お宿めぐり(2007/10/04)


山さまがわり

数年まえから、またちょっと山に行ったりしてますが、 そこで気づいた気色悪い現象があります。 日本におけるガイド登山です。

日本の山でみかけるガイド登山は気色悪いです。 何か根本的なところで間違った形態なのです。

典型的に間違っているガイド登山パーティーの特徴を挙げていきましょう。 まずガイド以外のメンバの登攀技術が、全くお話にならない。 体力も全然無い。 その割りに一分の隙も無いほど、装備はちゃんとしております。

このどこが異様かというと、 登攀技術から想像される経験の範囲内で、 つまり、まるきりの初心者ということですが、 そいう人があんな立派な装備を揃えようという気には、 ならないものだからです。

経験が無いせいで変なところをケチって 変なものを買ってしまうのが、初心者というものです。 たとえば本物のアイスアックスには、 「登攀活動で使用禁止」とかシールが貼ってある 似た形の紛いものの10倍くらいの値札がついていて、 重さも何倍もありますからね。 また、どの業界もそうだと思いますが、 山業界でも変てこな電波的製品が現れては消えて行くものでして、 初心者のうちはそんな目先の餌にひっかかりがちです。 つまり、それら本格派の装備はガイドの見立てと考えて間違いないでしょう。

技術だけでなく、学習意欲も貧困です。 ガイド一人に5-6人もぶらさがっているのも日本ならでは、です。 アルプスでは原則1対1ですが。 よくあるのがガイドに連れていってもらう講習会で、 リードもビレイもガイドがするので、登ってるのは5-6人のうち一人。 つまりリードもビレイも練習しないし、やる気もないという状態です。 手もちぶさたの客は買って来たばかりの全然研いでないアイスアックスを、 おぼつかない手つきでいじくっていればまだマシなほうで、 ぼーっと世間話をしています。 でも、最高のダウンジャケットを着ているので、 寒くないようです(←私はペラペラのフリースしか持っていないので 僻みが45%含まれています)。

要するに、間違ったガイド登山客は、 講習会に出ていてもべつに技術を向上させるつもりは無いのです。 そもそも、そういう客は自分で登るなんて、 考えた事も無いという顔をしてます。 ガイドとしては、客が技術を身につけるという以前に、 何か買えばどうにかなる、という以上の努力が必要ということになれば、 客が山をやめてしまいますから、そうなると商売がたちゆきません。

結局、装備や服も含めて、あらゆる上げ膳下げ膳で、 客はガイドに技術、体力、判断を依存しガイドは客に金銭的に依存するという 相互依存状態がずっと続いているわけです。 頭のてっぺんから爪先まで、ガイドの見立てで揃っちゃうくらいずっと。

そういうフ抜けた奴等が大量にうろうろしているのが、 最近の日本の冬山です。 かなり気味が悪い景色です。 これでうまく行ったらどうかしてます。 事故が起きないわけがない。 だからこれからも笑える事故がどんどん起きると思います。

昔は冬山といえば八ヶ岳あたりでも、 覚悟を決めて来たスルドく光る目つきの奴らばかりでしたが。 もー。ホント、この日本のガイド登山ってやつは何なんすかね。

アメリカのすごさ

「やっぱり大量破壊兵器は無かったみたいよ」

この話が出た時、多分、世界中の全員(戦争始めた奴と、旧イラク指導部除く) が、激しくずっこけたと思う。 そして、全員がブッシュの喉もとに突っ込みハンドをスルドく 伸ばしたはずだ。「なんやねん、ソレ」

だが、実はこれこそが世界帝国アメリカを作り上げた原動力なのではないだろうか。 私はそう思うのである。

比較のために、仮にこれが日本だったらどうかと考えてみよう。 果たして、同じ結論に達しただろうか? そして達したとしても、これを発表できるかな? できまい。 まずありそうな展開は、大量破壊兵器の発見に関する「歴史認識」で、 何十年もモメ続けるというものだ。 「あった」「いや、無かった」とかいってね。プギャー(文字画略)

政治や経営などのマネジメント関係の仕事では、 正解を出すのも重要ですが、 失敗したり間違えた時に真価が問われると思う。

it's a sony

尋常ならざる作り込みが禍して、 問題が発生しがちなのは SONY ならでは、であり、 これを使いこなしてこそ真のマニア、エンスーの極北といえる。 特に詰め込み系モデルは、 ユーザが自分で構造を調べながら一旦分解し、 修理改造した上で組み立てるキット、 というくらいの覚悟が必要だ。 だから、SONY製品に入れ込んでいたのは高校生くらいまでで、 それからは、ほとんど買ってない。 「動けばいいよ」と割り切れる年になったら、 そういうのはさすがにしんどいので。

