忘れる事の価値, 人柄で解決できないもの, 新しいノートパソコン (2016/08/07)


2016/07/15

ときおり,数学は(あるいは物理は)何の役に立つのか,もしくは,三角関数など不要である,などの意見が世間(あるいは俺のみている世界)を賑わす.

だから俺は死ぬまで,三角関数や確率論がいかに役に立つもので,どれほど必要とされているのか,という事を説明し続ける運命にある.

人は忘れるし,憶えている人も死んでいなくなる.だから,新しい知識を注入し続けないと,どんどん人類が総体としてアホになっていく.忘れたり,腕利きが死んでいなくなるのと,憶えたり修行が成就する事が,ある種の平衡状態を保って現在があるのだ.

しかしこれは悪い事ではない.なぜならば,いらなくなった知識は忘れ去られ,必要なものだけが残る,ということがこの平衡状態によって自然に達成されているからだ.常に知識と技術が最適化され続けているのだ.これは素晴らしい事だと思う

だから,それが必要であれば俺たちは注入し続けなければいけない.これを怠れば,忘却の彼方に消滅するのみだ.最適化のために我々が支払わねばならないコストなのだ.

それとは別に,「なーんですーがくをべんきょーしないといけないんすかー」とのたまう小僧に勉強させるような気の利いた回答というものは,常に求められている.これについては以前も記事を書いたとおりだ.特定の個人が勉強しないという選択は常に可能であり,それを妨げる合理的な理由は俺には一切無い.

今は,たまたま偶然に数学の成果を全人類の間で共有するという機運がかつてないほど最高に高まっている時代だ.しかし,これが今後もそうありつづけるとは限らない.歴史をみれば,数学者はケチで,発見した定理を秘密にしたり,ごく一部のひととだけ共有する,という時代が普通だったということがわかる.今でも局所的にはこういう状況はありえるし,実際に起きてもいる.

それにもかかわらず,数学や理科を勉強している人たちがその成果を自分に惜しみなく分け与えてくれる,ということを信じるのであれば,べつに無理して勉強する必要はない.特定の個体がアホになる自由を担保できるぐらいは,人類の個体数は多い.

ただし,その事実をきちんと説明する必要はある.重要事項説明義務みたいなものだ.それを知った上での選択は自由である.

2016/07/26

銃夢の続編「火星戦記」の新刊が出たので買って読んで売った.このシリーズは全部まとめて処分した.

こういう幼少期だったので人柄がこうなりました,的な話にもっていくことは普通にあるし,それ自体がどうこういうつもりはないが,そもそも話の鍵になるのは人柄なのか?という疑問がある.

俺は恩寵によって宿命を受容する話が読みたいんだよ.主人公のキモチなど全くどうでもいいテーマです.特定個人の死はその当人にとっては唯一であり特異なできごとだが,世界にとっては,人はいずれ死ぬという自明な一般命題の一つの個別例にすぎないし,世界秩序の崩壊は個人の発狂から帰結しない.

どんな異常性格者であっても,人並み外れた運動能力がないとできない事がある.人柄やキモチでは解決できない課題で世界は溢れているのだ.そんなこともわからなくなっちまったのかよ,と思うとアホらしくなって続きを読む気がなくなった.

2016/08/05

新しいパソコン

新しいパソコンが届きました.設定はかなり大変でした.

Dellのxps13というやつで,Amzon US から転送業者経由で取り寄せました.画面が3200x1800ドット.メモリ16G.cpuは一番速いやつ(4コア).ドライブはnvmeという新しい規格のクソ速いSSDが500Gである.

これは非常に具合がいいです.今時ノーパソに20万は高い気もしましたが,安くても使い物にならないのを買ってもしょうがないし,仕事の道具なので,一番いいやつにしました.

また

を一緒に買いました.変換アダプタは,よく考えたら本体にCF穴がついていたので不要でした.

さすが一番いいやつだけあって,パソコンがクソ速くて快適です.ものすごい性能です.

逗子か葉山にある,神奈川県の近代美術館(いま調べたら葉山だった..


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