大平宿雪下ろし, Loveless の本 (2015/02/17)


2015/02/09

大平宿の屋根の雪をおろしてきた

県道はすっかり雪であり, ゲートも当然封鎖されているので, スキーと歩きである.

スキーがあると楽勝だと思った. 毎年行ってもいいいいぐらいだ.

25秒で猿が横切ります. 動画がでかいと upload も一苦労だ. なんでも128MBytes 以上だと upload できないんだとか. まさか youtube さまにそんないにしえのファイルシステムっぽい制限があるとは知らず, エラーも出ず, けっこう時間を無駄にしてしまいましたよ. まぁおかげで ffmpeg という謎ツールの使い方をちょっとおぼえましたけど.

ドライヤー修理

外部の操作ノブと内部のスイッチを連結していた部品が壊れたので, それを別作して修理.

材料はナイフの柄のスペーサーに使ったG10(樹脂とガラス繊維の複合材料)で, これを寸法に切って瞬間接着剤で積層した.

寸法合わせせんでも, いきなりばっちり寸法合って動いたわ. さすが俺.

2015/02/13

またひまわりのタネ10kg届いた. とりの餌だけで月に1000円以上使ってる. おまえら食いすぎ.

2015/02/14

最近あんましみかけないのだが, めずらしくオオタカがうちの上空を通過.

2015/02/17

シメがうちに来た.

しばらくまえのことだが, Loveless 完全読本というのを買った. R. W. Loveless というのはナイフのメーカーでありデザイナーであって, すごい腕が立つ人やったんですよ. 生前から伝説と言われるようなビッグネームで, その伝説にふさわしい革新的な仕事をたくさん成し遂げた偉大なナイフメーカーである.

なぜ, あるいはどうやってそういうすごい仕事をいっぱい達成できたのか, というのがよくわかる非常にすぐれた本になっていると思った. 3700円と決して安くはないが, その価値は十分にあった. 以下気づいたこと

  1. 絵がうまい. 非常に上手だと思う. 漠然とした妄想を, 鮮明なイメージに変換し, それを視覚化する非常に高度なスキルを持っていた人だ. スケッチに無駄線や描き直しがほとんど無い.
  2. 一品製作の特例であっても, 製作数が少ないというだけで汎用モデルと変わらない周到な考察と検討を加えてデザインされている. 彼はいかなる場合にも決してその場しのぎの場当たり的な解決を選ばないのだ.
  3. 先行者に関する十分な研究と, 自分の体験に基づく固有の方法論を持っていた.
  4. 彼の固有の方法論は手の構造や用途場面に応じた動き力のかかり加減に関する洞察と, 必要最小限の造型語彙からなっている.
  5. 先行者の研究の過程では, 非常に多様なナイフを手がけており, そのなかで造型のバリエーションやバランスのとりかたを修得していった.
  6. 個別の設計やその改変過程から, 用途に関する必要十分な理解を持っていた事がわかる. 用途は3つあり, それは狩猟,釣り, ナイフによる戦闘である.
  7. 他人に売る, という事の意味をよく理解しており利便性や性能だけでなく安全性にも十分配慮していた一方, 私物のナイフの設計はガード無しの北欧スタイルだった.
  8. 製作をはじめてから専業メーカーになるまでに15年が経過している. その間, 機械部品製造業などに携わっていた. また, デザイン学校にも通っている.

特に, 今回面白いと思ったのは, 彼がナイフ戦闘の何であるかを十分に知っており, その上で売れるものを作っていたというところ. ファイティングナイフのバックエッジはクリップ部は研いで刃つけしてあり, ガードが前方へのでっぱりを備えていて敵手の刃をトラップできたりする事から, 彼が西欧におけるナイフの戦いのセオリーをきちんと知っていた事が伺える.

表紙に選ばれたのは, 俺が子供の頃に発売されたクロスロードという出版社の写真集でも「Loveless氏の私物にして佳作」として紹介されているドロップポイント. おそらく意図してほぼ同じアングルからの撮影. 30年ほどの時間があいていると思うが, 今も変わらぬ姿である. 残念だったのは, そのクロスロードの本で表紙をつとめている Lawndale 時代のファイティングが出てこなかったところ.

ちなみに, 「銃夢」というマンガに, 主人公が劇中で使用するナイフの製作者として Loveless 氏が登場する(名まえは出ないが, 顔がソックリなので彼を知っていればすぐに判る).


過去の落書きリスト