わしと CG と Linux


各種商用 OS ほどではありませんが、 Linux にはけっこうグラフィック関係の プログラムもあります。 もともと画を描くのが好きなので、けっこう楽しくやらせてもらってます。 使っているプログラムと、作品を幾つか紹介しましょう。

最近はマシンがノート(P5/150MHz )と据え置き(K6/233MHz) の2個があるので, こいつらをネットワークで繋いでレンダリングにレタッチに活用してます. レンダリングはK6 にやらせ, その間にノートのモデラで修正したファイルを生成.作業ディレクトリは nfs で 共有. X のコネクションは ssh で転送.まじで.むちゃむちゃ便利ですな. レンダリング中も普段とレスポンスが変わらないし, 計算中にいろいろやっても レンダリングは遅くならないし.たまりません. 効率的な CG 製作環境にネットワークを活用するというのは, これがまた楽しいのだ. それに,こういう使い方は unix ならではだからな. みんな, Linux で画を描こうぜ!

その昔は xmorph とかも使ってました. 最初に使った画を描くプログラムは, xpaint でした. gimp は 0.54 から使ってます. Motif のスタティック リンクバージョンで,レイヤ無しですが, 当時からけっこう強力なプラグインが あり, アルファチャンネルも使え,かなりの種類の画像フォーマットが扱 えた.使ったことある人いる? 当時は俺の Xサーバは 8bit カラーしか出なかったので, それで gimp 使うの は極限だったな. つうか不可能. 3D のモデラはいろいろ試したけど,結局これしか使ってないなあ. レンダリングプログラムとしては, rendarman 準拠の blue moon というレンダリングパッケージも使ったが, ドキュメントが揃っているので結局 POVRAY に落ち着いた.

そうそう. www.linux.or.jp の gif アニメのアイコンは私がやってますので, そちらも宜しく. たまに表紙の画も描くようです.


