プログラム付属文書には, 一通り数学的な解説が載っていますが, プログラム名の 4D すなわち 4次元の由来となっている もう一個の次元は, 3次元ユークリド空間プラス, Mandelbrot と Julia の間の関数空間にとられています. つまり, Mandelbrot 集合と Julia 集合の間を視覚的に, 連続的にうろつく ことができるというのがウリです. これが, 数学的な 特長ですね. てゆうか, Julia と Mandelbrot の間がそういう関係になっているという のを, このプログラムをインストールしてから知った. 勉強になるプログラムである.
グラフィック生成プログラムとしてのウリは, 計算が割り込み可能な非同期スレッドになっており, 計算中でもズームしなおしたり移動したりできるところが ナイス. それから, 生成する画像のサイズを指定できるところも良い. 生成した画像を png でセーブできるのだ. それに, アンチ エイリアス(ギザを目立たなくするグラフィック技) が実装されているところも良い.
各パラメータはツールバーからリアルタイムで変更可能. まあ, それらのパラメータを変えたらどうなるか, 判ってればこんなプロ グラムを使う理由もないわけで, 一方 4次元が見える人というのも限られているので, 実際, これらのパラメータをいじくって遊べる人というのは, ごく限られたヘンテコな数学者ということになるのであろうなあ.
いや, 別にそういう特殊なメンタリティをもっていなくとも, フラクタルを拡大/縮小しているだけで, 十分楽しいです. それに, レンダリングのアルゴリズムは, xfractint (懐かしいのう) よりもだいぶ改善されているしね. こういうプログラムで遊んでいると, 速い CPU が欲しい.
このプログラムを使うには, 必要なライブラリが幾つかあって, 一つはいうまでもなく OpenGL あるいはそれと互換のライブラリ(つまり MesaGL). もうひとつは, それを GTK から使うための wrapper となるライブラリ gtkglarea である.
gtk_set_locale();を追加する のが吉.
む. ひょっとして, と思い, 右クリックで Window Maker のメニューというのもやめてみたら, gmc の「アイコン整列」とかのありがちなメニューにアクセスできるのである. マックみたいに「デスクトップの再構築」もある. ユーザ マウンタブルなボリュームを捜して(/etc/fstab でも見てるのかな?), それへのシンボリックリンク を勝手に作成してくれるところは, なんつうか, おおお. UNIX もここまで 来たか, って感じですね. アクセスできなくなった Window Maker 設定ツールはしょうがないので, パネルのランチャに入れた. このランチャがまた, 最高にいかすぜ.
あと, こないだ気づいたんだけど, 何故か Navigator のフォームその他に 日本語を直接入力可能になっていた. いつのまに? 去年の年末に LC99 の申込をするときに散々頑張ったのに, 全然ダメだったんだぜ. kinput2 の窓すら出なかった. ところが, 気づいたら 全く何の支障もなく直接に入力できるようになっていやがる. 謎だ. まだまだ謎が多いのう. まあ, 入力した文字列はフォームの中で化けてますが(わはは), それは表示が化けるだけで 相手の CGI などには, ちゃんと伝わっている.
これで, ようやく普通の人間も使える「デスクトップ環境」と言えるよう になったかも.