債券というのは借金の引き受け手を一般に広く募集し、債務として資金を調達する方法です。 政府が発行するのが国債で法人が発行するのが社債です。 債券というのは利率と償還期限で値打ちが決まるわけですが、 買った人が他の人に売ったりできるので、 そのための市場というものがあります。 そこで売買される価格は、 株式同様に諸々の情勢を反映して売り手と買い手の間で決まります。
もしインサイダーが公知となっていない情報を利用して、 高値で売り抜ける事ができたりしたら、 それは価格にその債券のおかれている状態が十分には反映されていなかった、 すなわち本来その価値がないのに高い値段がついていた(そして その事実があきらかになって価格が下落したが、そのまえにインサイダーは うまいことしてやった)という事になります。
こういう状態は必要なところに必要な量の資金が市場を介して流入する事を 妨げている、とも解釈できるわけですから、 そのような市場は効率的でない、と言えます。 つまり市場が効率的であれば、 価格は商品の状態を完全に反映していて隠しカードは存在しないわけです。
一般に自由で完全な金融市場はある程度効率的であるとされており、 もし非効率性があったとしても、 そこから利潤を生み出すことができるほどのものは残っていない、 というのが この概念を提唱した一人である Fama の論文なんかに実験として 収録されています。
ところで債券というものには他の金融商品とは違って、 格づけというものがあります。 最近、アメリカの国債の格づけ (risk rating) が下がるの上がるので騒ぎになっていましたが、 その格づけです。 もし市場が効率的ならば、情報は全て価格に織り込まれているはずですから、 そのようなお墨つきは冗長な存在のはずです。 ここから導かれる結論は次の二つです。
債券が株式と異なるのは、債券は借金で株式は資産だということです。 借金は返すから借金なわけで、 それだって出世払いってわけにはいかないわけで (もっとも、出世払であっても出世したら払わないといけない、という判決があるそうですが)、 つまりいつまでに返しますよ、というのが償還期限です。 ここで問題となるのがホンマにその借金、帰って来るんかいな? という事です。 いわゆる一つの信用リスクです。 つまり、債券の値打ちを決めるのは、利率と償還期限では不十分で、 信用リスクというものがあるわけです。
この信用リスクというのは評価が非常に難しいので(銀行がたくさん 不良債権をかかえている事からもわかりますね)、 ともすると債券を買う方(借金をひきうけるほう)は借金する方よりもリスクをたくさん背負う事になってしまいがちです。 でも、もしそんな事になったら借金をひきうけてくれる人や会社はアホらしくなって、居なくなってしまい、 本当に借金を必要としている会社や政府が資金調達できなくなって、 経済がまわりません。 ほら、そういう市場は非効率的ですよね。 つまり信用リスクの問題をクリアしないことには債券市場では効率性を保てないのです。
ここに、信用リスク評価を専門にしている機関の存在意義があるわけです。 債券の信用リスクを格づけで表現することで、情報の非対称性を解消して、債権市場の効率性を実現するわけです。
価格は商品の情報を十分に反映しているのに、 そしてアメリカの財政赤字なんて何十年もまえから決まり切ってる事なのに、 いまさら格づけが変わったからといって慌てるのはアホだ、 という意見はもっともですが、 世の中そうもいかないというのはこういう事情です。 借金を引き受けるというのは難しいものですね。
近付くほどに謎が深まる小惑星 Vesta。 自転軸方向南極側に巨大な衝突の痕跡があり、 星全体の形状を歪めるほどの規模だったことが推察される。 赤道方向に全周ぐるっとめぐるスジがたくさんあって、これも自転軸方向の衝突の副産物と思われる。 自転軸は、この衝突によって決まったのではないか。
