薫製人間誕生(2007/10/15)


試験に出ない英単語

野鳥観察趣味

秋の渡りの時期に仕事で東京に出張した英語圏の鳥見人の記事をみかけた。

伊良湖岬は鷹の渡りで有名だが、 着いてみたら駐車場は一杯で、 ものすごい大砲がズラリと並んでいるのに驚いた。 こんな大砲、何に使うんだろう、と思ったらそれも道理で 鳥が物凄く高い。 私の時差ボケしたショボ眼と12倍の双眼鏡では、ハチクマとサシバを見分けるのが やっとだった。

他にもあちこち行きまくって、 なんと日本滞在中に観察したのが126種だって。どんなやねん。

私は新しい種類の鳥をみたからといって、 ありがたがる意識は薄く、 それよりも今までよく見かけた鳥であっても、 新しい行動や、その意味を知った時の方が面白いと感じる。 だから見た種類の数は少ないのではないでしょうか。 これまで観察したのは今数えてみると140種です。

これから先、日本の鳥で見たいのは

以上、一種類も、全く見た事が無いので幾つかは見てみたい類。 特にアホウドリを見たい。 また以前、空巣の常習で捕まった容疑者が、 盗んだ金は北海道に鶴を見に行くのに使ったとかいう記事をみて以来、 ツルもわりと気になっている。 個別の種類としては、

外国の鳥で見てみたいと思ったのは、 個別の種類というよりジブラルタル海峡を渡るコウノトリとか、 ヒマラヤを越えるツルとか。 まぁ、このへんは映画「wataridori」の受け売りですが。 あと、個別の種類では、強いて言えば

どの種類がどうとかいうよりも、私が鳥を見ていて面白いと感じるのは、 大気の奥行きを感じる時です。 普段、大気は3次元の広がりを持った存在として感じられる事は ありません。 少なくとも私にとって、大気とは距離無限大のところに存在する曲面上に描かれた、 奥行きの無い画像でしかありません。 空も雲も星も遠すぎるのです。 あ、星は大気圏外でした。

しかし、これが突如として奥行きを持った具体的な存在として認識される時が あります。 その一つが、鳥の飛行です。 なかでも、大型の帆翔する鳥、猛禽類などの飛行です。 これが季節風に乗って渡るところでは、 大気が奥行きを持った具体的な存在として実感できるのです。

また、小鳥の渡りも、逡巡と決死の決断がグっときます。

なお、 Eleanor d'Arborea は サルディニア島の有力者 Arborea家の娘にして有能な 立法者、判事であり、かつ、鳥類学者でもあった女性。 特定の鳥類(ハヤブサ)を保護する法律の最初の制定者でもある。 Eleonora's Falcon の名は彼女に因む。

いろりライフ

この週末は、長野県南部の飯田にあるという大平宿で いろりライフであった。

大平は、飯田と木曽を結ぶ街道上の宿場だったが、 昭和45年に集団移住して無人の里となった。 だが、有志の手で保存活動が進められ、 その事務局を通して、古民家を一軒借りることができるのである。

家を8時半に出る。ルートは京都>名古屋>南木曾>R256>県道8号(大平街道)>木曽峠(大平峠)> の予定。南木曾から現地は自転車である。南木曾から木曽峠は地図によると標高差1000mほどの登りだ。

民家には布団も毛布も無いので、寝袋必須である。 信じがたいかもしれないが、このドイターのチャリザック (ちょっとしか入らない事で悪名高い)には

が入っている。ザック底の角っこに工具などを詰め込み、 寝袋を横置きで突っ込み、ヘッデンは鍋に詰めたら、案外普通に入った。 割り切りポイントは、着替え無し。というところである。

南木曾に11時着。駅の近所にあるスーパーで昼飯を買って、 11時半出発。途中にある妻籠(つまご)宿。観光地としてにぎわっていた。

R256は不快だが並行する旧道は、非常に気分の良い道だ。 R256から大平街道への分岐を左に行く、ここからは森の中を進む、非常に気分の良い道だった。 街道沿い木曽見茶屋があり、これを過ぎるとすぐ大平峠の純粋トンネルである。 ここまでの傾斜は、荷物をしょった私が39x23で十分足り、 10%を越えるようなところは一箇所も無い。ここまで約90分。

峠を下ってすぐ着きました。大平宿です。

どの家を借りたのかわすれちゃったので、道路沿いの蕎麦屋で時間を潰す。 ぶどうとお茶をご馳走になり、 蕎麦やの主人のキノコ採り談義にしばしつきあう。 このルートはロード乗りがよく練習で通るらしく、 エキップアサダのハガキや実業団の試合の写真が飾ってあって、 駐輪場(棒にサドルかける方式)も設けてあった。

飯田から美術部探検隊の他の面々が登場。 掃除と装備点検である。

なんか寒いので、外はまだ明るいが火を焚いて湯でも沸かしとくことにする。 旧部室前で焚火ばっかりして遊んでいたので、 こういうことには異常に熟達しているわしらであった。 囲炉裏は初めて使うが、これは妙にしっくり来る装置だ。 普通の焚火は地面に座ると寒いが、 なんせ屋内だかららそんな事はなく、しかも上に鍋を吊せて非常に便利である。 究極の焚火と言えよう。

なお、民家にはちゃんと電気が来ており、 水も沢水の簡易水道がある。簡易水道であるから、街の本ものの水道より水はおいしい。

きのこ鍋と松茸焼。

なお、飯はカマドである。こちらはちとコゲたが、異常にうまい飯であった。 風呂も薪で沸かす。湯加減がなかなか難しい。 これらは囲炉裏の火を使って点火すると良い。

この囲炉裏は薪を焚く本ものの囲炉裏なので、全員、薫製人間である。ゲホゴホ。

このまま12時半ころ気絶した。 寝袋が薄くて夜は寒かった。

なお、最後になってデジカメを地面に落して壊した。 入院である。


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