCPU も据え置きのものを使うことになり, ノートは単なる X端末. これが自分用のネットワーク環境? 嘘でしょう. なんかだまされているような気がしてならない.