陣馬山→高尾山ハイキング(2006/03/20)


その後のあらくれ天国

ボルヘスの「天国地獄百科」を読んでいると、その詳細が明らかになってきた。

あらくれ天国は、その名称を「ヴァルハラ」という。 勇敢に戦って死んだ戦士だけに入る資格があるのは 以前に書いた通りであるが、 あらくれ天国へのご案内役はヴァルキューレというスーパーナチュラルレディ すなわち普通の表現をすれば女神である。 きっとそのときは、ワグナーのアレが流れるのであろう。

あらくれ天国の中身はこんなかんじだ。

あらくれ天国は巨大な舘と戦場からなる。 彼等は舘で寝とまりする。 毎朝、起きたら戦の装備をつけ、 表に出て、戦う。 どういう戦いかは明らかではないが、 私の憶測では戦い自体をその目的とする「純粋な戦い」なのであろう。 戦いでは、当然ながら死んだり斬られたりする。

夜になると戦いは終り、死んだり斬られた者も復活して 舘に戻り、みんなでうまいもの食って飲んで大騒ぎする。そして寝る。

当然のことながら、明日の朝も今日同様の愉快な暮らしが待っている。

戦いの目標や意義を作ったり考えたり議論する事よりもむしろ、 戦い自体が人生における主要な関心事だったという事だろうか?

山で死んだアルパインクライマーの天国というものを この類推として考えるのは、比較的容易である。 たとえば、それは常に新しい壁と愉快なキャンプサイトからなる。 キャンプサイトで寝ていたクライマーは朝2時に起きて、ルートを登り始める。 誰もまだ登っていない初見のルートだ。 そのルートで、クライマーはリードしたりビレイしたりラッセルしたり、 また 吹雪かれたり墜落したり雪崩に埋まったりする。 夜になると墜死した者も埋まったものも凍った指も復活し、 完登されたルートも残置類も含めてキレイさっぱり消滅する。 そして壁の中でビバークの奴以外はキャンプサイトで大宴会。 いうまでもなく翌日は完全復活して午前2時起床、3時に行動開始ってわけだ。

コックと泥棒その妻と愛人

久々にみた。ビデオでみるのは初めてだが、 1989年に劇場で複数回観た。 これは当時、東工大で英語を教えていた篠崎先生に奨められて観に行ったのだった。

映像が本質的な作品なので、小さいテレビで VHS でみるのは、かなりせつなかった。 厨房から食卓に、食卓からトイレに、カメラが切り替わるタイミングで音楽と人物の服装も 切り替わる演出が俺は大好きなのだが、 うちのテレビではそのシーンの何が楽しいのか全然判らなかったのが非常に残念。

こないだフランス料理食べたら、久々にこれをみたくなったというわけである。

みたら、またそういうものを食べたくなった。 私はこの映画みると、妙に食欲がでてくるんですね。 私にとっては、 これは「マンディアルグ」とかそういう名前を思い出す映画です。

しかし、一緒にみた妻は非常に強烈なゲロ風味を味わったようだ。 それについてはまことにすまぬ。 これでこの映画を奨めてたいへんなめにあった人が3人めである。 ちなみに先行する二人は石川夫妻。 真治氏に「なんか面白い映画無い?」と訊かれてなんとなくこれを 奨めたら、友子さんとみにいって大変なめにあったそうで、 そのあと「てめーの奨める映画はもう絶対みないぞコノヤロー」 と言われた。 がははは。 まことにすまなんだ。

なんだ。DVD980円で売ってるのかよー。 買うかな。

こういうものが今公開されたら、 この映画に因んだメニューとかやる店が出て来てもおかしくないけど 当時はどうだったのかな。 この映画みて「うぉーフランス料理食べたい」と思う人は あまり居ないかもしれない、という危惧も無いとはいえないが。 それに、言うまでもなくラストのメインディッシュはちと難しいし。

