連休の後半


昔のマンガがサイコー

無論, 今のまんがにも非常にレベルの高い作品は たくさんあり, わしも読んでいるわけだが, 昔のまんがには, それらレベルの高い作品には無い はちゃめちゃで破壊的な魅力があるのだ. 昔といっても, せいぜいわしが小学生ぐらいまでのことじゃが.

その当時は, テレビアニメも凄かったのである. わしが記憶している, 最強にスゴまってたのは, 「アパッチ野球軍」というやつで, パンツ一丁の山ザルみたいのが, マトモなチームを非常識なプレーで 圧倒する, という感じの(強いて言えば)野球マンガであった. 今じゃあとても放送できない必殺の内容だったような気がするが, ケーブルテレビなんかでは放映されてたりするのであろうか? だったら, 加入しようかな. 笑.

そうそう. まんがのはなしじゃった. 昔のマンガといっても, わしも別にそう強烈なマニアってわけじゃあ ないので, 何でも知ってるわけではない. そのなかでも, かなーり強力で気に入ってるのが, 池上, 雁屋のコンビで放つ必殺の学園もの 「男組」 である.

まず, 今のマンガに慣れた読者であれば, これを読んで「学園もの」だとはとうてい思わないだろう. なんせ, 主人公がいきなり北の最果て, オホーツク海に浮かぶ 強制収容所みたいな感じの, もっとも凶悪な奴ばっかりをかき集めた 最悪の特別刑務所, その名も「軍艦島」 てなところに居たりするのである. 今では考えられないだろ. 設定としては, ほとんど「ゴルゴ 13」とかとダブる話のデカさだ.

とにかく, 話のデカさで言えば, 「男組」にかぎらず, 昔のマンガは凄かった. なんつうか, ジャンプ的インフレーション現象とかいうのとは違い, 剥き出しの欲望及び妄想全開的デカさであり, その表現様式からして, もう, 持っているインパクトが違うのである.

もちろん, 一応, 学園のシーンもあったりするんだが, あれは, 到底学園とは言えない. まず, 教室におとなしく生徒が並んでいる場面の記憶が無い. 手元に実物が無いので確認できないのだが, おそらく 全編を通してそういうシーンは存在しないのではないか?

主人公も必殺だが, ライバルがもっと必殺だ. まず, どう見ても高校生には見えん. 角ガリで異常に目付きが鋭く, 身長 185cm 体重 85kg くらいか? 常に真剣を持ち歩いており, 居合いの達人. 何か気に入らないことがあると, これで「ズババーッ」と手下のオデコに 「犬」とか刻んじゃう奴である. むちゃくちゃだ.

こいつと主人公のやりとりは, 「逆シャア」のアムロとシャアのやりとりに匹敵する 名セリフの応酬だ. ただし, そもそも絵柄が熱いので, そのインパクトは当社比で 3倍である. ま, やりとりの内容自体には比較的穏当なところもあり, 戦後民主主義への素朴な愛着みたいなものが無くもないわけだが.

しかし, 作者達の基本的傾向としては, そういった ヒューマニズムとは必ずしも関係無くて, 殺意, 悪意, 恐怖, 暴力, そして言い訳がましく友情って感じ. そこに加えて, 登場人物達が, 詩的にスゲーんだ. 最強なのが, まず神竜の若様であり, すなわち主人公のライバルである. なんかとんでもねえ権力者の長男で, 上流階級のはずなんだが, 住んでる家は, 田舎の土建屋かヤクザみたいな 大邸宅. 使用人は当然, ブルース・ブラザーズが帽子脱いだみたいな恰好で, これまた当然だが庭にはドーベルマンとかシェパードみたいな犬が 15匹くらい 居るのである. 座敷には槍とか刀があって, 当然, 竹ミツなんかじゃなくて 全部本物. 若様は, これを好きなように振り回しては暴れまわるのだ.

作者は西郷隆盛タイプの豪傑がよほど好きらしく, そういうのが何人も出て来る. 本当に次々と同じようなのが出て来るんだ. 4-5人は出て来たのではないか. 俺なんか, 登場人物が沢山居るハナシが苦手ってこともあるんだが, キャラがかぶって区別が付かないのである. これも最近のマンガではみかけないむちゃくちゃなところだ.

そうそう. 「乞食番長」ってのが出て来るんだ. これはちょっと太刀打ちできん. まず, 名前がピーだし. それに,「乞食」と「番長」ってのがどうしても 俺の中では組みにならんのである. きっと誰でもそうだと思うが. こういうものを思い付くというのが, 天才ということなのである. 違うか. ま, とにかく, そのピー番長だが, 当然, 手下も全員, ピー. しかし, そいつら, 一体何者なんだ? 主人公と同盟を結ぶのであれば, 高校生なのか? なんで高校生なのに乞食なんだ? それとも, 高校生じゃなきゃ何だ? 社会人? だったら単なる浮浪者 じゃねえか. ホームレス番長. 訳判らねえスギ.

「影の総理」ってのが黒幕で, me too な森さんとかが居る今となっては 影の総理とかいってもアホみたいで恐くもなんともないが, 当時は, とりあえず誰でも知ってる偉いヒトというと, 総理だったのである. つうか, 「影のテンノウ」ではイロイロと差障りもあるかもしれんでのう. で, 影の総理だ. 主人公の流 (ナガレ) 君はトロツキー, ゲバラの嫡流にして 永遠の革命家であり, 権力を握ることなく, ひたすらに既存の権力に 挑戦し続けるヒトなのであるから当然, 最後はこいつと対決するわけだ. だから話が進むにしたがって, 影の総理も神竜の若様と一緒に風呂入ったりして, 徐々に姿を現して来るのである.

