一富士 Ⅱ鷹 (2010/01/02)


今日のとり

水場の氷。

今朝は寒かった。居間で気温が4度。

この水場は、下でメジロが水浴びしている皿。

このあと、火鉢の炭に点火していたら、 庭に集まったスズメにハイタカが襲いかかった。 ハイタカはものずげぇスピードで うちの庭の梅の木の向こうをユーターンして元来た方向に戻って行った。 逃げるスズメは無言だった。 種類はハイタカで、サイズと色からすると、おそらくおとなのメス。

アオジ。このあと、庭石の米を食ってるキジバトがうらやましくなったらしく、 2mくらいまで近付いて来たので焦点があわなくなった。

ヤマガラの素早さは異常。この画像も顔がブレている。

この画像から、体重に比べて足が非常に強い事が判る。このように、腰を ひいた止まり方ができないと、穴に顔を突っ込めないのだ。 うちに来る鳥のうち、これができるのはシジュウカラとヤマガラだけである。 いまのところは。

しかし、野生動物の学習能力を侮ってはならない。

スズメのうち何羽かが、果敢にこれに挑戦している。 いうまでもなく、シジュウカラやヤマガラがこうして食事にありついているのを 見て憶えたのであり、 数週間まえまでは見られなかった現象である。

最近、一日に2-3度、スズメやメジロが水浴びに来るようになった。 スズメは砂浴びが好きで、あまり水浴びしているところは見掛けないが。

鳥類にとって羽毛を清潔に保つ水浴びは必須の行為だが、 羽毛が濡れると行動も制限されるわけで、 そこに先のようなハイタカにでも来られたらお手上げだ。 だから、安全が確認されない限り彼等は水浴びには絶対に来ない。 では、その安全の確認はどのようになされるのか?

彼等は他の鳥の行動を見て判断しているのだ。 そして、うちの庭でいえば、行動のトレンドを決めているのはシジュウカラと スズメである。 スズメは数が多いので、行動も多彩になり、それが新たなトレンドを生み出す 原動力になっている。 数が多いとあぶれる奴が居るわけで、 しかしながらそいつらも黙って死ぬわけにはいかないので、 他の個体がやらないような事を思い付いたり実行するという事情である。 シジュウカラはもともと非常に好奇心が強く運動神経も良い。

この2種が、新たな食事場所や行動パターンを開拓し、 それを見た他の鳥が真似る/牽制する、という順序で行動や勢力関係が変化していく。

水浴びでいうと、まずこの水場で水を飲み始めたのはキジバト。 それを見たスズメが飲み始めた。 ヒマワリのフィーダーを出したら、フィーダーから落ちたタネを拾い集める シジュウカラが、地面に降りたついでにスズメを見習って水も飲むようになった。 シジュウカラがスズメを見習って、というのは、 シジュウカラはスズメが居ないと水場に来なかったからだ。 シジュウカラの場合、水を飲むようになったら間もなく水浴びもする。

メジロはこれを見ていたわけで、 それから間もなくしてこの水場にやってきた。 メジロは冬場はシジュウカラと一緒に混群を形成しているので、 互いの行動をよく見ているのだ。 メジロは水浴びが好きで、安全に水浴びできる場所を常に探しているのだが、 新規開拓は、冬場はどうやらシジュウカラにお任せらしい。

そしてそれを見たスズメが最後に、飲むだけでなく水浴びもするようになった。 飲み始めは最初なのにフロはスズメが最後である。 スズメはフロが嫌いである。

庭先でも、このような野生のドラマが日々展開されているのであり、 じっくり見ていると遠出しなくても案外面白い。

野生動物は同種の他の個体の行動は当然として、 他の種類の行動も実に良く観察しており、 彼等の間の関係性と行動はけっこう短い時間的スパンで どんどん変わっていく。これも野生動物観察の面白さです。

2010/01/02 にく

仕込み中。いよいよ最終段階で、現在風乾中。

明日薫製する。


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