サイクリング
跡地は旧軍の砲台の跡地です。座標は、 北緯 35.152116 東経139.6782793 です。
生ハムスライスをそのまま顕微鏡で見たんですが、なんと筋肉の構造が見えました。 SPlan 40x です。
あとの二つは包丁を研いだのでためしにそれでサンプルを作ってみたものです。SPlan 40x で見たサトイモの葉っぱの断面では、撥水性の透明なイボ(ちょうど梱包材のぷちぷちみたいな構造)が表面に並んでおりそのイボには更に微小なイボが生えています。そのすぐ下に、縦に長く葉緑体をみっしり詰め込んだ細胞が並んでいる。入ってきた光を全部有効に利用して光合成を行う構造でしょう。目玉の受光部にも似た構造ですね。
最後の一枚は暗視野観察(SPlan 4x)です。位相差コンデンサを100xの穴にすると、4x 対物レンズにはまったく透過光が当たらないので、資料に当たって散乱した光だけが見えます。4倍対物レンズに入射する光の角度はわずか7.5度だけど100倍対物レンズには100度以上の角度から光が入るので、位相差リングの中央部が完全に透過光を遮断するためです。これが暗視野観察の仕組みです。
この像と、透過光を干渉させたものが位相差観察時の像になるわけです。でも、最近だったら、こう、デジタル信号処理でちょちょっとやっちゃいそうな処理をアナログの光学系で実現してるの最高に面白いと思うんですがどうですか?
6穴レボルバ(対物レンズが刺さってる、回転するターレット)は油が古くて動きが渋かったので、分解して古い油を取り除き、新しいグリスを入れて組み立て調整した。当たり前の事かもしれないが俺には驚きだったのが、なんとあれの外周部(と中心)にはボールベアリングが入っていて、しかも中心の玉を押す軸の締め込み加減でベアリングのアタリが調整できるようになっているのである。
まぁそれなりにコストもちゃんと考えて作ってあるんですが、こういうところは凄いですね。たんなる摺り合わせだと思ってたよ。
あと、双眼鏡筒も眼幅調整がシブかったので分解掃除してグリスを入れ替えました。こちらも軽くスムーズに動くようになりました。ぶっ壊すと大変なので、先に位相差光学系と一緒に落札した3眼鏡筒のプリズムが曇っていてよく見えないのを修理するために練習をかねてこっちで分解組み立てをやってみて、段取りを掴んでから整備した。3眼鏡筒のプリズムもうまく掃除できたので、ちゃんとつかえるようになりました。縦の撮影鏡筒はコンパクトデジタルカメラでどう使うのかよくわからないのでまだ使ってないけれども。
白血球3つ。順に positive low phase contrast 10x, darkfield 10x, brightfield 40x です。
白血球っていうけど実際は透明ですからね。位相差光学系のパワーは圧倒的ですよ。
こどもの自由研究で使った玉ねぎの画像ですが、よく核が見えていて凄いですね。これ普通は染色しないと全く見えないので。
ところで下のは何だと思いますか?
じつはこれ、ギリシャのメテオラ(ギリシャ正教の聖地)で買ってきたハチミツの不純物なんですよ。
瓶の蓋に何か細かい茶色いものが不着しているのが見えたので、ひょっとしていろいろ見えるのでは?と思って観察してみました。
といっても、予想どおり巣の破片や花粉がほとんどですね。あとはたまに微小な糖の結晶が見られます。一枚目は巣の破片で、一部花粉が埋まっていて繊維がよく見える。蜂は、木から齧りとった繊維を固めて巣を作りますね。
ミツバチは花密とともに花粉が主要な食事なので、ハチミツに花粉が多数含まれているのは当然です。2枚めは40倍暗視野で、いろんな植物の花粉がたくさん入っているのがわかる。
最後のは何だかよくわからない。400倍。
そういえばこういう機材で「研究用」って言われるものはそうでないものと何が違うか、というのがようやく最近わかってきたよ。それはですね、顕微鏡でいえば、
というぐらいの意味になります。
なんせ研究だからそんな簡単には結果は出ない。そんな簡単にできるんやったら誰か他の奴がとっくにやっているのが研究ってもんです。週7日一日24時間体制でやっていくしかないのです。だから使いやすくて頑丈じゃないといけない。
もちろん他の連中がやってる事ができないようではとんでもない見落としに繋がるから、普通にできる事は全部カバーしている必要がある。その上で新しい工夫ができなきゃいけない。
こうやって人類の知識の限界は克服されていくわけです。
つまりこれは相対的な概念で、どこかに客観的な基準があるわけではないんですね。スパコンなど、研究で使う機材一般について言える事だと思います。
アシナガバチの巣がオオスズメバチに襲撃されて滅びました。やったのはこいつです。まぁ俺が気づいた時にはもう完全に手遅れでした。
こっちはますますお盛んです。
裏山で拾ってきたどんぐりの経過です。
鳥の落としたヒマワリが生えてきて、6月にはついに花まで咲きました。