xephem-3.7.1 (2005/12/15)


xephem再び

最近野ビルドづいている。

xephem は知らない間にずいぶん窮屈なライセンスになっていた。 そのせいかどうか、debianのパッケージから外れてしまっているのかな? apt-get でインストールできなくなっていた。 せっかくだから、これもいっちょう野ビルドしてみるか。

debianで当面xephemを野ビルドするにあたって必要なものは以下のとおり

やること

  1. ソースを展開
  2. そのなかに GUI/xephem/ というディレクトリがあるので、そこに行く
  3. make に変数を二つほど指定してやって直接 make する。 指定する変数は motif のライブラリが置いてある場所と、 ヘッダファイルが置いてある場所。それぞれ MOTIFL と MOTIFI という変数の値として指定する。 例えば lesstif2 と lesstif2-dev の deb を使った場合は
    make MOTIFL=/usr/lib MOTIFI=/usr/include/Xm
    こうなる。これでビルドは終了。
  4. 各種の天体の DB を適切な場所に配置し、 その場所をxephemに教えてやる。 そのためには、 ~/.xephem というディレクトリを掘って、 そのなかに XEphem という xrdb の体裁の設定ファイルを作る。 中身は、
    XEphem.ShareDir: /home/yuji/.xephem/share
    こんな感じだ。 指定したディレクトリの下に、ソースの GUI/xephem/ 以下にある auxil catalogs fifos fits gallery help tools のディレクトリを 中身ごとコピーする。 いうまでもなく、 catalogs に、天体のデータベースを置くのだ。
  5. 天体のデータベースは、有料版に詳しいものが付いてる模様だが、 しかしながら、ソース玉にはメシェカタログくらいしかなくて、かなりさみしい内容だ。 昔の版には こんなのが配布元やミラーからダウンロードできたものだが。 これが少ないとせつないので、 私は古いパソコン(昔使ってたDECのノーパソ)で昔の版で使ってたデータから引っ張り出してきて、 改めてインストールしなおした。YBCとかUGCとかNGCとか90cm 20cm 6cm 2cm の波長の電波源カタログとか、とりあえず目についたものは全部かきあつめた ものですよ。
  6. 使い方は以前と本質的には変わらないが、 各ウィンドウのルックスはずいぶんかっこよくなっている。 特に、火星なんかは火星探査の成果が直接反映された、リッチな作りになった。

暗い恒星については、 on-demand にネットワーク接続して 非常に詳しいデータをとって来るようになっているので、 この機能を使えば超充実だ。

だが、せっかくこんな凄いソフトなのに NGC や IC などのカタログが無いのもせつないものだ。 とはいえ勝手に私が再配布するのも具合悪いので、 ご容赦くだされ。

プレアデス星団近辺のスクリーンショット

新しいパソコンでこういうのが一瞬で計算終ると、 「おおお。さすがだぜ。しかも、なんか有意義な事にCPU使ってる感じがする」 というありがちな感想を抱いた。


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