MISHIMA day(2005/11/25)


炊飯原理

自転車仲間でガスで飯炊くのが流行っているので、 俺もそれに触発されて、 俺が長年にわたって考察と実験を繰り返して完成させた、 飯炊き理論をここに記す。

ここに書くのは「こうすればうまく炊ける」という手順ではない。 メシがうまく炊けるための、物理的な条件を考察し、 それを実現するための手段を検討するのである。 すなわち、手続きのまえに理論あり。だ。

といって、実は全然簡単だぜ。

メシの炊けるプロセスは二つの段階からなる。 まず、煮込み段階である。 沸騰している液体の中を米粒が泳いでいる状況だ。 ここから徐々に、蒸し焼き段階に移行する。 全く異なる二つのプロセスが連続的に繋がっているのが スイハンという調理過程なのである。 まず、この事実を知り、理解する必要がある。

次に、この二つのプロセスがうまくいくための物理的条件を考察しよう。 煮込みプロセスがうまくいくための条件とは何だろうか? いうまでもなく、調理される材料がまんべんなく、 必要十分なだけ加熱される事だ。 そのためには、米粒が自由に、スムーズに鍋の中で対流する必要がある。 これが不十分な場合、加熱に偏りができてしまうので、 うまい飯にはならない。

では、スムーズな鍋の中の対流を実現するためには、 どうすればよいのだろうか? ほとんど自明だが、 要するに、火力と鍋の形状、 もっと言えば、鍋の中にどれくらい米と水の混合物が入っているか、 に依存するのである。 火力が不十分なら対流は起こらない。 煮込みプロセスでは、とにかく米粒をぐるぐる回すのに 十分な火力で調理すべきである。 また、たとえば、でかい鍋に少ないメシでは 横方向の米粒の移動が起こらないので、具合が悪い。

煮込みが進行してくると、水は糊化し、米も徐々に飯のようなものになっていく。 よく「赤子泣いても蓋とるな」というが、 ここまでは、べつにナベの蓋を開けても全く構わない。 「蓋開けちゃダメだ」なんて、鶴の恩返しじゃあるまいし、 プロセスの性質からして自明であろう。 しかし、糊化が進行してくると、調理の段階は次に移行する。

蒸し焼きプロセスの開始である。 この段階は、残った水蒸気で、 煮込んだ米粒に対し蒸し焼きを行うのである。 蒸し焼きであるから、そのポイントは以下に絞られる。 つまり、適切な温度をよく保ち、また温度の偏りをなくす。 残った水蒸気の量が適切である事。 この2点である。

ガスレンヂで飯を炊く場合は、風は厳禁だ。 うちではこの段階では換気扇を止め、窓も閉め切るのである。 また、ガスコンロのまんなかに正確にナベを置く必要がある。 大きな火口で極限まで火力を絞れると良いのだが、 最近の過保護馬鹿仕様のガスコンロはこれができない事も多いので、 適当なところで切り上げて、保温フードを被せるのも一つだ。 適度に密閉できることも大切だ。

この段階でうっかりフタをあけると必然的にご飯にとってはダメージとなるが、 一度くらいなら蒸し焼き時間を延長すれば、ほぼ回復可能だ。 また、超絶の荒技だが、この段階で「あ。水が足りないや」 というのが判ったとしても、 湯を注ぎ足して蒸し焼きプロセスを全うすれば、 ちゃんとしたご飯に仕上るのである。 ちなみに水が多すぎるのは蒸し焼きプロセスへ移行する前に判明するが、 判った段階で余計な水を捨てればよい。 「赤子泣いてもフタとるな」という伝説と神話のバッチシステムの時代は終り、 時代はインタラクティブなのである。

以上の理論を実現する上で最善のスイハンシステムは、 いうまでもなく「まんが日本昔ばなし」によく出て来る、 「かまど」である。 普通にガスレンヂで調理していると、どうしても鍋の側面が弱点になる。 この点でスイハン器は優れているのだが、火力の点で問題がある。

この理論を実践できる状況さえあれば、容器や熱源に関わらず (まぁ放射能とかは困るが)おなじみの「ごはん」が炊ける。

MISHIMA day

今日はみしまの日だ。

君達のF104は今日も勃起の角度で上昇しているか?

ちなみに俺のF104はキリモミ急降下中だぜ文句あっかコラ。


過去の落書きリスト