私が Linux を使って描いた絵


水彩ふう というのをやってみた. 滲み感は, displace plugin. 普通のカラー画像をモノクロにし, 適当にレベルとかを 調整してから, 紙状のパターンで塗りつぶしたレイヤをテンプレートに displace して, その上に白のレイヤを addtion モードで載せて, 好きな色でテキトーに塗っていけば水彩のいっちょあがりである. 全部で 30分くらいかな. displace は 2 pixel くらいが良いかも. また, displace するまえに, 5 pixel くらいでぼかしておくと, より それっぽくなるかも. addtion モードなレイヤに色を塗るときは, ブラシの透明度を 50%くらいにすると 重ね塗りとかできて, blur なブラシで使うと良い感じ. このやり方は, 間違えたら, 白を塗ればやり直せるところとか, スゲエ気楽.
gimp-1.1.24-splash 下の空をもとに GIMP の splash を作った
玉越さんのところでみかけた 空の描き方というのに印象づけられて, でもやり方は全然憶えてなかったので 自分で勝手にやってみた. 高い山で天頂付近を見てる感じ. 雲は Ifs compose (濃いやつ) と plasma (薄いやつ). 空は radial のグラデツール. 光は, 最近ときたま動くようになった gflare がたまたま (笑) 動いて, 描けた. 雲の光った感じはテキトーに blur な選択を作って, レベル調整か色曲線(どっち使ったか忘れた).
アナログだ. (笑) レタリングがおかしかったのとかを, ちょっと直してみた. 色は DEC のサイトが密かに compaq のサイトに吸収されて存続しているのを 発見して, 拾って来たロゴから取ったから, 本物だぞ(笑). ついでに, XCF ファイルなんかもどうすか? XCF のサイズは 2000x1024 pixels で 150K です.
LC2000 の発表スライドで使った ウケ狙いの間表紙. いま見ると全然おもしろくないうえに, しかも 全然 ウケなかった. せつない. それにもかかわらず, しつこくここに出してみたりして.
へんてこなテーブル。 LC2000 の発表スライドの表紙に使った。 テーブルはモデリングなんかじゃなくて、パスとグラデツールで ちょちょいと描いた。 テーブルの反射なんかは、変形ツールを適当に組み合わせればできあがり。 あとは、影をそれっぽく作り、床を汚せば完成だ。
なんとなく作って、背景画像にしてみた。 パス関連の機能をわりと使っている。
冬山の夕方にテントから首だして ぼーっと空を眺めていたらこの画を思い付いた.
これも www.linux.or.jp の表紙画. 新しいプラグインをおぼえたので, それを使って樹を描いてみた. あと, ペンギンもテカらせてみた.
www.linux.or.jp の表紙画. 表紙になってるのは, 若干トリミングしたやつだが, こっちがオリジナルの構図である. モミジは, 水ツールで色をぼかした. 背景の水は, デフォルトで付いて来るパターンのデータで塗りつぶした領域を, イメージサイズまで拡大し(左右の拡大比の方が上下よりも大きい), それからぼかしをかけたもの. 拡大率を変えた水レイヤをもう一枚 高い透明度で被せてある. サイズがまずかったので, 縮小したときに目付きが悪くなって, 難儀した.
ElectricEyes splash 画像ビュアの「ElectricEyes」の起動画面. デフォルトでは, タイトルバーがカタカナで「エレクトリック ア イズ」でダサダサなので,勝手に 「電子眼」にし, 起動画像もこれに差し替えてコンパイルした. この画もあんまりカッコイイとは言えないが, デフォルトのよりはマシでしょ.
magic switch 一部で物議を醸した謎の表紙画。実は単にこの記事 を書いてるときに思い付いただけでした。
gimp-splash gimp-1.1.8 用に自分で作った splash つまり起動画面。 を陰陽反転したもの。
techno penguin 昔のタイトルバナー
www.linux.or.jp の表紙の隠れキャラ(Linux 版の Navigator で 見た時だけ出現する)を元に、色曲線でいじくった。
spinning linux cube 過去のタイトルバナー
povray で作ったアニメgif なんか, 非営利サイトでは gif 使っても金取られたりしないらしいんで, 若干ここらへんで復活してます. anti-alias オプションつけてレンダリン グするのを忘れてます.
saturn fujita 過去のタイトルバナー
これも povray でレンダリングした. 浮きあがっている文字は gimp で bump-map
castle 過去のタイトルバナー
チップのシリコンダイのラクガキを pixelize しただけの超手抜き. この城がかわいかったもんで.
lip 過去のタイトルバナー
唇からちょっと舌が覗いている写真を, CMY チャンネルに分解し, gimp-1.1.8 で網点分解した. メッシュはチャンネルごとに 30度の回 転をかけてあるはずだが, なんかおかしいな. 15度の記憶違いかな. 回転の処理は, こういった計算機で再合成する場合は必 要ないが, シルクスクリーンなどの版下を作るときはモアレ干渉じ まを避けるために必須である.
klein-bottle 続, クラインの壷
ちょっと、クラインの壷を作り直してみた。 K6 で真面目にレンダリングするのはこれが初めてだ。 リンク先は png なので、 navigator なら直接見れるが、ファイルサイズは 1.2MBytes 解像度が 2500x2000 なので, 通常の環境ではちと苦しいかも. レンダリングに 6時間半. 紙媒体に出力することはあまりないし必要を感じることもほとんど無いが, 紙媒体の方が敷居が低いのも事実なので, 年に一度くらいは印刷もする. レンダリングしたものを印刷するには, ヨドバシのディジタルプリントサービス だ. A4 で一枚 250円で, 銀塩写真用の印画紙にレーザープリントしてくれる. そのクオリティはどんなプリンタも遠く及ばない. フロッピに jpeg フォーマッ トで受け付けている. やってみるよろし.
apache-logo bump
	   mapped apache のロゴ 2
こういうのも作ってみたかった。この上に Eterm 載せると、最高にいかす(と思う)。 リンク先は tiff につき、 navigator その他では見れぬ。すまぬ。 サイズは 800x600 である。
Apache Poster apache のロゴ 1 せっかくかっこいい apache のロゴがパッケージに付いてるので、 それを使って背景を作った。 やっぱり graphical な環境なんだから、ルックスは重要ですよ。 俺が個人的に使うということで、 800x600 でしか作ってないのですが。
政治的なポスタ
まあようするにアレですよ。あまり人に見せるのも良くないですよね。こう いうのは。
自主製作ポスター
なんか、展覧会のタイトルがそそったので、自分で勝手にポスターを作ってみた。
バナー 部室マシンゲストアカウント用壁紙。下の作品同様、インターネットのエロ画像 を元に、マシンの解像度に合わせて 1024x768 で製作した。 これは、それを 800x600 に縮小したもの。 小さい文字は、 GPL の原文だ。 製作メモ
Born to run Linux その2
下の方の Born to run Linux を、 GIMP 0.99 で描き直してみた。大きさは 俺のマシンにあわせて 800x600 で、ファイルサイズは gif だから 231K。 gimp の減色機能は非常に性能が高いように思われる。これも、とても 256色に は見えないとおもうがどうか。 F-S ディザをかけてある。 製作記
凸面鏡による風景( jpeg 1000x1000)
tiff フォーマット ( 1MBytes )
3D-CGを始めたのは、反射と屈折をやりたかったからです。 これは、反射。 周囲の風景を画面中央の球体に反射させました。 詳しい製作記は、こちら。 jpeg は、色の境界線がボケナスなので、別に tiff も用意しました。
クラインの花瓶
多様体シリーズ第一弾です。とりあえず、せっかく CG なんだから、存在しない もの、手で描いたり作るのが難しいものを作ろうと思い、単純にクラインの壷を 作ってみましたが意外と間抜けだったので、間抜けついでに花をいけてみました。

