続 メジロ菓子 (2010/02/18)


2010/02/15

まじで「しぐるい」が良すぎる

2010/02/16

めじろ菓子2種め。これは明石町の「塩瀬」の「うぐいす」

前回のこれは

浦和の「花見」の「初音」

他にもある。日本橋三越で確認した範囲では、3軒がうぐいすを意図した メジロ型の菓子を作っている。

最近、洋菓子は全く興味無い。洋菓子には、こういう洒落っけが無いからな。

The BOOK

the book とは神の御眼鏡にかなう数学の証明を所収した本である。 ハーディーが「醜い数学に居場所は無い」と言ったのを受けて、 力強く美しい証明だけを至高のファシストたる神が書き記し(そして 意図的に隠匿している)ものとして エルデシュが創案した。 その企画は彼の生前に形をとることはなかったわけだが、 その遺志を継いだ者たちによって出版されたのだという。

そんなものが出ていたとは最近知った。 和訳もあったらしいが、品切れて久しいとか。 そういうふざけた事態を避けるためにも書籍の電子化は役立つのかもしれない、 とちょっと思ったりして。 でも、もう面倒なのでアメリカに発注してみたりして。 だっていま円高なんだもんよ。

我慢できなくて、ちょろっと中身を見てみた。 カントールの対角線論法とか。 ユークリッドによる素数の無限性証明とか。

そういえば、ユークリッドの素数証明を、 4-5年まえ、エルデシュの評伝を読んでいた妻に一度説明したのだが、 かなり苦労した。 「なんでそれで証明になってるんだよ!」って言われて うまい説明をすぐに思い付かなかった。

でも、そんなの解らなくてもその本は彼女にとって面白いようだった。 そのとき、俺は気づいたのさ。 数学は人によっては非直観的なところがあって、解らなかったりするとつまんないけど、 数学者は変な奴ばっかりなので誰にとっても面白いんだ、ってね。 動物園って誰が行っても面白いでしょ。 しかも極めつけの珍獣揃いときてる。 コンピュータより暗算の方が速くて、 スカートの中身を覗く衝動を抑えられない動物とか、 シャブを一発決めないと全く研究が進まない動物とか、 「誰かが私を陥れようとしている!」と言い出す動物とか。

♪背理背理振背理法〜 おおきくなれよ〜ん(例の未許諾

でも背理法ってじつは全く自明ではないのです。 intuitionism とか cut elimination theorem で検索してみるといい。 だから、妻が背理法をすんなり理解できなくとも、 それは彼女に数学のセンスが無いという事にはならないのである。 しかし一方で、そこをすんなり説明できなかった俺には、数学のセンスが あるとは言えないのである(しかも当時の専門分野だろ)。

数学は普遍的な存在であり、それは時と場所に依存せず成立するだけでなく、 適切に扱えば誰にでもできるようになるという意味でも 普遍的である。 だいたい、自分しか解らない知恵なんて知恵とは言えない。 しかし、人によって非自明に感じるステップは様々である、という事実が これを教育する際に問題となる。 それを如何に見抜いてクリアしていくか、というところが 教授する側としては技量の見せどころなのである。 これはプログラミングにおいても同様なのであるが。

研究者の視点からすれば、自明とされている箇所を非自明と感じたとき、 そこには新たな、そしてけっこう大きな発見のチャンスがあったりする。 これは情報処理技術においても同様である。 たとえば、代入すら解らない奴はもうプログラミングは辞めた方が良い、 的な見方は普通にあると思うが、 じつは代入を排除したプログラミングは、非常に強力である。 しかし、世間的に自明とされているものが自明と思えないとき、 それを自分で認めることができるためには相当の自信も必要になる。 つまり自分が誤っているのではなく、おかしいのは世の中の方だ、 ってね。

でも、そういう人が居ないと世の中って変わらないわけですよ。 あ、居れば変わるとは言っていませんよ、私は。

読むのが楽しみだよ、かっこいい証明の本。

にゅうし

なにかのweb日記で読んだような気がする。

頭が良いかどうか、テストするのは難しいという事になっていて、 たしかにそういう側面はある。 一方、俺らは常に頭が良い奴を必要としている。 馬鹿を掴むと大変な損失を被るし、 賢い奴は少ない。 だが、その選別はべつに完全に正しくなくて良いんだ。 とにかく必要充分な精度がでてれば、 別に100%正解じゃなくていい。 そしてじつは実用的な観点から知能を測る簡単かつ必要充分な尺度がある、 って話さ。

つまり容易な問題を解く速度で測れば良いのだ。 確かにそれはその通りで、 だって、難しい問題は簡単な問題の組合せでできているんだから。 簡単な問題を解くのに時間がかかっていたら、 難しい問題は解決の糸口すら掴めずに人生が終ってしまうだろう。 うむ。俺も身におぼえがあるね。

所詮「道場剣法」ですがね、 入試に代表される、ここでいうところの「簡単な問題」というやつは。 だから「正解が解っているものを解いてもどうこう」というのはよく入試の悪口で言われます。 でも正解が解ってるのも解けないくせに 正解が解ってない問題なんか解けるわけがないっすわ。

多分、入試批判は「本当は賢いのに落ちるのはアンフェアだ」という 異義申し立てなのだろう。 本当にそう思うのなら、文句を言うまえに本当は賢いのに落ちた奴をピックアップする方法を 考えた方が良い。 それは、低いコストで優れた知性をリクルートできる可能性であり、 ついでに世の中もフェアになる。

とりのかんさつ 2010/02/18

ヒヨドリ。顔がツバキの花粉で黄色い。 羽を下げて、メジロその他を威嚇しているところ。

この灰皿は、誰でも来て食事できる。 中身は、今は栗の渋皮煮の煮汁を入れてある。 主に来るのはメジロとヒヨドリだが、先日はカワラヒワも来た。


過去の落書きリスト