多摩川上空をツバメが飛んでいる。
帆翔するオオタカとビミョーな距離をおいて飛んでいた。
久しぶりに見るツバメの飛び方は美しい。
時計が無くなったので、何か新しいのでも買おうかな、 と漠然とwebを見ている。 なんかロクなのねーな。 まえからちょっといいな、と思っているナイキの高度計が入ったやつだが、 ちと俺の手にはデカすぎるようだし。
どういう基準で選んでいるかというと、 これがけっこう簡単で、要するにこんな暴れん坊にピッタリの製品って事だ。
しょうがないので、電池が無くなって難儀していたナイキのデジタル時計を、 自分で電池交換した。 フタをあけて電池押えを外すとCR1620だということが判ったので、 これを買って来て装填。 ムーヴメントに「電池交換したらココと電池のプラスをショートさせて、 オールクリアしろ」と書いてあるのでそれを実行。
なんかちゃんと動きません。死
装填時にムーヴメントがケースからポロっともげちゃったんですが、 それを戻す時に組み立てが間違っていた模様。 正しい(と思われる)順序に収めるとちゃんと動いた。よかった。
この時計は10気圧防水ということになっているわけだが、 変な形の裏フタなので、正直、防水性は高くない。 裏蓋が既に錆びていて、これがパッキンと接触するところにも僅かに及んでいる。 厳密に言えば、もう防水性は失われていると言って良いだろう。 研磨してから組み立ててもよかったが、 パッキンに塗るシリコングリスも無いし、 防水テスト環境もないので、そこまでやってもしょうがないか、と思い、 そのまま組み立てた。
こいつを電池交換してれば、 これを探検に持って行って(そもそもそういう趣旨でこの時計を買ったのだった)、 今回のような愚かな次第にはならかなったはずなのだが、と 死んだ子の年を数えるような事を少し考えてみたり。
しかしデジタル時計というのもなかなか面白いな。 見ただけでは時刻が直観的に判らないので、頭を使う。
計算尺が無いのはちょっとしたときに非常に不便で、 これは何とかせねば、とは思う。 しかし海外のB社やS社の製品はwebの画像を見ても駄菓子屋のオモチャみたいな ショボさが判り、とても我慢できん。 じつはまえからこれはいいかな、と思ってるのは IWC のポケットウオッチでして、 これは昔ながらのIWCオリジナルの機械を搭載し、 しかもブレゲ式オーバーコイルのひげゼンマイで、 なかなか顔もキレイなんだ。「レピーヌ」というやつ。
IWCのサイトみても載ってないんだけど、これ、どこで売ってるんだ?
というかむしろ最初の趣旨から完全にズレてますね。 暴れん坊が懐中時計ですか? 馬鹿ですか?>俺
なんとなく思い当たるフシが無くもないが、 いまいち厳密に原因が判らぬまま、 突然体を壊した。 熱が38.7度出て、背中が痛くて非常に苦しい。 特に風邪とか流感というわけでもなさげ。 なんだこれは。
でかい本チャン登ったあとなので、 今更ではあるが、 Chouinard の Clibming Ice を読み直してみる。
今だからこそ理解できる事、改めて勉強になることが多かった。 当時読んだなかではよく理解できなかった Potential Belay の概念も、 今は解る。非常に勉強になった。
神々の山嶺という小説があって、それが谷口ジローによって マンガになっていて、 そこに三スラが出て来るらしい。
うっはー。 三スラってマンガにもなってんのか。 私はもう、なんだかとんでもねぇ偉業を達成した気分ですよ?