神竜がムキムキなのは, これは作画が池上だから当然なのであるが, こう, 私がうちのめされたのは, 影の総理もまた, しかも, 神竜を上回るほどのムッキーだというところじゃ. しかも, 顔は真っ黒けで眼だけスルドク光っていて, ムキムキ. 誰がこの表現を考えたのかは知らんが, まさに天才と言えよう. つうか, とにかく, 不気味である. 不気味スギる. 俺だったらそんな奴と対決するのは絶対にヤだね.

後年, 「北斗の拳」などで, 権力と筋肉の比例関係が描かれたりしていたわけだが, それが既に, とっくの昔に完璧な形で存在しているのも凄いです.

「男組」の他にも「愛飢男」 (< 「あいうえお」とよむ. わはは) とかスゲーのがいっぱいあるんだ. 「愛飢男」は, ブシツで単行本で読んだのだが, これもまたスゴかった. つうか, 内容は忘れちまっており, スゴかったということしか憶えてない. それくらいスゴいものだと思って戴きたい. 最近, 「男組」もコンビニに復刻版が並んでるのである. つうわけで, 昔の劇画をゼヒ読んでくれ. そして, うちのめされてくれ. スゲーぜ. 昔の劇画.

今のマンガ

むー. 「ヒカルの碁」盛り上がってますなー. サイコー.

またも奥多摩

行って来ました. こないだ食べ損ねた蕎麦食いに. うまかったぜ. 蕎麦. 奥多摩に蕎麦あり. って感じだ. これからも折を見て食いに行こう. ヤマメの塩焼なんかもあったりして, 蕎麦と一緒に食うと, 非常に良い感じ. ビールなんかも飲むと, もっと良い感じ.

ひょっとすると, 新谷かおる (漫画家) が仕事を放り出して蕎麦食いに行ったとかいう 奥多摩の蕎麦屋は, この辺なのか? などとテキトーなことを考えてみたり.

長らく中部山岳方面がホームグラウンドだったこともあり, 標高 2000m に満たない奥多摩方面なんか丘にしか見えず, アホらしくて行く気にもならなかったが, 自転車で行くとなかなか良いところだ. 何が良いって手軽で金も時間もかからないところが良い. なんせ, 日帰りだもんな. 交通費も 2000円だもんよ. 自走すりゃタダだ.

登山はただ歩いてるだけでは面白くも何ともないのであり, やっぱりそれなりの場所に行かないと楽しめない. 雪山で誰も居ないとか, スゲエ原生林とか, 300m の崖とか, 空気が下界の半分しか無くて気温が マイナス 20度とか, 150m の凍結した滝とか, そういうところは楽しいが, 林道とか植林とかを歩いてるとせつなくて, UFO に迎えに来てもらいたくなっちまう. しかし, 自転車は登山とかと違って, ただ走ってるだけでも面白いので, 奥多摩の如き場所でも十分面白いのである. 舗装路をザックしょって歩いてる人を追い越す瞬間は, サイコーです. なんか歪んだ喜びですね. 笑.

乗鞍岳 (北アルプスの 3000m のやつ) とかも, 標高 2700m くらいまで道があるので, 自転車で行くと面白いかもしれないな. カテゴリー超級山岳ポイントみたいな?

いや, マジで. 坂を登れるフレームってのがあるんですねー. 以前乗ってたフレームに比べると, 今のフレームは坂で断然速い. 踏んだだけ進み, しかも軽い. 1000m かそこらの標高差なんか, あっという間. 楽勝っす. この, 走ってるだけでおもしろいという感覚は, スピード感や操縦感覚以外にも, 自分の馬力がどんどん 速度及び距離に変換されるところにあるわけで, それから言うと, チャリは高性能な方が楽しいかもしれん.

そうそう. 連休中にペダルをビンディング式に交換した. 靴は, 一見普通のスニーカーに見えるチャリ靴じゃ. 一回立ちゴケした.

次のユキリンツーリングも山岳ステージらしい. 秩父方面だそうだ. 懐かしいのう. 秩父なんて, 大滝村の洞窟以来じゃねーか? つーか, 秩父とか奥多摩で十分面白いなんて, 自転車万歳だ. その頃には妻のマシンも完成してると良いのじゃがのう.

たまにわ

バリバリ音楽聞きながら, バリバリ仕事してみたりして. バリバリバリバリバリバリバリバリバリーッッッッ(<荒木ヒロヒコ風のつもり)

元ラジカセを改造して, 外づけ cdrom と PC から音声が入るように 入力を 2系統にしてみた. 出力端子を入力に改造したのだ. というのも, 元CDラジカセの CD と テープが死んでいて, ラジオだけ生き残っているのであり, 「ラジ」状態だ. そんなの捨てりゃいいんだが, ま, アンプとラジオは生きてるわけだから, これでいいじゃないすか.

妻が CD を聞くときは, 外づけ cdrom を使うわけで, ラジカセの入力切替えを 「CD」にすれば音が出る仕組み. わしが PC の音を出すときは「Line In」 に切替えるのである.

本日は Brian Ferry とか. My Bloody Valentine とか. 山口モモエとか. Tom Waits とか. Ozzy Ozbourne とか.

いやー. ラジオ良いっすよ. ラジオ. テレビ見ながら仕事はできませんが, ラジオ聞きながら仕事できますからね. これでニュースと天気予報を聞いてれば, 話題が 連続ドラマとかにならないかぎり, 普通の人間のフリができますよ.


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