かがくとわたし (2009/01/11)


2009/01/09

職場に今年度の研究業績を提出した。 今年度は発表を3回やった。全部喋るやつ。 うち2回は国際会議の英語。載った論文は無し。

たまに思い付いて手で(というか gimp で)画描いてみたりして。

使ったのは thinkpad のイボだけど、これでけっこう描けるもんですな。 しかも案外、肩も凝らなかったりして。 やりかたは、例によって、指ツールでぐにぐにーっと。 感覚で。

ホームズせんせいは、「冒険」を観終って「帰還」に突入。

出勤途中でオオタカをみかけた。

2009/01/10

外食。妻がインドカレー食いたいといったもので。

インドカレー屋なんてこのへんには無いので、 webで探す。 探すとあることはあるのだが、どこも高い高いたまげるほど高い。 近鉄の回数券が余っていたのでこれを使って郡山まで行った。

二人で4000円。全然腹いっぱいにならない。 もうがっかりですよ。 しょうがないので駅前のコロッケ食った。 これがおもいっきり腹にもたれた。 全身虚脱で、 風邪ひいたかと思うほどである。

じつにガッカリで残念な一日であった。

発酵hack

パンなどの発酵の温度制御をどうやろうかな、と いろいろ考えていた。

最初は適当に温めた湯を発泡スチロールの箱に同居させていた。 次は電子レンヂで温めた保冷材を同居させてみた。 しかし最近は6時間くらいで15度以下に下がってしまい、あまり具合がよろしくない。

これはやはりネガティブフィードバックを備えた開放系を 構成するしかないようだ。 つまりヒータ、温度センサ、スイッチが必要である。

さいしょは別個に調達することを考えたが、 どうも温度センサは非常にいろんなのがあって、 しかもけっこう高価なものらしかった。 安全装置として温度ヒューズも必要だが、これは安い。 スイッチはリレイだと思うが、これはピンキリ。 ヒータだが、なんせあまりにいろんなものがあり、 どれをどう選んで良いものやら。 こりゃそもそも設計からじっくり考える必要があるわけだな。 しかしこういうものは全然作った事が無いので、 どんな部品と設計が定番なのか皆目解らん。 道は遠いのう。

そこでふと思い付いた。 実は金魚のヒーターが使えるんじゃねぇの? 水槽とかに付けるやつ。 webで見ると2000円とか3000円くらいであるかんじ。 そこでさっそく近所のホムセンに行ってみた。

この手の製品には対応水槽容量というのがあるらしい。 買って来たのは16L以下対応という製品。 温めるのはパン種だが、16L というとおおかた1斗であり、 いくらなんでもそんだけあれば足りるでしょ。 無論、製品には生物の飼育以外に使わないで下さい、 と断ってある。 ま、パンの発酵も生物の飼育ということで、今回は大目にみていただきたい。

ヒータが水に浸かっていないと動かない安全設計がなされており、 保温された水中に発酵槽をつけておくのがよろしかろう。 だいたいの温度に調整した水を容器に注ぎ、 パン種を入れて、ヒーターを設置し、 温度計も入れて、ヒーターの電源を接続する。 温度の設定は20度である。

温度計を見ていると、18度に下がってもヒーターのスイッチが入らない。 どうも表示と設定温度がだいぶズレている模様。 まぁこのへんは最初から期待してない。 実際の温度との対応を調べて使えば問題なかろう。 と手持ちの温度計をよくみると液切れしていた。なんてこった。 これでは正確な温度がそもそも測れないではないか。 こいつは200度まで測れる高級品なのだが。 たしか、分離独立派を吸収合併するまで加熱して直すんだっけな。 しかし200度まで加熱するったって大変だぞ。 油に漬けるしかないな。

200度まで加熱された油は蒸発して油煙をあげるわけです。 この油煙、じつはけっこう低い温度で発火する。 いわゆるひとつのテンプラ火災というやつである。 しかも、測定可能温度以上まで加熱するので、破裂するかもしれん。 迂闊!液が何か調べとくんだった。 沸点が油より低いと、まちがいなくややこしい事態になるぞ。 とりあえず目玉に直撃だけは避けねば。 あと、発火したら火から降ろしてすぐに蓋だな。 と久々に危機管理モジュールが全開になったが、何事もなく液切れは治った。

改めて水温を測定する。 うまいぐあいにちょうど20度になっている。 そこで、ヒータの温度設定をちょっといじってみる。 25度すぎのところでぴったりくるようだ。 この設定で、しばし放置。見ていると、時々ヒータが動作している。 温度センサの感度は非常に良いようです。温度はピッタリ20度を保っています。 おおお。すげぇ。ネガティブ フィードバックがばっちり効いて、 見事に定常状態が実現された。

ちなみに16Lというと25cm角だそうです。

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科学とわたし

科学的態度というのはそれなりの師匠について、 相当な訓練を経て身につけるものであり、 自明なものでもなければ最初から備わっているものでもありません。

しかしながら、これを身に付けている者にとっては、 科学的態度は自明なものであり、 案外、言語化して認識したりはしないのかな? とまぁそんなふうに考えましてですね、科学の徒 に特徴的な態度を列挙してみたい。

ヒューリスティックな書き方で、4つにまとめてみました。 必要条件であり、十分条件ではありません。

私は、実は自分では理系だと思っていないのですが、 職場の藤原さんによると「思いっきり理系やんけ」という事ですので、 まぁ一応科学の徒という事で。

さて、このような態度はどのようにすれば身に付くのでしょうか。 私が思うに、これが案外、学校の教育では身に付かないんですな。 むろん、それができれば理想なんですけどね。 じゃあどうやって身に付くのかというと、 多分、自発的な何らかの技術的あるいは科学的な目標を実現するための 試みを通して初めて身に付くように思います。

いわゆる理系者はそれを行うための必要なノウハウを、正規の学校教育によって 身に付けます。 たとえば測定数値の意味や誤差の見積り。 条件とは何であるか。 また条件を一定にするために必要な手続きなどです。 しかし、重要なのはそれら個々のノウハウの使い方のほうでして、 こいつばかりはやってみないと身に付かない。

現実世界においては、条件を変更するといっても無数の選択肢があるわけで、 単純に数え上げていると容易に組合せ爆発してしまう。 これを克服するのが人間に於いては一般に直観と言われているものなわけです。 優れた科学の徒は、新たな試行を組み立てるのが上手いわけですが、 未知の問題に挑む事はそのための直観を精いっぱい活用する最大のチャンスなのです。

逆に言うと、学校教育を受けただけで、自発的に何らかの問題を解決した 経験が無い場合は、個々の手法を知識としては知っていても、その使い方が うまくいかなかったりする場合はあるわけです。 また、個々のノウハウを修得するだけでも相当の年季が必要ですし、 そのうえうまいチャンスをものにして実戦経験を積んでいる必要があるわけで、 すなわち科学のメソッドは自明とは到底言えないし、 修得する事も容易ではないのです。

ちなみにその実践も これまた容易ではなく、 非常な注意深さと尋常ではない忍耐が必要です。 このすさまじいストレスに対抗して作業を進めるためには、 カネも名誉もセックスも不十分であり、 これを可能にする唯一の動機は、好奇心です。 カネも名誉も科学以外の方法で入手可能ですからね。 つまり好奇心に突き動かされて科学の手法を実践する者を科学者というわけですな。 hacker と科学者に共通点が多いのは当然といえましょう。

そうそう、多分、「試行でどの条件をいじるか」と「検索語を何にするか」は同じ才能ですね。

私が自分で理系だと思っていない理由は、また後程。


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