モデルは森田氏らしいが、マンガでは piolet traction で登ってるな。 まぁフィクションだしな。
森田、岩沢パーティーの初登は1967年。 現在の我々は日帰りですが、 当時一般的だった氷雪技術ではこのルートを登るのに2泊3日が必要だったのです。 当時、刺したピックにブラさがれるアイスアックス、 およびそれを使って急な氷雪壁を登る piolet traction という技術 (カマキリ状態で垂直の氷壁にへばりついてる写真をたまにみかけるアレの事です) は、まだ存在しないのです。
じゃあどうやって登っていたのかというと、 アイスアックスは、まぁ最近の製品はどこでどうヒネクレたのか、 いかにも凶暴で果てしなくグレていますが、 あれでも一応ツルハシの子孫です。 すなわち道路工事で使うアレです。 つまり、アレで、氷壁を工事して階段をこしらえたわけです。 むちゃくちゃに時間がかかるのは当り前です。
こんな段取りで登るのに、 2泊3日の間、ミスを犯さず大きな雪崩も来ない、という可能性に賭けるやつは、 どうかしています。 だから三スラは未登でした。 初登後7年間、また登ってやろうという人が居なかったのも当然です。 なぜ7年後に再登されたかというと、その頃、piolet traction が日本に伝来し、 一日で登れるようになったからです。 ぶっちゃけ言ってしまえば、現代の登攀技術では 垂直の氷壁のほうが中途半端な傾斜の岩場よりも簡単なのです。 つまり俺みたいなやつにもこのルートが登れるのは、この技術と それを振るう優れた登攀用具のおかげなのです。 今じゃソロで2時間で登る者まで居るといいます。
だから、たとえフィクションとはいえ、 滝沢第三スラブの初登攀がステップカット時代になされたものなのだ、 という歴史的事実は押えといてほしかった気もする。 つまり、船が木で、男が鉄で、プログラムは機械語でできてた時代、 人々は氷壁に手がかりを刻み込んで登っていましたってことだ。 まぁそんな細かいツッコミはおいといて、 本人が描いたのかどうかしらんが、このマンガの滝沢スラブの描写は、 実際に登った俺がギョっとする素晴らしい出来栄えだ。
いま、 piolet traction で検索したら Jeff Lowe の 新しい本がヒットしました。 なんでも、非常によくできているそうです。 買うか。
愛用の時計(nike の triax 某)だが、 じつは俺はナイキというブランドというか会社というか、何だかしりませんが、 あれが嫌いなのである。 だったらなんで買ったのかというと、 表示がナナメになっていて、ベルトが本体と一体化しているのが かっこよかったからである。 むかし、ジュージアーロか誰かが意匠を考えた、 セイコーのデジタル時計が表示がナナメになってて、 それが非常にかっこよくてほしかったのだが それ以来表示がナナメになったデジタル時計に萌える性癖が擦り込まれているのである。 ベルトが本体と一体化しているのが好ましいのは、 馬鹿的冒険活動中に 本体とベルトの接続部分でぷっちんと切れて時計がどっかいっちゃった事が 何度かあったからだ。
正面にさも得意気にナイキのマークが描いてあるのがまえからムカついていたのだが、 そういえば本体のカバーはアルミなのだ。 だから簡単にヤスリで削れるわけです。 さっきふとそれに気づいて、キレイさっぱりとヤスリで削り落してみた。 こんな商標、修正してやる!ズギャ!!
ヘタクソなホトショップの修正みたいだが、 修正は画像ではなくて対象物のほうです。非常にスッキリした。ザマみろ。
ちなみに中身は第二セイコー舎(現 SII)が製造しておるようで、 とりせつも SII の名義になっています。 さすが日本製だけあって、2年くらい使っていますがまだ壊れません。 そういえば、先日谷川で紛失したゼンマイ時計もSII製でした。 今ごろゼンマイも全部ほどけて止まってしまい、 雪の下に埋まっているのでしょう。 きっと、なんでゼンマイ巻いてくれないのだろう、と思っている事でしょう。 泣けて来ます。
今年もやってきた!
世界中で、といっても北半球限定ですが、 ハヤブサが今年も繁殖を開始しました!
オランダで、イタリアで、日本で、アメリカで、 卵を産んでいます。そして温めています。
普段は完全武装の大天使、 天空の支配者、 自然界の特権階級、 先天性トップガンとして 超絶の急降下や反転、ロール、急旋回と我が者顔に飛び回るハヤブサですが、 それが地面にちんまり座り込んで卵を温めているのをみると、 ああ、こいつらも普通の鳥だったんだな、と なんだか妙にホっとします。
2日に一個ずつくらいのペースで増えていくのが楽しい。
来月にはフカします。そしたら白いモコモコの誕生ですよ。