パスの制限


パスはいろいろ使えて便利だし, GIMP が持っているベクタデータなので, 非常に良い感じなわけだが, ダメなところもけっこうある. そこんところを把握して使わないとハマったりするので, わしが気づいた範囲でダメなところを紹介しよう.

undo できない

自明ですな. こりゃダメすぎ. うっかり消しちゃったときのダメージは 最強. ただし, 実装しようとした形跡はある. 途中で放置プレイ中かも.

ハサミボタンがない

点を消したらそこで切れるのか, と思いきや, 曲線が萎むだけ. こっちも一緒に萎んでしまいます. いまんところ, 一旦 closed curve になったら, それを開くには 楢崎さんの書いたスクリプトを使うしかありません.

画像を拡大/縮小しても path は元のサイズのまま

まさかそんな馬鹿なことが! と思うでしょうが, そうなのです. パスが元のサイズのままでなければならない理由がどこかに あるのだろうか? とてもそうは思えないから, こりゃバグなんだろうけど, どうなっているのであろうか. あんまりだ, とおもったので, 自分でそこを何とかするスクリプトを 書いたが, 画像サイズで入力, というのがあまり使いやすくないなあ. 拡大/縮小率でも使えた方がいいが, その場合に画像サイズが幾らになるか, という計算およびその表示が script-fu のインターフェースでは書けるのかな? 無理っぽいよな. むー. それができれば, ふつうの画像拡大/縮小メニューは消して, こっちに入れ換えるんだが.

開曲線について

同一パス内部に許容される, 開曲線からなる連結成分はたかだか 1個に すぎない.

証明.
新しい非連結成分を生成する際には, 現在製作中の連結成分を 閉曲線にする必要がある. 複数の連結成分が開曲線であった場合, この事実に矛盾する. 証明おわり.

上の証明には, 微妙な誤りがある. もっとも, 定理自体には誤りは無い. かも(笑). 誤りであって欲しいけど. script-fu を使えば同一パス内部に複数の開曲線を作れそうな気がするが, 作るとGIMP が即死. このおかげで path はかなりせつなく, 使いにくいものになっておりまする. なおしてくれー! ってこりゃ直接言うしかねいか.

点は消せるが連結成分は消せない

うっかり非連結な点を打ってしまったら, もう消せません. 一般に非連結なパスから, ある連結成分を選んでどうこうする, というのはできない. せめて要らない連結成分を消すくらいはできた方がいい, と思ったので, 連結成分は全部バラす, というのを書いた. 別のパスに分割してから要らない成分からできたパスを消して, 統合すればもとどおりなのじゃ. 移動やらなんやらもできるぞ. しかし, できるにしても, こりゃめんどくさいのう.

分岐するパスは作れない

そんなの必要無い? そんなことないでしょ. あった方が便利ですよ.
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