今年見たテクノロジー (2010/12/29)


今年自分で見聞したテクノロジーをふりかえる

  1. フーリエ変換

    こいつは文句無く今年見た最大最高のテクノロジーでした。

    特に面白いと思ったのが、関数を関数列の極限として表現する、 なんてそんなの数学上の技巧にすぎないと思っていたものが、 現実世界に対応物がちゃんとある、という事で、これが驚きだ。 具体的に言うと、それは衝撃波である。

    衝撃波は圧力の不連続な変化で、通常の音波の重ね合わせとして 大気中に存在し、 それは正弦波の加算なのであって、 すなわちフーリエ変換で通常の音波に分解可能なわけである。

    要するに、大気は(というか大気中の圧力波は) 完備なベクトル空間であって、 すなわちヒルベルト空間なのです。

    正直いって、これを知っているのとそうでないのでは、 世界の見え方が違う。そういうテクノロジーである。 今ごろ知ったのも間抜けだが、知らずに居るよりはずっと良い。

  2. Mathematical Theory of Communication

    Shannon の論文です。

    比較的初等的な手法を組み合わせて、 情報エントロピーなどの基礎概念を導入して 言語や通信の確率モデルを考察する名著。 これも、知っているのとそうでないのでは世界感が異なる、 というレベルのインパクトがあるり、 ごく小さなエピソードが様々な意味と応用を持っている。

  3. Downhill Simplex 法

    多変数関数を最適化するのに使う、 シンプルで強力なアルゴリズム。

Ruby memo


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