篠崎先生、御元気でしょうか。 彼の研究室に遊びに行くと、「ばらなま」に出て来たみたいな、 ごっつい装丁の古い本がたくさんあって、 ロバート フラッドとか ジョン ディーとか イェーツとか、 要するにイギリス電波文化と私がよびならわしているものですが、 そういうものについて、彼にいろいろと本を借りたり 教えてもらったりしたのを思い出します。 東工大でそういうものをいじっている人が居るということ自体、 私には非常に新鮮で興味深かったのです。 しかし先生にとっては英語がまるっきりパープーで、 しかも全然やる気もない東工大生相手の日々は、 けっこう苦痛だったようでよく愚痴をこぼしておられました。

2006/03/17

どうも最近らくがきの内容が破壊的 すなわちdestructiveです。

良くない傾向です。

昼飯食ったあと腹くだした。 ラーメンが古かったかな?うひひ

腹下して虚脱して気絶してるところに、 割り込み開発案件が発生する、なんてのは人生における 比較的ありがちな展開。

覇威王

と書いて「ハイキング」と訓む。 いうまでもなく男塾名物である。
「よっしゃー!このピッチこそわしがリードじゃー!!」 「なにをー!お前はひっこんどれ!わしにまかさんかいー!!」
ゴゴゴ…
「このピッチは貴様等の出番ではない。 この草ツキのいやらしさが判らぬか」
すなわちあらゆるこういう感じでのアレある。

なんとなく思い付いて、妻とハイキング(覇威王じゃない方)いってきた。 よく自転車で走るあたりを縦走する企画。

0700 起床

0830 電車乗る

0850 八王子 かけずりまわってフィルムを買った。

0910 バス乗る。陣馬高原下行き。バスはけっこう満員。いつも自転車で、 排ガスを浴びせられている道をバスで行くのはなんかミョーな気分。 自転車の方が速い?

1000 バス降りる。二人揃って記念撮影

1010 歩き始め。いつも自転車で走る道を歩くのは妙な気分。 キセキレイ。和田峠の道がつづら折れになる手前で、沢沿いに登山道があったので、 それを行く。山頂への直登ルートらしい。徒歩の場合は、 常に直登ルートが時間の短縮になるからそっちを選ぶ。 パッとしない植林で、憂鬱だったが、 我々が登ってるのをヒガラが追いかけて来たのは面白かった。 妻はあまり調子がよくない。ザックのアックスかけを掴ませて、 引っ張ってやる。

1120 陣馬山頂。 記念撮影。 電車からは富士山が見えたが、天気が下りとかで、残念ながら見はらしは良くない。 今日のプランはここから明王峠、景信山経由で高尾山までの縦走だ。 歩行予定時間5時間とのこと。 1時間ほどで明王峠に着いた。 茶店があって賑わっている。 ここは、いつも自転車で走る栃谷林道の最高地点から尾根ぞいに すこし登ったところなのだ。

13時 昼食。ルートは尾根筋を忠実にたどるもので、 下り基調。神奈川側はもっぱら植林。道は非常によく整備されており、 地図を持って来ていないが迷う心配は無い。 もっとも、道が判らなくなったとしても、 このあたりは1時間も下れば人里なので迷いたくても迷いようもないのだが。 水とバーナを持って来たので、スープとラーメンを作った。

14時 小仏峠。ここは少し楽しみにしていたのだが、 高速道路の音がうるさくてがっかり。 茶屋が破れており、いとあさましきありさま。

15時 高尾山。下界の恰好の人をよくみかけるようになる。山頂で記念撮影。 高尾山は野鳥が多い。 ヒガラ、ヤマガラをよくみかけた。 他にカワラヒワの群れ。それを襲った種類不明の小型の猛禽。 山岳宗教施設を見学し、茶店であまざけ。

1545 ケーブル乗車。ケーブルカーおもしろい。休憩を除く歩行時間は4時間。

1610 JR高尾駅

1645 帰宅

ハイキングは手軽なレジャーとして非常に良い。 次は植林じゃないところに行きたいが、難しいかのう。


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