このサイトで紹介されている段取りにしたがって, 洗濯機を分解掃除してみた.
分解してみて判った事だが, これはもはや汚れとかそういう次元ではない. 一つの完成された生態系といっていいだろう. そんな立派な生態系が, 見えないところに形成されていたのである. なにしろ生態系なので破壊するのもしのびないが, 初志貫徹ということで分解した部品を風呂場に持ち込んで作業.
ちょっとてごわいのが水垢(たぶん)で, おそらく脱水工程で穴から滲み出た水が遠心力で垂れてる, 的な感じの鍾乳石ぽいものが並んでいる. たぶん, というのは, 普段みかける水垢のスケールを完全にこえているので, 自信をもって水垢だと断言できないのだ.
圧巻は底のプロペラの裏側で, 環境に応じて色が違ってる微生物のコロニーが, 厚さ2cmぐらいになっている. これがなくなったプロペラの重さはずいぶん軽くなったのである. なお, どういうわけか嫌な臭いはなかった. 腐るような栄養のあるものは供給されていないので, それもそうか.
あと, 硬貨が2つほど出てきた. これはありがち.
まぁさすがにこれだけやったら, 洗濯した時にゴミは出なくなった.
遠山啓先生の名著とされる「無限と連続」ですが, 実家に行ったときに見つけたので持って帰ってきて, なんとなく今読み返してみました.
なんといっても内容がごっついで. こんなごっつかったっけ?
もうてんこもりでっせ. これが一冊の岩波新書でっせ?
本文は, あくまでも具体例に基づきながら話が進んでいくところがすごくセンス良い. しかも解った気にさせてしまうところが素晴らしい. どのテーマも自分で使えるようになるためには相応の年季が必要だけれど, 掴みとしてはこれ以上ない出来栄えで, やる気にさせてくれる.
タイトルのわりに連続性の話は, あんまし出てこない(無限の話はけっこう本格的に展開される). 現代数学の一つのすごさは無限集合の扱いと連続性の精密な議論にあるわけだけれど, ここをつかむにはやっぱし素振り1000回みたいな特訓がある程度必要になってくるわけで, そういう技術的に美味しいところに突っ込みたい誘惑をさらりと却下して現代数学の持ついろんな力をうまく盛り込んでいる.
しかも文章がうまいし, 熱い.
この本はもう, 新書じゃなくて文庫に入れた方がいい.
この本をきっかけにして, やる気とセンスのある中学生ができる師匠につけば, 10代のうちに大学院に進学できる力をつける, というのは十分ありえる話で, さすがに定評ある名著だと思った.
種類探すのにかなり手間取った. どうもクロマルハナバチらしい.
各地で個体数は減少中との記事もあり, 農業利用が進んでいるという記事もある. 何がどうなっておるのかいまいちよくわからん. 俺がクマバチだと思っていたのはこっちだったようだ. クマバチは胸が黄色である.
農業利用だが, 花粉の受粉がどれくらいうまくいくかで, 果物のできばえが違ってくるらしい. クロマルハナバチはでかくて精力的なので, これが来てくれると非常に受粉が進むので果物がよくできるのだとか.
この手のハチは重さのわりに羽が小さくて羽ばたく回数も少ないので, 飛べる理由がしばらく謎だったそうだが, 空気の粘りを計算に入れると飛べる理屈が解ったそうだ. なんでも, 解らなかった頃は, 「ハチは自分が飛べると思ってるから飛べるのである」と真顔で言った専門家が居たとかなんとか. ほんならおっさん自分で飛んでみ. とか突っ込むのは野暮ですが.
しょうもないビジネス書みたいなもんを何冊も読む暇があったら, 「無限と連続」みたいな本を何回も読んだ方が, よっぽど困難に立ち向かう力が沸いてくるだろ. ビジネス書一冊も読んだことないから適当言ってるけど.
どうもヤマガラが巣立ったのは5月7日の午前中らしい. あれからずいぶん居たんですね.