謎の放電現象を解明せよ (2008/01/09)


言論の自由はなぜ大切か

言論の自由は最初から存在している、あたりまえのものではない。

つまり、重力の法則や化学反応のように、 我々が居ても居なくても成り立ってるという類の存在ではない。

したがって、議論の方向として、「そもそも言論の自由というものが あって」というスタイルが、言論の自由を重んじる人々の間では 一般的に取られているように思うが、私はそれについて、 非常な違和感をおぼえる。 昨今にいう言論の自由とは、西欧の人々が血で血を洗う歴史を重ねて、 作り上げて来たものだ。 ハッカーたちが徹夜を重ねてフリーソフトウェアを作り上げて来たように。 だから、「そもそも言論の自由というものがあってね」 という言説のスタイルは、 これを阻もうとする輩を封殺し、自由を確保するための手段ではあっても、 その依って立つ根拠とすることは、不適切だと思う。

では、言論の自由はなぜ大切なのだろうか?

それが、社会の力の根源だからだ。 自由な発想と、それを円滑にやりとりする事は、 集団が力を発揮する上で必須である。 それが阻害されると、 問題に取り組んでいる人々が限られてしまったり、 その人々の発想が貧困になったり、 やる気が失われたりして、 集団の勢いは損なわれていく。 多くの、やる気に満ちた(望ましくは優秀な)人々が 参加できれば良い結果が生まれる。 そして、社会集団として問題にあたる、そのためには意志疎通が必要だ。

言論の自由が「何を考えても良い」と「何を言っても良い」の二つから なるのは、こういう事情による。

だが、自由な発想と、その円滑なやりとりは、 全ての人々にとって良い事とは限らない。 たとえば政権を担当している人々にとって、具合の悪い事も出て来る。 できればそんな言説は抹殺してしまいたいもので、 これこそが自然な発想だ。 言論の自由は、そんな自然な発想、いわば本能から 意識的に離陸し、より強固で素晴らしい集団を構成するために、 西欧の人々が苦労して作り上げた、 概念装置なのである。 とりわけ、我々の本能は言論の自由とは反対の方向を向いている、 という事に注目すべきである。 言論の自由は一旦手に入れたらそれでアガリではなく、 意識的に鍛錬し、常に喚起し続けねば容易に失われてしまうものでもある。

結論。以下の二つの理由により、言論の自由は大切である。 まず、言論の自由は社会集団の力の根源である。 それから、言論の自由は獲得するのも維持するのも困難が伴う。 それゆえ、これを手にした集団は自分たちのために、 これを守り大切に育て上げる方が良いと言えるだろう。 しかし、言論の自由は元から客観的に存在しているものではないので、 それを捨てて、 昔に逆戻りするのはその集団の勝手であり、 なおかつ、これを阻むものは何も無い。

2008/01/06

ja.wikipedia に アイスクライミングの項が無いぞ!

こりゃ問題だな。

先日のカモメ柱だが、どうも琵琶湖のユリカモメらしい。 琵琶湖から京都経由で移動するカモメ柱に関する記事をみかけた。 なるほど、風向きによっては、うちのあたりを通る事はありそうだ。 大阪湾まで行くのだろうか。 たいへんな移動のような気がしたが、 いま測ってみると琵琶湖と大阪湾は、直線距離で50kmほどだ。50kmなんて 鳥や自転車乗りにしてみりゃすぐそこだ。

群れで上昇気流を掴み、帆翔して高度を稼いで滑空する、 というのはよく猛禽が使う手口ですが、 カモメも同じ手を使うとは。

しけんにでないえいたんご

私にインストールされている数理科学関連の知識と技術にある、 最大の問題点は、 役に立つ方の数学と位相空間論の間を繋ぐものが皆無、というところだ。

2008/01/07

今日は雨。

雨のなかのつぐみ。

twittering-mode というのをインストールしてみた。 最初は動かなかったが、わずかな修正で動いた。 だが、取得したコンテンツを整形して表示する時に、 ガキーンと処理落ちするのがどうも納得できないので使うのをやめた。

LISPいじりむし〜 LISPいじりむし〜 (あのうたの節で)

もうマジ勘弁してよ。何で上書きすりゃええの?この歌。 引続き、 XEmacs から twitter を使う何かを探索中。

2008/01/08

おそまきながら、評判になったポアンカレ予想の番組を拝見した。 いやー、豪華ですね!登場する面子の濃さに眩ぐるぐるですよ。 特に Thurston 本人が生きて動いているところを見れたのに大満足。

番組の最後に、私のお世話になった先生が二人、 取材協力者としてクレヂットされていましたが、お元気でしょうか。 いやー、超得意な気分ですね。こういうのを虎の威を借るどうこう、 っていうんですけど、狐の気持がすごくよく解る。 いやー、マジなはなし、あそこのゼミはですね、すげぇ大変でした。

数学探偵のほうは、もうすこし生暖かく見守ってくれたような気も。

2008/01/09

不思議な実験。動画の下ではネタばれにつき、自力解決を望む人は 動画だけ見て下さい。

下の二つのバケツ(つまり上の二つの筒)の 間の電位差は僅かとはいえ、ゼロではない。 仮に作中図でいうDがCに対してプラスだったとする。 以下なかのさんの説明。

 D に + イオンが多くなると
 B のパイプは - イオンを引っぱりますよね
 すると C には - イオンが増えて
 C が - に蓄電すると
 すると A は + イオンを引っぱって
 また D に + 電荷が溜まって
 …のくりかえし。
 片方に電荷が溜まるほど
 逆側に反対の電荷が溜まりやすくなる
 という positive feedback

応用。この現象は、滴下する管を塩ビにするとどうなるか? また、液体を油にするとどうなるだろうか?


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