クラインの壷は有名ですが、他にも彼は「クラインの皿」「クラインのテーブル」 等も作り、友人の数学者を食事に招いて困惑させたという事です。( Fouditaeus magnus 著 Extroduction to non-existensial geometry P.256, Deep South Holland, 1999)

結び目のある object
多様体シリーズ第2弾。向き付け可能な種数1 の曲面ですが、普通のドーナツに ホモトピー変形出来ないものです。モデラで結び目を作るのや、結び目と「がわ」 をうまく繋ぐのが難しかった。
平面図2
GIMP は、今はまだ 0.99.x ですが、かなり出来上がっているので、1997年9月 にコンパイルしてみました。レイヤとチャンネルが使えるようになったので、友 人の photoshop 使いに使い方をききながらつくった。インストールした時は嬉 しくて、ずっと起動しっぱなしだった。0.54 も使ってましたが、全然別のアプ リケーションですね。
背景のクレーターは nasa から貰って来た動画を xanim で再生し、停止し てウィンドウを xv で grab し、拡大していろいろ処理して使いました。
種数2の object (tiff, 1000*1000 800KBytes )
多様体シリーズ第3弾。段々ネタが無くなって、単なる 種数2の向き付け可能曲 面です。1000x1000 の解像度です。 製作メモ
受胎告知
使用プログラム: xpaint 1996年、Linux をインストールした頃で、 グラフィックを操作するプログラムを xv と xpaint しか持ってなかった 時、xpaint とトラックボールで描いたものです。しかし、そう言った所で誰も 信じてくれません。
描き方は普通に鉛筆などを使ってスケッチするのと同じです。鉛筆でスケッ チする時も、何種類か濃さの違う鉛筆を用意し、2H 等の薄い鉛筆を鋭く削った やつで「あたり」をつけて、ハイライト周辺からボリューム感を出し始め、徐々 に濃い影の方に移行します。同じような段取りをとるために、4段階の濃さのグ レーを用意し、薄い方から xpaint の「ドットペンシル」を使って描きました。 というより、それしか使ってません。紙に描くのと違って何かい消してやり直し ても良いので、楽しかったですね。

データが軽いので、今も壁紙に使っています。

海賊の主題による壁紙
使用プログラム: xpaint
これも xpaint で描きました。エアブラシというのを使いました。背景の詩はキッ ド船長が大暴れしていた頃イギリスで流行したバラッドだそうです。これも、デー タが軽いので壁紙に使っています。
Born to run LINUX
まだ GIMP 0.54 を使っていた頃に描いたものです。元になった女性の画像はど こぞのエロサイトから取って来たもので、それを xv と gimp 0.54 で加工して、 その上に文字を載せました。文字は、ちょっとめんどくさい事をしてまして xdvi の画面を xv で取り込んで tga フォーマットで出力したものを xmorph で 読み込んで変形しました。色調とかを変更するのに xv を使っています。
後から GIMP 0.99 で唇と乳首を桃色に変えて、署名(右下の土星マーク)を入れ ました。
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