ケイワタバコ。庭に生えている。なんか鎌倉市ではいっしょうけんめい保護している 種類の植物らしい。
庭のびわ。
一房はメジロのために置いといた。
およそ10年ぶりくらいに学会に行ってみた。
久しぶりにきくち君にあった。それから、先生にもあった。 それから、ゼミの後輩とか。 後輩は非常に立派になっていて、超賢くなっていた。 あと、スゲ面白い発表が一個あった。
武蔵小杉から多摩川沿いを自転車で乗った。多摩川沿いを自転車で 乗るなんて何年ぶりだろうか。多分2007年始め以来だと思うので、 3年ぶりか。懐かしいにも程がある。
それから久々にユキリンいってみた。そしたら、みんな居た。 うはは。全然あいかわらずだった。 小堀さんの新作を見せてもらった。 ETAが一般向けに半完成ムーブメントの供給を停止したが、 その影響は時計製作愛好家には大変な打撃だとか。
それから、旗ノ台マロニエで、モンブラン、ショートケーキ、エスカルゴ の最強3点セットを買って、西大井から電車乗って帰って来た。
石川夫妻来訪。
防衛省みやげと、蛍。
はやぶさ帰還を ustream で見たよ。
泣かせる演出が多すぎだよこの探査機。 これは俺たちのアポロ13だね。 午後、突入まえに日本上空を通過してみたり、 カプセル分離後、推進材をナマで放出して向きをかえ、 地球を撮影したり。 しかも最後に送信した、途中で通信途絶してる画像にちゃんと地球が映ってたり。 どこまで盛り上げてくれるんだ。
それにしてもイオンエンジンは素晴らしいね。 それにどういう意味があるのか、まじめに考えた事はなかったが、 これは凄いエンジンだよ。 ものすごいよ。 どう凄いかを今から説明するよ。
2kgの宇宙船に1kgの物質が積んであって、 これを1m/sの速度で後ろに放出したら、宇宙船は1m/sに加速されますな。 もし放出する速度を10m/sに増やしたらどうなるか? そりゃ当然、10m/sに加速できるわけです。 宇宙船が加速するために使う手段には幾つかありますが、 ロケットエンジンは概略、物質を勢い良く後ろに放出する事で、 加速します。 このとき、放出の勢いが良いほど、同じ量の物質を搭載していても、 出せる加速度が良くなります。 裏をかえせば、同じ加速を得るための荷物が少なくて済む。 重い探査機器を打ち上げるのは費用もかかるし、 そのような機器は軌道の変更も制限されてくるので、できる事も減ってしまう。 だから、エンジンの能力指標として、 搭載している物質を噴出させる速度は、そのエンジンの能力そのものと言えるわけです。
では、その勢いをどのようにして稼いでいるのか、というと、 通常は酸化剤と燃料の化学反応、そしてエンジンの形状で稼ぐのです。 燃焼室で発生するエネルギー(熱)を、運動エネルギーに変換しているのが、 ノズルです。 あのスカート状の形は、燃料の燃焼気体の断熱膨張を効率的に行い、 熱をジェットの運動エネルギーにうまく変換するための工夫です。 難しい事は省いて簡単にいえば、積んでいるモノが燃える勢いで、 前進しようというわけです。 その勢いができるだけ良くなるように、という工夫が主にあのスカートに 潜んでいるわけです。
イオンエンジンは、 燃焼などという化石じみた手続きではなく、 電位差を利用して推進力を発生させる、 在来のロケットとは全く異なる原理のエンジンです。 プラスの電気はプラスの電気から反発をうけ、マイナスの電気には引っ張られる、 という性質を利用して推進剤を噴射するのです。
この方式の利点は、なんといってもまず、燃焼に比べて噴出する物質の速度が 遥かに高速になることです。 なんせ、先日ブラックホールができるとかできないとかいってモメた、 ハドロンコライダなどの粒子加速機と同じ仕組みですから、 その噴出速度はあのベロ出し博士 A.E. の提唱する物理法則の許容する限界内で いくらでも自由に設定できます。
しかも、そのためのエネルギーを太陽電池発電で稼ぐ事ができるので、 あらかじめ搭載している燃料に内在する化学エネルギーしか使えない、 在来ロケットエンジンに比較して、ここでも優位にたちます。 これにより、今次障害が多発した「はやぶさ」のエンジンですら、 既に、在来のロケットエンジンを桁で上回る効率を記録しているとのこと。 現時点では短時間に大きな推力を必要とする用途には限界があるようですが、 長期間にわたっての柔軟な運用を求められる宇宙機器のエンジンとして、 間違いなく今後の主流になるでしょう。
などと書いてたら、地球に戻って来たカプセルの画像が入電。 おかえり、はやぶさ。やったね。 まさか本当に帰って来られるとは思わなかったよ。
そういえば、 イオンエンジンって、NASAに日本人を送り込んでシャトルに乗せてもらうような 方向性からはちょっと異質なものを感じませんか? 教授など、アカデミズムの肩書を持つ方が運用主体を構成している事からも伺えるように、 じつはイオンエンジンは文部省所轄の(旧)宇宙科学研究所のプロジェクトなのだ。 この組織の宇宙開発は、いわゆる NASA NASDA 的な路線とはひと味もふた味も 違うものばかり。 様々な政治的な事情もあって予算の規模も人員も断然小さいが トンチで大きな組織を出し抜いて、 知恵と勇気で唯一無二のニッチを開拓して、 最先端の成果を挙げ続けている集団が手掛けたものなのだ。
組織の多様性がうまくプラスに働いた例でしょうか。
朝から雨です。こどもが眠そうです。