リスとオオタカ (2010/02/13)


2010/02/13

梅めじろ

庭の梅がやっと咲き始めた

肉の風乾がだいたい終ったが、ミゾレが降っていて屋外で薫製する気に ちょっとなれない。

やんでくれないかなぁ。

それにしても、小鳥は非常に元気だな。 雨で寒いと食事の量が凄いよ。

自己満足

かつては何か有意義な数学上の問題を提起したり それを解決したいと思っていた。 今だって多少はそう思っている。 たとえショボくても未解決問題を発見し、これを解決する事で得られる 面白さは、独特のものだ。

しかし、自分が好きになったからといって、 それに愛されるとは限らない、 数学とはそういう存在である。 そこでカネがあればそういうせつない人生の憂さも晴れるか、 なんてネムたい事を思って、 会社をやってたころは人並にカネが欲しかった。

良く考えたら、俺が欲しいのはカネではなく、 自転車やカメラのレンズであり、 旅行がしたいのであった。 その旅行だって、たとえば旅先で起きた思わぬ問題を、 トンチでクリアした、とか そういう旅行がしたいのだった。 また、高級レストランで食事がしたいわけではなく、 自分でうまいものを作りたいのである (作ったからには食べるのだが)。 だいたい生まれも育ちも、高級レストランってガラじゃないしね。 また、よく考えるとレンズは目的ではなく自分がやりたいのは写真撮影である。 それは工夫、忍耐、熟練そして観察によって撮るものであり、 その中で最適なものを見出し、あるいは工作してそれを機材とするのである。 自転車に至っては自分がエンジンであり、カネがあればどうなるというものでもない。 第一、最高の自転車なら既に手元にある。

つまり、単にカネが欲しいというのではダメで、具体的に何をやりたいから カネがいつ、どれくらい要るのか、 そこをちゃんと考えないと人生がロクな事にならない、 という厳しい現実に会社をやっていた頃に会ったいろんな人を 見て気づいた。 彼等は、会社にどれくらいのカネがいつ必要になるか、 という事はあれこれと散々考えるくせに、自分の事となると、 これがさっぱり考えが廻らないらしい。

こういう事をきっちり考えずに問題を先送りしての、 とりあえずカネさえあれば、 という発想はビョーキである。 その病理が目に見える形をとった時には、 既に人生がむちゃくちゃになって取り返しがつかないのである。

では自分は具体的に何がやりたいのか?そしてそのためには どれくらいの金額がいつ必要になるのか?

よく考えると別にやりたい事なんて無いのである。 「藤田には、これをやってほしい。」 そんな人が居たら、その人のためにそれをやるだけなのだ。 意外な事に(最初はそう思えた)それは非常に愉快な気分になれる事なのであり、 未解決問題を発見してそれに回答を与える、 というのよりも、より愉快なのである。

つまりうまいメシを自分でこしらえても、自分で食っているだけでは、 アホくさくてやってらんねぇよ、って事なんですよ。 やっぱり、誰かそれを食べてくれる人が居ないと。 これほど社会性に欠ける私がそう思うのですから、 大抵の人はそうだと思います。 だから「自分探し」とか、じつに要らぬ遠回りであり、 そんな事をやってる暇があったら「他人探し」すべきです。

いつも一緒

食事は別。あるいは交替、という夫妻も多いが、 こういうペアもある。

なお、これらの鳥は私が飼っているのではなく、メジロが 勝手に出入りできる網の荒さの籠を専用食堂として設置してあるのです。 つまりここに彼等が居るのは彼等の勝手というわけです。 5mほど離れたところから、コンパクトカメラをつけた、 フィールドスコープによる超望遠撮影です。

左のはこっち見てるように見えますが、実は横を見ています。 こっち見てるのは右のほうです。 鳥類のなかで前を向いてガン見するのは フクロウやタカなど一部の捕食種だけだそうです。

捕食者と被食者

うちは鎌倉市認定の特定外来種駆除要員であり、 日々、タイワンリスやアライグマの駆除に熱意を傾けている。

その際には、野生動物観察で養った観察力がものを言う。 相手が何を頼りに判断を下して行動するのか、何を警戒し、どうなれば安全だと思うのか、 また優先事項は何か。 そんな事をじっくり観察し、日々変化する状況に対応してゆかねば、 野生動物(外来種であるが、野生化しておるので野生動物である)の 撮影は、ましてや捕獲など全く不可能なのである。

今日の収穫はいつもにも増して参考になった興味深いケースだったので、 ここに書いておく。

うちの庭に来るスズメは、シジュウカラに警戒を任せっぱなしで ひたすら地面で食事に励んでいる。 シジュウカラはたまに嘘警報を発するが、 それを差し引いても100m先の鷹とトンビを瞬時に見分けるシジュウカラの 能力を当てにした方が、自分で見張るよりも食事の効率も安全も向上するのであろう。 こんなふうに他の動物種の警戒能力を当てにし、その警報に接して警戒態勢をとるのは、 スズメや冬の小鳥の混群だけではない。

じつは、タイワンリスはヒヨドリの警戒声を非常に気にするのである。 ヒヨドリの声を聞いたタイワンリスは、周囲を見渡せる広い場所から すぐに薮の中に退避するのだ。 これは、タイワンリスとヒヨドリが、その捕食種を共有している事を意味する。 更にいえば、その捕食種とは どこか遠くのヒヨドリの警戒声であっても直ちに反応せねばならない程の 高速で移動するやつである。

その捕食種とは何だろうか?

ずばり、オオタカでしょう。 鎌倉のオオタカはまちがいなく、よくリスを狩っている。


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