否決されちゃいましたねー。
あの議案が否決されてよかったわ。 私は自分宛の請求書に追いたてられて毎日働いてるのに。 あんな連中の慾で突っ張って破けた皮を繕うために出すカネなんて 1セントも無いわ。
ボルチモアのリサさんの意見だそうです。 「ああ。カネの話か。 カネの事なら俺も知ってるぜ。俺にも一言いわせろ」ってわけだ。
実際には我々は何も知っていない。ほとんど何も解っていない。 まず、この事実を謙虚に認めるべきだ。
世界恐慌の起きた頃といえば、数学や物理はどこまで行ってたか? まずけっこうなレベルを達成していたといって間違いないだろう。 世界恐慌の頃の数学というと不完全性定理前夜である。 物理は、どうだったんですかね。相対性理論は出てますが。 量子論が作られていたところくらいですかね。 つまりそこに至るまで凄い天才のヒトビトが途方もない研究を重ねて やっと到達した境地である。
ところが、だ。経済学はどうだったか? 経済学では、そのもっとも主要な研究対象となるべき現象が、 ようやく観測されようとしていたところだ。 そして、今になっても、それを指す名辞が用意されたのがせいぜいで、 これを扱う理論なんて、影も形も無い。 これは、物理でいったら、いいところコペルニクスより昔、 数学ならギリシャ以前。
だから、あの政府案が良かったのか悪かったのか、 そんな事は今の時点では、本当の事を言うと、ほとんど誰にも判らないんですよ。 なんせ、ギリシャ以前ですよ。 微分や無限どころか証明の概念も無い数学に何期待してんの? って話しですよ。 つまり「否決されてよかった」のかどうか、誰にも判らない。 これからどうなるのか、何をすべきか、ほとんど何も判らないまま、 この状況を何とかしなきゃいけないわけです。 知能と魂の両方が問われる場面です。
民はそれに相応しい政府を持つといいますが、 人々に情報を与え学習と考察の機会を持たせるのは政府の責任であり、 人民は学び考えるのが義務だなぁ、なんてふうに、 こういう無理解を見ると思いました。ガラにもなく。 ボルチモアのリサよ、まずは己の無知を知るべし。
かえるは、ゆっくり接近すると案外寄れる。 速く動くものに特化した視神経なのだ。 昆虫もそうかもしれん。
折り畳み式のナイフのうち、 アメリカ製の中型以上の寸法のやつは 刃をある程度固定できる仕組みを持つものが多いわけです。 そういうのは、こう、パチンと刃が固定された瞬間に、 何でも来いやゴルァ! というような気分になるわけです。 イッヒッヒです。 ですが、ぶっちゃけいって本当に何でも来られたら これが案外どうしょうもありません。
折り畳み式は柄と刃の間のところが分離しています。 だから折り畳めるわけで、当り前です。 これを一体式の鞘に入れる方式のやつから見れば、 柄と刃の間で刃が折れているわけです。折れたまま、 たった一本のピンでかろうじて繋がっているのが折り畳み式です。 あるいは、柄の中に刃の尻がズボっと通って固定されているわけですが、 その寸法が、ほとんどない。 刃が柄に2cmほどしか入ってない。
この事実のまえには、刃の固定機構があろうがなかろうが、 そんな違いは実に些細なものです。 だから、折り畳み式は「最初から壊れているナイフ」とも言われます。
こう言うと頑丈さが一番の問題という気がします。 たしかに、刃を食い込ませた状態で峰をブっ叩く、 なんて鞘に入れる式のきちんと作ったものなら多くの場合、 別に問題になるような使い方ではないわけで、 一方、折り畳み式ではありえません。 ですが、そもそも木をブチ割りたければ斧を使うべきで、 斧が無ければクサビを作れば良い。 頑丈さの違いは案外本質的問題にはならないのです。 無論頑丈な方が良いに決まってますが、 そもそも鋭い刃物はデリケートな取扱を要する、 ある意味精密機器なわけで、 雑な使い方をする奴にはそもそも使う資格がないのです。
じつは、一番問題になるのは刃と柄のすきまなのです。
隙間が無いと部品は動きません。 部品がなめらかに動き、かつ、アソビにはならないギリギリの隙間を 工作するのが折り畳み式ナイフの製作上の要点です。 一般的な金属加工としてはべつに珍しくもない仕様ですが、 たかがナイフに施す加工としては念がいってますから、 この工作の優劣が折り畳みナイフの値打ちの多くを決定します。 つまりどうしたってそこの隙間は無くせないわけですよ。
普通はそういう摺動部は埃や水などの異物から保護されているわけですが、 ナイフは当り前ですがそこんところがむきだしです。 だから、水、血、アブラ、樹液、埃、泥、小石などいろんなものが殺到します。 そういう問題に無防備なのが、おそらく「最初から壊れてる」と言われるゆえんでしょう。
柄と刃の継目がきっちり作ってある品は、包丁なんかでも案外少ないわけですが、 本職用のは当然ながらそこらへんがぬかりありません。 つまりそこをちゃんと作ってある製品が、 鞘に入れる式のナイフのなかでも使いものになる、本物だと言えるでしょう。 もちろん、わしの斬鉄君は、そこんところが特別に念のいった作りになっています。 なんせ刃とツバの間を埋めてるのは、 構造用途に使える強度と最高の耐蝕性を併せ持つ ニッケル ロウだ。 そこらへんのナイフの粗雑な銀ロウづけとは次元が違うのだよ。ふっはっは。
そして、柄と刃の隙間がきっちり防御されていないものは、 折り畳みであっても完全に分解掃除して元通り組み立てる事ができる、 Chris Reeve の Sevenza あたりと比べると、 壊れていると言わざるを得ないでしょう。 しかしこの、分解できるというのはちょっとヤバくないですか。 だって刃だけ作れるじゃないですか。 刃だけハイスにスゲかえたら…って考えると 妙に色気づいてこないとも限らない!!クワッ!!
ヒヨドリの群(500羽くらい)が自宅上空50mくらいのところを南西に向かって通過した。