数年まえに買ったICF-SW100は久々の勇足だった。 これは「さすがSONY」と言えるやや無茶な作りだ。 昨夜は修理後のちょっとした不具合をハンダごてと精密ペンチで工作した。 分解組み立ては箱根細工のパズルのようだ。 手もとに以前の破損した匡体があるから構造を調べて なんとかうまく分解組み立てできたが。

特に組み立ては、 SONY の詰め込みハンディ系製品を分解したことのある人なら 解るでしょうが、全ての部品がきちんと収まっていないと 蓋が絶対に閉まらない(余計な空間が皆無なので)にもかかわらず、 蓋が閉まって初めて部品が所定の位置に保持される、 という部品が何個かあってそれなりに楽しめた。 これぞ it's a sony。 比類無き性能、スペック、詰め込み加減が顔に出て 「マニュアル全部読んでから使えよ」と突き放すインタフェースが潔くも美しい。 「本当に凄い機械はユーザに優しい」などという腑抜けた言説がまかり通るまえの、 こいつは「本物の機械はユーザを選ぶ」時代の製品なのだ。

井深氏は「モルモットで結構」と自室にモルモットの彫像を飾っていたほど、企業理念に自信を持っていた。 なんて漢らしいんだ。 すごいな。 というわけで、あまり SONY 製品は持っていない私だが、 微妙に SONY シンパである。 とはいえ、最近の SONY 製品には全く疎いわけだが、 これは別に SONY に限ったことではなく、 最近のエレキな玩具類には全く興味が無いためだ。

健康診断

健康なのは当り前で、どこまでパフォーマンスを出せるか、 ということを追求してきたここ数年の人生において、 わざわざ健康診断を受けるということは、その必要を全く感じなかった、 というわけでもないが、あまり感じなかった私である。

だが、そいういうこちらの事情とは関係無しに、 発生する病気というものはある。 アグネスチャンも乳ガンにかかる今日このごろである。 ずっとベンチャー企業(わら)に居たので御無沙汰だったが、 せっかく職場で健康診断があるというのでフルコース申し込んでみた。 以下結果速報。

視力は昔のレーダーみたいな装置をのぞき込んでやる式で、1.5までしか 測れないやつ。 検査する人は一番でかいのから始めるわけだが、それも面倒なので 「あー。全部見えるんで小さい方から行っていいですか」といって 小さい方から読んで速攻で終了した。 多分2.0以上ある。最近あまりコーディングしてないからだろう。

面白かったのがウンコの採集とバリウムを飲む腹の検査だ。

ウンコの採集は、ウンコが流れて行かないようにする紙を便器に敷いて、 その上にボッパーっと致して、そこから採集するようになっている。 その紙には、ターゲット部にかわいいウンコのまんがが描いてあって、 かなり和む。 和むのはよいが、私としたことが、ちょっと勢いが良すぎて、 シートごと激しくスライディングして水溜りに直行してしまった。 採集がやや困難になったが、なんとか無事終了。

バリウムは人生初。これはかなりてごわかった。

バリウムはバニラのフレーバー。 これと、駄菓子屋においてあったソーダ粉みたいなものを飲んで、 R360みたいな匡体に入ってぐるぐる回る間、 一回もゲップをしてはいけないという、 罰ゲームみたいな検査である。 ゲーム開始前に「ゲップしたら、また飲んでもらいます」と言い渡されるのだが、 意外な向きになったときに、意外なタイミングでゲップがこみあげてくるので なかなか難しい。 なお、当該粉のゲップ力はコーラ500ml相当。

しかし、実は一番てごわいのが、最後に渡される下剤。 ゲソーリです。こりゃたまらん。 ちょうど素麺食べすぎて夏バテした感じ。

ウンコと胃袋の結果は後日判明する。

とり

昨日は自宅でウグイスをみかけた。 うちの森の端にでてきたのだ。 2cmほどの青虫を捕まえていた。 ほとんど地上といっていいところを行動していた。 最近は、早朝に調子っぱずれの気合いの抜けたさえずりと、 時折地鳴きが聞こえる。

今日は自宅でキビタキ(メス)をみかけた。

妻が近所にスズメのお宿とサギ類のお宿を発見してきたので、 今日、夕方になってお宿入りする頃に見に行った。 スズメのお宿は近所の丘の上にあって、 360度あらゆる方向から物凄い数が集まって来る。 普通に考えると、飛来する様子をビデオかなにかにとり、 あとで数えるしかあるまい、と思われるほどの数が集まって来る。 サギの宿はチュウサギとコサギが主で、アオサギ、カワウも混じって 120羽前後が居た。

その帰りにハヤブサ(今年生まれ)を2羽みかけた。 夕焼けをバックに2羽で鳴きながら絡んで遊んでいた。

あれが居るとなると、このへんのスズメも、 お宿入りは全く油断できないわけだ。 それにしてもハヤブサを見るのは久しぶりだ。


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