まあ、その間なにもしてなかったかというと、そういうわけでもないのだが、 ここに書くようなことは何も無かったのじゃ。
樹海で焼肉宴会やってきた。 わしら探検隊は、川口ヒロシを目標にしてた割にはまじめで、 最小限の装備でスパルタンに決めていたものだが、 最近創立メンバーのオヤジ化に伴い、 その活動もヌルまりがちである。
今回など、その典型であろう。 単に樹海で焼肉喰って、ビールのんで、テントで寝て帰って来るというだけの 何の技術も気合いも不要なイベントであった。
ただ、人数が 6人もいたわりに、確保していた車が 5人乗りなんで、 若干ピストン輸送だったり、交通渋滞がひどかったりして、 それなりに大変だったところもあったけどな。
13h ブシツ集合だったらしいが、全員集まったのは 13h40m。 ま、これはいつものことである。 電車で大月まで行き、そこのレンタカー屋で押えてある車に乗り、 樹海まで。
2名は電車(富士急)で河口湖まで。
樹海の入口は若干判りにくく、詳しいのが俺なので、 俺は車。
河口湖周辺はすげえ渋滞で、先に 2人を樹海入口に降ろし、 富士急河口湖駅まで戻るのが大変だった。 結局電車で行った2人には 90分以上待たせたことになる。
樹海入口に降ろした二人には、キャンプ地を口頭で教え、 キャンプ地に着いたら炭をおこして待っているように指示したが、 あとになって「あいつら迷ってないだろうな」と不安になる。
キャンプ地は道路から15分くらい歩いたところにあるのだが、 若干判りにくい場所なのだ。
ま、世間では 樹海に入ったら死ぬ ということになっているらしいが、 全然そんなことはなくて、 ちゃんと道がついているので、夜間行動でも何の問題も無いのだが。 もっとも、道を外れると、溶岩地形で森も深く、方角は 判りにくく、歩きやすいとは言えないが、それでも迷って死ぬ程の ところではない(方位磁石もちゃんと使える。もっとも、 正確な地図があり、それを読む知識があれば、の話だが)。
駅で 2人を拾い、スーパーで買物。食糧 13000円ぶんを買い込み、 さらに酒 5000円ぶんを買い込んで、キャンプ地へ。
樹海の入口は、もう、入口からして 樹海ざます て感じの、なんつうか、ええかんじである。
全員、ヘッデン行動でザクザク樹海の奥へ歩いて行くところは、 いつも楽しくてウキウキだ。 もっとも完全に真っ暗闇で、樹海というよりは単なる暗い場所だけど。 でも、空気は森の中の匂で、時々動物の声が聞こえたりもする。
キャンプ予定地に先行させた2人が居なかったらどうしよう、 と思ったが、ちゃんと居た。良かった。 なんせ、居なかったら焼肉どころじゃない。夜どおし捜索だからな。
さっそく、焼肉の準備するものとテントを設営する者に 分かれて作業。テントは夜半から雨になるという予報だったので、 フライシート(テントに被せる防水のシート)も張り、 持って来たペグも全部打った。 フライシートをちゃんと張って、テント本体とくっつかないように しておかないと、結局テントに浸水するからな。
今回は、イノクマが持って来たのだが、なんと、 ガスランタン があるのだ! 文明の光! たとえ椅子とテーブルでフレンチのフルコースを喰ってても、 照明がヘッデンだと、なんだか ビバーク してるような気がするものだ。
枝を都合してきて、ランタンを吊し、ヘッデンを消して食事。 ううう。自分で照らしていないところも明るいなんて、 なんて文化的な生活なんだ! これでわしらも Be-Pal 的アウトドア ライフに一歩近付いたわけだ。 次は椅子と机だ。アウトドアへの道のりは遠い。
肉買いすぎて全部は喰えなかった(笑)。
腹いっぱいになったところで、焼肉から焚火に移行する。 標高 1000m で気温が 12度なので、けっこう寒いからな。 周囲の枯れ枝を集めて来て燃やすが、 なんせ森に落ちてる枝に、すんなり焚火で燃えるものなんか ありはしない。木は、割らずにまるごとくべるとなかなか燃えないし。
まったりと樹海の夜は更けて行くのだった。
酒のんで、干物を喰いながら、12時すぎまでアホなことを喋って、 まあ、ようするに宴会だ。そろそろ寝るかな、という時になって、 雨が強まって来た。
テントで、「ヒカルの碁」の単行本9巻を読んでから寝る。
肉喰いすぎて、喉がかわくやら胸焼けするやら。 しかも寝袋は暑いし。 すげえ寝苦しかった。
喉がかわいて水飲んだら朝方しょんべんで起きた。 雨が相当降っている。 もっとも、わしらがテントを張ったところは火山灰で水捌け最高の ところなので、どんなに雨が降っても水たまりになったりは しないのだが。
朝 9時すぎに起き、茶を涌かす。 妻は「シーフードヌードル」を喰っているが、 わしは、とてもじゃないが肉の喰いすぎで、 そんなもんくうきにならん。 お茶のんで、パンを一枚喰ったら力尽きた。
さあ、豪雨の中を、糞いまいましいテントの撤収作業だ。 雨の中のテント撤収ほど嫌な仕事はない。 どんなに頑張っても、テントはビショ濡れになる。 袋に詰めるのも、濡れてると元の大きさにはたためないから 大変だし、濡れたテントから「じゅわー」っと水が滴って、 「ああ、これがザックんなかでも滴るのかー」と思うと、 もう、最悪の気分じゃ。 これはやったことのあるものでなければわからんじゃろ。 これに比較できるのは、出発するときに濡れた靴と靴下に 足を突っ込む瞬間くらいのものだ。
いきなり、お気楽な宴会からストレニュアスな出発シーンになってしまったが、 なんとか荷物をまとめて出発。ま、車までは 15分だからね。
再びピストン輸送しながら大月で集合。金を清算したら、一人 5000円だった。 1拍二日で肉食べ放題で 5000円なら安いものであろう。
次は冬にやりたいねえ。 たまには洞窟の縦穴も良いもんだしね。