最近、自転車なかまでカメラが流行っているのです。
それぞれの性癖が見えてくるあたり、 これもなかなか面白い分野です。 日本で自転車が好きな人といえば、道具にわりと凝る方が多いので、 カメラ方面にもかなり適性があると思われます。 私? 私も多少は凝る方ですが、 カメラ病を患った事はありません。 一眼レフが一個とレンズが4本ありますが、 そのくらい、普通はどこの家にもあるでしょう。 普通にあるか無いかはおいといて、これも所詮、撮影のための道具です。 カメラじゃなくて写真が目的だから、 他人が見て面白い道具が揃っているわけではありません。
なんせ私にとっての究極のカメラとは、AFコンパクトですから。 シャツの胸ポケに入るAFコンパクトは、ziplockに入れれば完全防水になり、 -20度で風速20mでも、まず間違いなく正確に動作し(だってちゃんと保温されてるからね)、 万一結露しても比較的容易に復活し、 アイスアックスを握ったまま片手で撮影できる。 他のジャンルの製品では替えがたい。 これぞ究極です。
むしろ、眼視観測用の装備類のほうが、 気合いを入れて揃えてあります。 といっても、これも収集癖は無いので、 かならずしもひとさまが見て面白いようなものではないわけですが。
なぜこうなっているかというと、 私にとっての光学系道楽の究極は眼視観察だからです。
たとえば、オオタカを観ていると、オオタカが時々こちらを睨み返します。 そのとき、真の捕食者の本能がその目付きとなって、対物レンズを貫通して 私の脊髄を直撃します。 奴がこっちを見ている! その瞬間に、私の遺伝子に刻み込まれている、 人類が狩られていた頃の恐怖が甦ります。 視力も運動神経も全く勝負にならない、 わしら人類よりも優れた生物が世界に居る。 これこそが私の求めてやまぬ体験なのです。
私にとってのレンズ趣味の究極は眼視観察にとどめをさすのであり、 それゆえ私は、そのための装備に絶対に妥協しない覚悟を持っているわけです。 ルーペも良いものが欲しいのだけれど、何が良いかな。 できれば、手持ちで20倍以上のが欲しい。
中国語(というか台湾語か?)で
燕鴎
とは何ぞや? ツバメカモメですよ。何でしょうかね。
こたえ: アジサシ。
なるほどねー。うまい事言うもんですね。 これ、ヒントですよ。では次は本番。これは何でしょう
燕隼
今度はツバメハヤブサだよ。
こたえ: チゴハヤブサ。
チゴハヤブサは、見た事が無いと、ちょっと思い付かないか。 関東から南で、チゴハヤブサを見ようと思ったら、 普通は渡りのポイントに行くしかないのかな。 チゴハヤブサの飛び方は、どっちかというとツバメというよりアマツバメに近いかも。 なお、飛んでいるアマツバメを捕るのはチゴハヤブサだけだ。 ツバメには「チゴハヤブサが来たぞ!」という専用の警戒声があるという。
それにしても、捕食者と被食者が同じ形をしているのは興味深い。 別のアプローチを通って同じ解にたどりついたのなら、 おそらくそれ以上に最適な解は無いのだろう。 すなわちアマツバメとチゴハヤブサは、究極飛行動物である。
浜で拾った貝殻。
シェル石油の看板の貝殻ですが、 あんな貝殻、あるもんか。そんな風に考えていた頃が、俺にもありました。
そのものズバリな貝殻がフロリダの浜に落ちていたので、 驚いた。ホントにあるんだ、こんな貝。 pecten raveneli という貝のようです。
浜にはおじいさん、おばあさんが何人か居て、 (本格派は)熊手みたいなものを持ってたり 棒切れだったりで砂を突ついているわけです。 左手にはビニール袋を持っていて、それに、貝殻を入れるのです。 これは shelling といって立派な趣味として認められているそうです。 shelling といえばフロリダというくらいで。名所中の名所なのです。
というわけで、せっかくですからわしも、右手に双眼鏡、 左手にデジカメ持って、ランニングしながら貝殻を探しました。 重いわ忙しいわでなかなか大変です。 でも、こういう土産は面白いよな。
職場でお世話になっている人達には、撮って来た画像がお土産。
妻と松伯美術館という近鉄の会長の家を改造したという地元の美術館へ行く。 自転車でぽろぽろと。
何か種類のわかんない鳥が幾つか描いてあって、ちょっとガッカリ。 アカハラのいい感じのも一枚あったが、 それを「欲しいか」といわれるとビミョー。
帰りに輸入食品スーパー「グランマルシェ」に寄って、買物。 オリーブやチーズなど。 ワインも漁るが、 Barolo は無し。 そもそもここは酒が高いんだよ。 梅田の成城なんて、 SpringBank 100度 5500円で売ってるのに、 7000円だよ。 だいたい、 Barolo 売ってないってどういうつもりだ。 やる気ないのか。
デトロイトの空港で買ってみた、アメーリカンな自転車雑誌。
私としては、やや割れた腹とヘソ出しにアメリカを感じる。 プロのモデルかな。 それにしてもええ体格しとんのう。 腕相撲やったら負けそう。 あと、今やったら坂登り競争でも負けそう。
「これで鋼の脚を手に入れろ!」なんて表紙にあるとおり、 中身はかなりまじめ。 David Zabriskie がいっぱい登場していた。 そうだよなぁ。 アメリカの選手といったら、 Lance をはじめとして タイムトライアルに強い人が多いよな。 つまり独りで走って速い。 だから登りでも強いし逃げも決まる。 すなわち、登りでひきずりまわすか、逃げて勝つというのは、 自転車競技においてもっともかっこいいスタイルである。 そんな選手が居るのは羨ましい限りだ。
日本の雑誌はそれに比べるとひどいよな。 まぁ、そんな記事を書こうと思っても、 ネタが続かない、「みんなの憧れLance」みたいな モデルケースも無いというのもあるが、 だからといって記事が「Tarzan」あたりの方が真面目であり、 専門誌が十年一日のごとく、玩具が欲しい子供の精神習慣で 何か買ったらそれでアガリ、でいいという事にはならない。
「レースが全てじゃない」とか言う奴が居るんだよな、こういうこと言うと。 当り前だ。レースが自転車の全てではない。 だが、競争が無いのは論外。 なぜなら「乗るためだけに乗る」というスポーツ走行とは 本質的に空気抵抗と傾斜への挑戦にほかならない。 この現実から目を逸したら、残るのはメタボ腹である。
本日、当家の鳥食堂にシジュウカラがやってきた。 当家の鳥食堂もようやく、そこらへんの野原や山林に対しての優位を獲得した、 ということであろう。 東京では年末に食堂を設置したら即日、メジロがやってきたものだが、 このへんの鳥は東京に比べて断然、食糧事情が良いのである。
「ぐじぐじ… ぐじぐじ つぴー!」とか言いつつヒマワリのタネを持って飛び去る。 まだまだ警戒がつよい。