国際宇宙ステーションから見下ろすペルセウス座流星群。 大気圏内で起きる現象である流星は、宇宙ステーションからは見下ろすかっこうになるのは当然といえばそうなのだが実際に画像になると、いろいろと違った視点を与えてくれる。 たとえば、宇宙ステーションにこういうものがぶつかる可能性が具体的な数値として存在するのだ、というような事を。
youtube ビデオ。 BBCの番組で、ガレージで作るダイヤモンド。これ燃やしてるガスは何だろ?アセチレンかな? 高純度アセチレンガスを用いた燃焼炎法によるダイヤモンド皮膜合成方法 というものがあると中野さんに教えてもらいました。 真空中で行うものとしてはメタンを使ったものが多いとのことです。
パイオニア アノマリーとして知られる、 深宇宙探査機パイオニア10号、11号の軌道にみられるへんてこなゆらぎの原因に関する結論。
徐々にゆらぎの量は減っており、まず間違いなく、搭載している機器(電池)からの非等方的な熱輻射が原因であろう、 との事だ。 このゆらぎについては現代の物理学が知らない謎の力がまだ存在するのではないか、 というような可能性も検討されるなど、それなりに話題になった問題なのである。
古参のスズメは真似がうまい- 古参のスズメは縄張りに接近する者の歌や鳴き声を真似るのがうまい。これには、「おまえ見てるからな」という警告の意味がある。 日本のスズメの話ではないようですが、 マネすることで「見張ってるぞ」というメッセージにするのは面白いですね。
遺伝データと統計学で発見する、既存薬の持つ未知の効用。
IBMの開発したニューロチップ。演算器はニューロンとして、メモリはシナプスとして動作し、神経ネットとなっているそうだ。
ハイエナも数を数えるらしいぞ。いまのところは三つまでだが。
注文した。 Giro の Aeon というやつ。軽くて涼しいという話だったのでこれに。
ヘルメットが涼しいというのは非常に大切な事で、 というのはこれはわしの考えた妄説ですが、頭は血のめぐりが非常に良いので、 筋肉で温まった血が大量に押し寄せて来て脳味噌がゆであがってしまうからです。 これを防ぐのが涼しいヘルメットです。
これまでわしが使ったヘルメットのうち最も涼しかったものは、 Met 社の Fifth element という製品で、前面に大胆にあいた穴からどえらい勢いで空気が流れ込んで来て、 ヤマに行かずとも、下界でも頭が冷えすぎて痛くなる、というぐらいの冷却能力を誇っておった。 おそらく、何もかぶってない時よりも涼しかったのではないだろうか。 つまり余計な風をかきあつめてきて頭に吹き付けていたのではないだろうか。 今、web を見ても「すげぇ風通し良い。冬場は帽子かぶってないと寒くて我慢できない」 という英文レビューがあるぐらいだ。 このヘルメットは涼しくてかっこよくて、しかも軽かった。 落車して壊したのが惜しかった。
そのあと Giro の Atomos というのを買った。 記録によると 2005 年の正月から使っている。 当時私は株式会社某の社長で、コードを書いて、 テストして、ドキュメント書いて、運用もして、営業資料を作って、 営業先でヤカラみたいな客をシメて、 株主に赤字の言い訳をする、 という生活をしていました。 もうそれ、どんだけ昔やねん。言葉の上では憶えてるけど、もう具体的に思い出せんわ。 当時は白髪とかものすごくてな。
Atomos は、それでもわりと頑丈で、形も悪くないし、 かぶりやすくて、 わりかし涼しくて良かったです。 あと、このヘルメットは通勤中に電話できました。 横の穴に電話のストラップを通して、顎紐に挟むと、ロードに乗りながら普通に通話できた。 自転車通勤にかかる時間は90分近くあったので、その間に電話でいろいろ連絡がとれるのは、 クソ忙しいシャチョー(わら)としてはありがたかったものです。
6年半も使ってるんか。 とりあえずコレはまずいんじゃないの?というのは外側のシェル部分っていうか、 プラスチックの外皮と内側の発砲スチロールの接着が剥離してきた。 しかもかなり大規模に。 とりあえず瞬間接着剤でとめてありますが、 そろそろ使い続けるのはまずいんじゃないか、みたいな雰囲気になりまして。