おれがりがりくん (2011/06/29)


水滴の中の

まえからこれをやってみたかったので、今朝は朝露がすごかったので挑戦してみた。

自動焦点ではどうにも難しいところがあって、というのは水滴に 焦点が合うと水滴の中の風景には焦点が合わないのである。 水滴の中の風景は(光学上は)水滴よりも手前に存在する。

そこで、焦点合わせは手動に切替えて一番手前に焦点を合わせておき、 水滴に焦点が合う位置からカメラを少し手前に退いて撮影した。 水滴は凸レンズとして作用しているわけで、小さな水滴であれば 当然に焦点距離も短く、後退寸法は非常に小さくなってしまうし、 また、水滴の焦点の合っている領域も小さくなるので、 できるだけ大きな水滴を選ぶのが良いと思う。

たまには nuke

私個人が原発に賛成か反対か、といえば反対といわざるをえません。 理由の一つは、日本に埋蔵が無いからです。 だから、これに依存する事は、 われわれの抱えるエネルギー問題の解決とはなりません。

石油一本でいくよりは、原子力に分散しておくことで、 幾分かマシにはなるかもしれない。 だがそれには限界があります。 しかも非常にシビアな限界です。 石油だろうが石炭だろうが原子力だろうが、 結局これらは電力として消費されるので 足りなくなるのは個々の資源ではなく、電力です。 デンキが足りなくなったらまとめていろんなところにいっぺんにシワよせがきて、 結局全部まとめて足りなくなってしまうのです。

エネルギーが本当に必要になる場面ではこれらの資源は非常に強い相関をもって 取り引きされる、という事です。 どこかで聞いた話です。 リスクを分散したつもりが、 相関が強い資産ばかりでポートフォリオを組んでました、という、 リーマンショックの時と似てますね。 あのときも、互いに独立であるとされる商品に分散する事で、 みかけ上安全な金融商品を作りましたが、実際にはそれらが 連動してデフォルトし、みんなまとめてぶっとんでしまいました。

それとは別のリスク要因があります。 原子力にはかつて、巨大科学プロジェクトとしての 魅力がありました。 たとえば昔の帆船による遠洋航海 また近年では宇宙開発や戦争における先端的な航空機開発のように、 あらゆる技術と知見の総合によって初めて可能になるような種類の、 巨大プロジェクトだったわけです。 当時、人類最高の知性がこの分野を切り開きました。 もう過去形ですがね。 みんな癌や急性の放射線障害で亡くなりました。

原子力は核分裂の連鎖反応に他ならないわけですから、 結局のところ feed-forward システムです。 一旦勢いがついたらそれが元で更に勢いがつく、 というタイプの現象です。 しかもそれが起きるのは原子のオーダーの寸法ならびに時間ですから、 普通にいけば、わしら人間に制御できるものでは到底ありません。 この feed-forward 系をうまいことごまかして持続的に反応を進めるというのが 原子炉というテクノロジーです。 しかも熱源は放射線です。 内燃機関なら爆発しても冷えて終りですが、こちらはそういうわけにはいきません。 非常な無理があるが故に、様々なテクノロジーが必要なのであり、 また、得られるエネルギーの点からも、 総合巨大プロジェクトとして成立していたわけです。 ある種の科学者の心情としても、 「悪魔をごまかしてハメてやるぜ」的な魅力があります。

安全を保つ、失敗できない時間のオーダーが他の技術に比較して nuke は何ケタも違います。 チロルの氷河からでてきた「アイスマン」が遭難したのは5千年まえ。 インド=ヨーロッパ祖語があったのは、ほんの7千年まえ。 それなのに \(^{239}Pu\) の半減期は 2万4千年ですからな。 普通に考えて、今わしらがこしらえた \(Pu\) の半減期が来る頃には、 「半減期なにそれ食えるの?うまいの?」でしょう。

総合巨大プロジェクトとして、 そういうテクノロジーを開発する上でいろんな事が解ったり 勉強できたと思うので、それはそれで何かに活かす道もあるでしょうから、 そういう方向で考えて行くのが生産的なのではないでしょうか。 悪魔をちょろまかしてやるぜ、というのは、わしらには無理なわけで、 安全保障に直結する問題の解決としては、 こういう不安定なテクノロジーに依存する、という事自体、 たとえ国内に埋蔵資源が十分にあったとしても、 良くない判断といわざるを得ないでしょう。

残念ながら、何万年どころか100年未満の安全を確保する事すら わしらには無理なのです。 それが事実なのです。 科学は、事実から出発せねば。 さて、次に来るのはフランスですかね。 そしたら世の中どうなっちゃうんでしょうね。

それはそれとして、私は原子力発電関連技術は好きです。 今回の事故で調べた結果、好きになりました。

Tue Jun 28 23:31:08 2011

うわ。庭にフクロウがまた来たよ。

すぐそこで鳴いてるよ。

2011/06/29

東京国際フォーラムにこんなもんができてた。

中には入って見てないけど。

君、何ガリ君?

この夏は、なんか良い事がありそうな気がするよ。


過去の落書きリスト