ナッツをハッチしろ(2006/06/07)


2006/06/06

月に一日だけ、カレンダ表示とストップウォッチの12時間積算計の小文字盤の表示との 食い違いがなくなる。

破傷風

おもしろいのでその後調べてみた。

このように、破傷風はなかなか危機管理的にシビレる病気です。

いつも思うのですが、 西洋医学って生きるか死ぬかという状況では本当に頼りになりますね。 仕事としてはむちゃくちゃに大変なわけですが、 野次馬的に見てる分には非常に面白いです。 危機管理というといつも引合に出されるのが安全保障ですが、 病気や怪我は戦争とちがってしょっちゅう起きる事ですから、 医学における危機管理の精神には妄言妄想の類の入り込む余地もなく、 リスクマネジメントのエッセンスがテクノロジと一体不可分に結び付いていて、 独特の味わいがあります。

なお、Clostridia一族にはtetani(破傷風菌)の他に 有名なのがbotulinum(ボツリヌス菌)です。 どちらも酸素があると暮らせないのは同じ。 作る毒素の作用機序もよく似ている。 これらの毒素は機能の異なる二つの領域を持つ。 片方の領域は神経伝達物質を分解する酵素として作用する。 もう片方は特定の種類の神経細胞に結合する親和性を持つ。 2種類の菌が作る毒性物質の構造だが、酵素の部分は同じだが、 細胞に結合する部分の構造が違うのだそうだ。 だからbotulinumとtetaniで入り込む神経細胞が違う。 そのため片方の毒素は弛緩性麻痺を起こし、もう片方は痙攣を起こす。 こういう話をきくと、けっこう親戚っぽさが漂いますね。 神経毒を作るこれら2種類の嫌気性菌は、 嫌気性のまま、この戦略でここまでのしあがってきたのでしょうか。 ヤなやつらですね。

nuthatch

「ゴジュウカラ」の英名

シジュウカラより10多い名前の由来だが、確かな事は知らない。 ダジャレか?

私の経験の範囲内での事ですが、下界ではあまり見掛けないように思います。 冬山にでかけると、沢ぞいやテント場でよく声をきくのだが、 姿はみたことがありませんでした。 先日、谷川岳のマチガ沢のであいでようやく姿を確認することができました。 どの図鑑にも描いてある特徴的な、 頭を下にして幹にとまるへんてこな姿勢が見える。 ホントにこんな姿勢するのかな?と半信半疑だったが、 頻繁に、そして自然にこの姿勢をとりますね。 それどころか、その姿勢のまま下むきに素早く歩く。 まるで重力なんか関係ないかのように垂直の幹を上に下に自由自在に 流れるように素早く歩き回る。

少し長めのするどい嘴で、全身を使ってダイナミックに突つく動作も見られました。 我々がテントを張っていたのはブナ林で、 ブナの実を食べに来ていたのだと思います。 「ゴジュウカラ」という名ではこの鳥が何をどうするのか判りませんが、 英名の nuthatch はよく本性を表していますね。 つまり nut を hatch するから nuthatch なのですよ。 木の実を樹皮などに挟んで固定した上で、 嘴に全体重をかけて実を突ついて殻を割り、中身を食べる。 その様子は「バーチャファイター」でおなじみの八極拳の肘撃技みたいな迫力があります。

ただし、鳥のサイズはスズメくらいです。外見もけっこうカワイイ。

鳥の運動能力

今まで知りませんでした。今日知りました。真剣に驚いています。

まず、肺の仕組みが俺らと全然違うんです。 わしらは吸った空気が肺に入るのに通ったそのまま同じ経路を通って出て来ますが、 鳥の肺は空気の入口と出口が違うんです。 空気の経路が閉曲線グラフになってるんです。 肺がロータリーになっててそれに気管が繋がってる構造。 わしらの肺の容量が10Lあって、肺活量が5Lだとすると、どんなに気合い入れて吐いても、 毎回古い空気が半分残ってるわけですよ。 でも奴等は一方通行ですから。 何すかそれ。 こりゃもう原理からして根本的に違ってるんで、 俺ら絶対勝てんけんね、という感じ。

更に、ハヤブサでは安静時心拍数100に対して最高心拍数900以上とのこと。 人間に直せば、最高心拍が200の人の平常時心拍が22という状態です。 心拍数だけの問題じゃありません。 2心房2心室構造は同じですが、大動脈につながってる方がケタはずれに大きく、 壁も厚くなっています。

これでバカだったら諦めもつくんですが、 カラスなんて酔っ払った俺より賢いわけですよ。

うひー。 せつねー。 俺、今、人間に生まれてスゲ損した気分味わってますよ。


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